「ロンジン マスターコレクションの高い評価の理由を知りたい」
「ロンジン マスターコレクションの人気モデルが知りたい」
クラシック&エレガントなデザインで人気を集めるロンジンのマスターコレクション。
ロンジンのフラッグシップモデルとして2005年に登場して以来、機械式時計に造詣が深い愛好家らから評価されている印象です。
そんなロンジン マスターコレクションの評価が高い理由について知りたい人は多いのではないでしょうか。
マスターコレクションは高いデザイン性と高精度なムーブメントを搭載しながらも、良心的な価格帯で人気を集めています。
この記事ではロンジン マスターコレクションの魅力を、GINZA RASINスタッフ監修のもと解説します。
ロンジンの歴史や人気コレクションについても紹介しますので、ロンジンに興味がある方はぜひ参考にしてください。
目次
ロンジンってどんなブランド?
出典:https://www.longines.jp/
ロンジンは、1832年スイスのサンティミエで創業しました。
1867年には自社工場を開設するやいなや、処女作となるムーブメント「キャリバー20A」で万国博覧会で賞を受賞しました。いかに早い段階からロンジンが時計製造技術を確立していたかがおわかり頂けるエピソードではないでしょうか。ちなみにロンジンは歴代万博で合計28個の金メダルを獲得し、最も受賞数の多い時計ブランドとも言われています。
さらに当時の時計製造は、「エタブリスール」(ムーブメント等のパーツ製造を外注すること)が一般的だった中で、いち早く自社でムーブメントの機械生産をスタートさせます。これはスイス時計産業にも大きな影響を与えることとなりました。
1878年には「キャリバー20H」を製造したことをきっかけに、クロノグラフムーブメントへの開発に力を注いでいくことになります。その結果、馬術競技をはじめとしたスポーツの分野で、計時として役割を果たしました。
また1919年からは、国際航空連盟に公式認定され、航空分野にも大きく携わるようになりました。特に有名なのは、1931年に開発した「アワーアングルウォッチ」でしょう。
出典:https://www.longines.jp/
これは、初の単独大西洋無着陸横断飛行を成功させた、チャールズ・A・リンドバーグのアイデアによって製造されました。この時計によって、パイロットの経緯度計算を容易にでき、地理的な位置を正確に測定することが可能となったのです。
このようにロンジンは、創業時からスポーツや航空時計など各分野の歴史を支える上で重要な役割を果たしてきました。
時計本来の信頼性、そして機能性の高さにより、各分野のプロフェッショナル―時計業界含め―から認められているブランドと言えるでしょう。
現在でもロンジンは数々の国際競技連盟のパートナーとして、スポーツ界と強固な関係を築いています。
ロンジン マスターコレクションの魅力
それではロンジンが誇るマスターコレクションの、魅力を徹底解説致します。
①概要
マスターコレクションはロンジンの新たなフラッグシップモデルとして、2005年に発表されました。
大きな特徴は、ラインナップ全てに機械式ムーブメントを搭載していること!
2000年代初頭は、数々の名作機械式時計が誕生した年でもあります。同年のウブロ ビッグバンやIWC インジュニアの復刻、2007年 ロレックスのGMTマスターII 116710LNやヨットマスターII…
クォーツ時計の登場で人気に影を落としていた機械式時計に、再び光が当たり人気が復活してきた時期でもあります。
そんななかで、クロノグラフ開発を中心に、これまで数々の優秀なムーブメントを開発してきたロンジンが発表するとして、注目を集めました。
マスターコレクションの特徴は、クラシカルでエレガンスなデザインに、ロンジンならではの機械式ムーブメントのキャリバーを搭載しています。
それを反映するように、2018年にはアニュアルカレンダー搭載モデル、2019年には、ムーンフェイズ搭載モデルと、機械式時計ならではの機能を搭載したモデルが発表されています。
②魅力
ロンジンマスターコレクションの魅力は大きく3つあります。
1つ目は、ロンジンが持つ歴史を体現したクラシカルでエレガンスなデザイン。
創業から180年以上という数多くあるブランドの中でも長い歴史を持っており、その歴史の深さを体現するクラシカルでエレガンスなデザインは、ロンジンならではと言えるでしょう。
ロンジンには、ヘリテージやアビエーションなど、ミリタリーテイストの強いモデルも多くある中で、あえてクラシカルに回帰したデザインにしているのもマスターコレクションならではと言えます。
出典:https://www.facebook.com/longinesJP/photos/
2つ目はロンジンの強みである機械式ムーブメントを、すべてのモデルに搭載している点。
前述の通り、ロンジンはクロノグラフの開発をはじめとして、機械式時計の進歩に大きく貢献してきた背景があります。
いち早くクォーツ時計の開発に着手するなど、先見の明を持っているブランドでもあります。
そんなロンジンが2005年という都市にあらためて、機械式時計に回帰したモデルを発表するということは、意義深いと言えるでしょう。
そして3つ目は、デザイン性と高精度なムーブメントを備えながらも、良心的な価格で手に入るというコストパフォーマンスに優れている点です。
モデルによりますが、定価で30~40万円前後、新品並行輸入相場では、20万円代で購入できるモデルも多く、見た目以上にお得なモデルであると言えます。
ロンジン マスターコレクション 人気シリーズ
ロンジン マスターコレクションの人気シリーズをご紹介します。
①マスターコレクション ムーンフェイズ 3針(L2.909.4.78.6)
出典:https://www.longines.com/jp/watch-the-longines-master-collection-l2-909-4-78-6
