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30代、40代の女性におすすめしたい機械式時計10選
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腕時計の動力は、大きく分けて機械式とクォーツ式とがありますが、華奢でデザインを重視したレディースラインは クォーツが一般的です。 しかし、高級腕時計の持ち味であるロマンとステータスを感じられるのは、やはり機械式ではないでしょうか。
この記事では、東京 銀座の腕時計専門店GINZA RASINのスタッフが機械式時計のレディースモデルをご紹介させて いただきます。 本格志向の時計が欲しい・・、でもおしゃれな時計が良い・・、という大人女子の皆さんにご満足いただける選りすぐりの一本をぜひご堪能ください。
目次
【自動巻き(オートマティック)編】
機械式時計は、巻き上げたゼンマイがほどける力を利用した仕組みで、複雑に組み込まれた内部の歯車などを 動かすことによって時間を刻みます。
自動巻きとは、内部に半円形の錘(ローター)が組み込まれており、その錘が回転しゼンマイを巻き上げる仕組み。 時計を装着した腕を振るとまさに自動的に錘が回転してゼンマイが巻かれる機能で、現在機械式時計というとこの 自動巻きが主流となります。
レディースおすすめ機械式時計~自動巻き編~ 1.ロレックス デイトジャスト
長く時計界を牽引し続け、不動の人気を誇る王者・ロレックス。 腕時計に興味がない30代、40代の女性でも、このブランド名は知っていることが多いと思います。
ロレックスの魅力はそのネームバリューだけではなく、実用腕時計としての必須機能に先鞭をつけ、 今なお技術力で業界をリードしているところ。
中でもロレックス三大機構は半世紀以上も前に確立したにもかかわらず、現在多くの腕時計の原型を成しています。
ロレックス三大機構とは?
- 削りだされた金属塊とねじ込み式リューズにより、非常に高い防水・防塵性、そしてまるで牡蠣のような硬度を実現した「オイスターケース」
- 半円形の錘(ローター)が360度回転することで自動的にゼンマイが巻き上がる「パーペチュアル」
- 0時ジャストに日付表示がカシャっと瞬時に切り替わる「デイトジャスト」
その三大機構を全て搭載しているのが、こちらのデイトジャスト。 加えて、このデイトジャストはおしゃれなレディースドレスウォッチの代名詞的存在も担います。
ベゼルには細かい山が装飾されたフルーテッドベゼルを採用しているものも。 ゴージャスなのに、レディースらしいフェミニンさをも同居させました。
また、ステンレス・コンビ・ゴールド・プラチナといった素材に加え、ダイヤルカラーやインデックスなど多彩な バリエーションを持つことが様々なシーンで活躍する機会の増えた30代、40代女子にとって最大の魅力です。
このように多彩なデザイン性で例年個性的なモデルを増やしていますが、2015年にはケース径を従来のそれより2mmアップさせたデイトジャスト28を新たにそのラインナップに加えました。
内部のムーブメントも新世代のCal.2236に一新されて登場。
クラスプ等にも改良が加えられ、「おしゃれなのに普段使える高級腕時計」としてレディース分野での可能性をまた一つ広げてくれたように思います。
ロレックス レディデイトジャスト28 2016年新作 279163/279171G
デイトジャストの廉価版でありロレックスのエントリーモデルとしても人気なのが、オイスターパーペチュアル。
デイトジャストより少し小振りでお値打ちでありながら、性能はほとんど変わらず、ムーブメントにはクロノメーター認定のCal.3135を搭載。 さらに100m防水と、実用時計として申し分のない機能を実現しています。
レディースおすすめ機械式時計~自動巻き編~ 2.カルティエ サントスガルべ
「おしゃれさ」「女性に人気のブランド」「フォーマルな場でも身につけていられるデザイン」
レディース時計に求められる条件を全て備えているのは、カルティエではないでしょうか。
ラグジュアリージュエラーとして世界中の女性から憧れを一身に集めるカルティエ。 戦車をモチーフとしたタンクシリーズが有名ですが、カルティエ初の腕時計としてその歴史の 幕開けを担ったのはサントスと呼ばれるモデルです。
ルイ・カルティエが飛行家アルベルト・サントス・デュモンのために、飛行中に手を離さずに 時間を確認できる最初の時計を作り上げました。
誕生から100年以上経つこのモデル。 特徴である角型ダイアル。飛行機のパーツをつなぐネジをモチーフにしたケースに打ち込まれた6本のビス。
飛行機から着想を得た初代モデルのDNAを引き継ぎながらも決して古さを感じさせません。 サントスガルベは、従来のサントスに比べケースにやや丸みをもたせ、クール&エレガンスを実現しました。
カルティエのレディースラインではクォーツが多いですが、世界的にも珍しいマニュファクチュールを展開し、 2010年には完全自社製ムーブメントを搭載させたメンズモデルを発表するなど、機械式時計の発展も目覚ましいです。
レディースおすすめ機械式時計~自動巻き編~ 3.カルティエ バロンブルー
同じくレディースで高い人気を誇るカルティエから、タンクと並んでアイコン的存在であるバロンブルーシリーズ。
バロンブルーはバロン―フランス語で風船―のように優しく軽やかな曲線のみで形成されたケースフォルムにブルー のサファイアを大切にしまったという、2007年発表のコレクション。
30代、40代でシックなファッションが多くなる女性にとって、カルティエらしいシンプルで上品なデザイン性は非常に魅力的ですよね。
バロンブルー―その名の通り、無重力状態のような新しい時空間を生み出します。
高いデザイン性もさることながら、ムーンフェイズやトゥールビヨンなどレディースラインではまだまだ少ない 複雑機構を搭載したモデルもあり、ジュエリーだけでは気づかないカルティエの魅力と職人魂がふんだんに詰まった逸品となっています。
ちなみにバロンブルーはステン×ゴールドモデルのフェイスにダイヤモンドをあしらったハイエンドラインがありましたが、2017年よりステンとダイヤモンドを融合させた新作が登場。
より安価に世界屈指のジュエラーが厳選した貴石を味わうことができるようになりました。
出典:https://www.cartier.jp/
レディースおすすめ機械式時計~自動巻き編~ 4.タグ・ホイヤー フォーミュラ1
高級時計のエントリーブランドとして、絶大な人気を誇るタグ・ホイヤー。
知名度はもちろん、実用時計として高い性能を持ち、カーレースを始めとしたスポーツとの密な関わりから 他社にはないスポーティーで洗練されたデザインを得意とします。
高いスペックを備えつつ、20万円以下でも買えるという他の老舗ブランドに比べて比較的リーズナブルな価格。 30代、40代の方が初めて高級腕時計を持つ時の「エントリーモデル」としてもおすすめのブランドです。
そんなタグ・ホイヤー。レディースラインも豊富に展開しています。
こちらのフォーミュラ1シリーズは、マクラーレン フォーミュラ1チームの極めて優れたパフォーマンスから インスピレーションを得ました。 レディースでは、テニス界のトッププレイヤー“マリア・シャラポア”をデザイナーに迎え、自分の時間を生きる 女性のために、クールでセクシーなスポーツウォッチを作り上げました。
レディースとしては珍しく、200m防水機能を備えているのも特徴です。
レディースおすすめ機械式時計~自動巻き編~ 5.ウブロ ビッグバン
ウブロ ビッグバン ベゼルダイヤ H365.SE.2110.LR.1104
「今までにない時計を作りたい」
そんな情熱のもと、カルロ・クロッコが1980年に立ち上げたブランド、それがウブロ(日本語で舷窓)です。
ウブロのフラグシップとも言うべきビッグバンシリーズ。 2005年から、FUSION―融合―という新しいコンセプトを掲げ、世界中で大ヒットを続けています。 これは、従来では高級時計に使うことは考えられなかった異素材、例えばカーボンファイバーやタングステン、マグネシウムなどを採用、伝統的な時計技術と価値観に見事融合させたコレクションです。
出典:https://www.hublot.com/ja/collection/big-bang ウブロはその斬新さや独創性、そして「デカ顔」が持ち味です。