ケースサイズ(直径×厚さ):40mm×11.1mm
素材:ステンレススティール
駆動方式:自動巻き
キャリバー:cal.L899
防水性:30m防水
定価:306,900円(税込)
2019年発表のムーンフェイズを搭載したモデルです。
6時位置にムーンフェイズ表示を備えており、リーフ型の針と相まってクラシカルな印象を強めています。
シンプルな3針にアラビアインデックスと、ひと目で時間の確認ができるのも嬉しいポイント。
ケースサイズは40mmと普段使いしやすいのも魅力の一つです。
ムーブメントは、世界的ムーブメントメーカーのETA社からロンジン専用に開発された自動巻きムーブメントL899。
1秒間に2万5200振動、約64時間のパワーリザーブと、高い精度を実現しています。
シースルーバックからムーブメントを鑑賞できます。並行輸入相場は、約20万円を切るお買い得な価格です。
②マスターコレクション クロノグラフ(L2.759.4.51.6)
出典:https://www.longines.com/jp/watch-the-longines-master-collection-l2-759-4-51-6
ケースサイズ(直径×厚さ):42mm×14.2mm
素材:ステンレススティール
駆動方式:自動巻き
キャリバー:cal.L688.2
防水性:30m防水
定価:384,480円(税込)
高級時計に搭載される、コラムホイールクロノグラフを搭載したモデルです。
クロノグラフ機能は、センターに60秒計、3時位置に30分計、6時位置に12時間計を配置し、美しいデザインだけではなく視認性に配慮された配置になっています。
ブラックギョーシェのダイアルにローマインデックスと、エレガンスさを演出しています。
スーツやジャケットなどのビジネスシーンに活躍してくれる1本です。
シースルーバックからは、ムーブメントL688.2を見ることができます。こちらもパワーリザーブ約60時間と、実用性に富んだ機能性を実現しています。
並行輸入相場は約28万円です。
③マスターコレクション トリプルカレンダー ムーンフェイズ(L2.673.4.78.6)
ケースサイズ(直径×厚さ):40mm×14.3mm
素材:ステンレススティール
駆動方式:自動巻き
キャリバー:cal.L687
防水性:30m防水
定価:419,100円(税込)
マスターコレクションのなかでも特に多機能なモデルです。
トリプルカレンダーとムーンフェイズ、クロノグラフを搭載しながらも、落ち着いたデザインに仕上がっています。
9時位置にスモールセコンドと24時間計、センターに60秒計、6時位置にムーンフェイズと12時間計、12時位置に30分計と日付表示があります。
こちらもシースルーバックからキャリバーL687を鑑賞できます。
複雑機構を搭載しながらも、並行輸入相場が30万円を切るコストパフォーマンス抜群のモデルです。
④マスターコレクション レトログラード ムーンフェイズ(L2.738.4.71.3)
ケースサイズ(直径×厚さ):41mm×16.4mm
素材:ステンレススティール×レザーベルト
駆動方式:自動巻き
キャリバー:cal.L707
防水性:30m防水
定価:488,400 円(税込)
ムーンフェイズとレトログラード日付表示の複雑機構を備えたモデルです。
秒針、曜日、日付24時間表示が9時、12時、3時、6時位置にそれぞれレトログラードとして配置されています。
シルバーのダイアルにブルーの針と、多機能ながら視認性に配慮されたデザインになっています。
マスターコレクションならではのクラシカルな雰囲気とムーンフェイズ、レトログラード機構がマッチしており、デザインと機能が見事に融合したモデルです。
こちらもシースルーバックからムーブメントを覗くことができます。並行輸入相場は、約30万円と、複雑機構を搭載しながら良心的な価格です。
⑤マスターコレクション デイデイト(L2.755.4.78.3)
ケースサイズ(直径×厚さ):38.5mm×11mm
素材:ステンレススティール×レザーベルト
駆動方式:自動巻き
キャリバー:-
防水性:30m防水
定価:279,400円(税込)
マスターコレクションのデイデイトモデルで、3時位置に日付と曜日機能が配置されています。
シルバーのダイアルにブルーの針と、シンプルながらもしっかりと印象に残るデザインです。
ケースサイズ38.5mmとつけやすいサイズで、日常使いしやすいのも魅力です。
こちらもシースルーバックからムーブメントを鑑賞できます。並行輸入相場は、約18万円。
高級感のある見た目とは裏腹に、お手頃な価格も嬉しいポイントです。
まとめ
ロンジンのマスターコレクションは、機械式時計の魅力を余すことなく堪能できるモデルとして、2005年に登場しました。
長年、機械式時計の開発に力を入れてきた歴史あるブランドだからこそできる、高精度かつクラシカルなデザインを体現しています。
また高いデザイン性と高精度なムーブメントを搭載しながらも、良心的な価格帯を実現している点も大きな魅力です。
機械式時計にこだわりを持つ方は、ぜひロンジンのマスターコレクションを手にとって見てください。きっとその魅力に虜になるでしょう。
当記事の監修者
南 幸太朗(みなみ こうたろう)
(一社)日本時計輸入協会認定 CWC ウォッチコーディネーター
高級時計専門店GINZA RASIN 買取部門 営業企画部 MD課/買取サロン プロスタッフ
学生時代に腕時計の魅力に惹かれ、大学を卒業後にGINZA RASINへ入社。店舗での販売、仕入れの経験を経て2016年3月より銀座本店 店長へ就任。その後、銀座ナイン店 店長を兼務。現在は営業企画部 MD課 プロスタッフとして、バイヤー、プライシングを務める。得意なブランドはパテックフィリップやオーデマピゲ。時計業界歴13年。