メンズライクな時計が好みの女性や、人と違ったファッションデザインを志向する方におすすめ。 フェイスやベルトに様々な素材を融合させ、多彩なバリエーションの中から自分だけの一本を見つけることができます。
また、柔軟性に富み快適な装着感を実現するラバーを始めとした異素材ベルトや視認性の高いデカ顔は、本格的な実用時計としての側面も忘れないウブロならではの気遣いと言えるでしょう。
【手巻き(マニュアル)編】
機械式ムーブメントの基本型である手巻き。 自動巻きと異なり、手巻きは決まった時間にリューズを使ってゼンマイを巻かなくてはならないため、 自動巻きのように「着けていればずっと動く」とういものではありません。
しかし、少々手のかかる手巻きだからこそ、機械式時計特有の愛着が湧いてくるもの。
また、自動巻きに比べ使われるパーツ数が少ないことから薄型で上品なデザインを実現したり、 メンテナンス費用を抑えることができるという利点が。
自動巻きが主流となった今なお、高級腕時計の中には手巻き式が根強い人気を博しています。
レディースおすすめ機械式時計~手巻き編~ 1.フランクミュラー トノーカーベックス
華やかで豊富なコレクションを展開するフランクミュラー。
卓越した技術力と類まれな独創性から、ブランド設立わずか30年足らずで ありながら高級腕時計メーカーのトップクラスに位置しています。
トノーカーベックス 2251MCD OG、2251MC OG
そのフランクミュラーのフラグシップであり原点でもあるトノーカーベックス。
3次元フォルムを持ち腕にフィットしやすいトノー型ケースは、1920~1930年代に 流行したアールデコ様式から着想を得ています。
このデザインが優れているのは、ケースのアウトラインが全て曲線で描かれておりどの角度から 見ても直線が無い優雅な美しさを持つこと。手に取ると、その優雅さと独創性が伝わってきます。
出典:https://www.franckmuller-japan.com/collection/watch/category/cintreecurvex_lady/ カラーバリエーションが豊富で、メンズ・レディース・ボーイズとラインナップされているため、 パートナーとお揃いでつけられることも人気の秘訣です。
レディースおすすめ機械式時計~手巻き編~ 2.ロレックス チェリーニ
世界で初めて自動巻きメカニズムを持つパーペチュアルを開発し、ほとんど全ての現行モデルで自動巻き を採用しているロレックス。
着けているだけでゼンマイが巻き上げられる自動巻き式は、高級実用時計として不動の地位を築き続けている ロレックスらいし機能と言えます。
そんなタフで実用性が高いイメージの当ブランドの、完全なるドレスウォッチとして展開する珍しいモデルがこちら のチェリーニ。
イタリアはルネッサンス期の有名な金細工士「ベンヴェヌート・チェッリーニ」の華麗な作風にインスピレーションを 得てデザインされました。
手巻きらしい薄型の上品さを持つため、30代、40代の大人女子にはまさにうってつけ。
現在レディースの手巻き式は生産しておらず、希少性の高さも高級時計愛好家にはたまらない付加価値となっています。
レディースおすすめ機械式時計~手巻き編~ 3.ロレックス カメレオン
1950年代に誕生し、1960年代には生産終了したものの、アンティークロレックスの中で特に人気の高いカメレオン。 手巻きだからこそ実現できた、従来の高級時計にはなかった小振りさで、小指の先程の時計本体にストラップを通す仕様になっています。
モデル名はカメレオンが周りの環境によって体の色を変えるように、シチュエーションや気分に合わせて ストラップを付け替えられることにちなみました。 ロレックスのドレスウォッチが誇るフルーテッドベゼルやアーモンド形のベゼルなどおしゃれな遊び心が満載。
アンティークフリークにもおしゃれ好きの大人女子にも非常に魅力的な一本でしょう。
レディースおすすめ機械式時計~手巻き編~ 4.パテックフィリップ カラトラバ
高級腕時計メーカーの御三家として、世界一のステータス性・気品、そして技術力を持つパテックフィリップ。 1811年にポーランドでその前身を誕生させて以来、長く時計業界の最高峰として君臨してきました。
「一度パテックフィリップの時計をつけたら、もう他のものは考えられない」と言う方までいるほど高級時計の 中でも別格のカリスマ性を備えます。
パテックフィリップ 4809J,4809/2G-001
そんなパテックフィリップが1932年に誕生させ、代表モデルであり高級時計の永遠の定番であり続けるカラトラバ。 中世スペインの宗教騎士団がムーア人の攻略から守った「カラトラバ砦」に名をちなむと言われています。
その完璧なプロポーションは丸型ウォッチの規範とされ、時計界に多大な影響を与えました。 シンプルな2針に手巻きならではの薄型ボディ。 イエローゴールドやホワイトゴールドを素材としたその高級感は、世界最高峰ならではと言えます。
30代、40代になって大人の落ち着きが必要となってきた女性に贈りたいまさに最高の一本。
パテックフィリップはロレックス同様早い段階から高い技術を確立し、またどの年代・シーンでも需要があるため、 資産価値が落ちないことも大きなおすすめポイントです。
メンズ時計は数百万円が当たり前のブランドですが、レディース時計は中古品で50万円~お求め頂けます。
レディースおすすめ機械式時計~手巻き編~ 5.ブレゲ クラシック
ブレゲ クラシック 3281BA/12/A8D、8560BB/11/942
最後にご紹介するのは、時計産業の中で最も古い歴史と最も高い格調を持つブランドとして他と一線を画すブレゲから。
ブレゲを購入される方のほとんどが何本も高級時計を持っていたり、非常に時計に詳しかったりといった時計上級者です。
ブレゲの歴史は古く、創業は遡ること1775年。 時計の歴史を200年早めたと云われるアブラアム=ルイ・ブレゲによって生み出されました。
「パーペチュアルカレンダー」「ミニッツリピーター」など様々な革新的技術を開発、これら超複雑機構は現代の技術力を 以てしても作ることのできるメーカーは限られています。 彼が自分の名前を冠して創立したブランド「ブレゲ」は、現在でも世界5大時計のうちの一つに数えられ、超一流ブランド として時計界に君臨しています。
そんな輝かしい背景を持つブレゲから、ブレゲの理想とも言えるコレクション・クラシックをご紹介いたします。
ブレゲの持ち味であるシンプルで上品な外観。 決して華美さはなく、その真髄は精巧なムーブメントや洗練された装飾にあります。
とりわけその外装様式には、ブレゲのアイデンティティが散りばめられました。 丁寧に施されたギョーシェ彫りやブレゲ針、そしてコインエッジは、非常にブレゲらしいデザイン性が感じられます。
出典:https://www.breguet.com
ブレゲの購買層は落ち着いた大人が多く、またその華麗なる歴史に惹かれる方がほとんど。 女性であっても、ワンランク上の大人として、一生に一度の一本のためにブレゲを選択肢に加えることもおすすめです。
自動巻きの時計でしたら「クイーン・オブ・ネイプルズ」をお勧めいたします。かの有名なナポレオンの妹でイタリア・ナポリの妃となったカロリーヌのために創作し贈られた時計と言われています。
中古品でも数百万円が当たり前のモデルですが、その上品なフォルムと希少性の高さから高い人気を博しています。
まとめ
高級腕時計メーカーの中には頑なに機械式時計にこだわり、決してクォーツ時計を作らないという信念を持つところもあります。 また、やはり30代、40代を迎え「高級腕時計」を持つにあたり、電池と違って手をかけてあげれば一生モノとして愛用できる機械式時計が男女問わずふさわしいように思います。
仕事のお付き合いや個人的なパーティーなど、アクティブな大人女子が活躍し続けるこの時代。 とっておきの一本として、ロマンとステータス性ある機械式時計を携えてみてはいかがでしょうか。
当記事の監修者
安 寧実(AN NINGSHI)
中国吉林省の出身で中国語と韓国語が母国語。
日本語学校で1年半日本語を勉強し、専門学校では英語を専攻。卒業後、羽田国際空港のロレックス正規店に勤務し、2018年7月からGINZA RASINで勤務。中国語、韓国語、日本語、英語の4か国語に精通。時計業界歴10年。