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WEBマガジン, シードゥエラー, 池田裕之, ロレックス

二度目のマイナーチェンジ!ロレックス シードゥエラー 126600の仕様変更【2023年最新版】

最終更新日:

「ロレックス シードゥエラー 126600ってどこが変わったの?」
「シードゥエラー 126600のマイナーチェンジについて知りたい」

2017年に誕生した、現行シードゥエラー 126600。

従来通りの1220m防水というハイスペックもさることながら、初代モデルに見られるレア仕様「赤シード」をリバイバルした意匠でも、大きな話題となりました。

このシードゥエラー 126600は、実は二度のマイナーチェンジを経ていることをご存じですか?

一度目は、6時位置のSWISS MADEクラウン表記の有無。

ロレックスのブランドアイコンである王冠マークがSWISSとMADEの間に付されるようになったことに伴って、製造初期個体と後年の個体とで、仕様の違いが出てきているのです。

こちらは、既に相場に差が出ていることでも知られています。

そんなシードゥエラー 126600のマイナーチェンジについて知りたいという人は多いのではないでしょうか。

2022年に発見されたマイナーチェンジは、特徴の1つでもあったエクステンションパーツが廃止されているということでした。

この記事ではシードゥエラー 126600の最新マイナーチェンジについて、GINZA RASINスタッフ監修のもと紹介します。

相場動向についても解説しますので、ロレックスの購入をお考えの方はぜひ参考にしてください。

ロレックス シードゥエラー Ref.126600

 

ロレックス シードゥエラー 126600の二度のマイナーチェンジ

サブマリーナーの4倍以上もの高い防水性能を誇るシードゥエラー。

ロレックスとフランスの潜水調査会社「コメックス」が共同で大深度潜水を行うプロダイバー向けにダイバーズウォッチを開発したことがシードゥエラー誕生のきっかけですが、1967年には一般市場に向けたRef.1665が打ち出され、以降、ロレックスを代表するハイスペックモデルとして親しまれてきました(ただし初代モデルは610m防水で、第二世代Ref.16660より1220m防水に)。

さらに上位機種となる3900m防水のディープシーがラインナップに加わったこともあってか、シードゥエラーはディープシー発表の同年にカタログから姿を消すこととなります。

しかしながら2014年、随所をブラッシュアップしつつ、1220m防水や精悍なデザインを受け継いだシードゥエラー Ref.116600が復活。

3年後の2017年には、現行シードゥエラー Ref.126600が登場することとなりました。

ロレックス シードゥエラー 126600

冒頭でも言及しているように、2017年はシードゥエラー誕生50周年の節目の年でした。

そのため特別な意味合いもあってか、最新シードゥエラー 126600は、赤い「SEE-DWELLER」の文字列をリバイバルしていることが大きな特徴となります。

なぜ、赤い文字列が特別なのか。それは、初代シードゥエラー Ref.1665に、この文字列が赤い通称「赤シード」が存在したためです。Ref.1665の赤シードは全ての製造個体に見られる仕様ではなく、ベーシックなタイプは白プリントです。Ref.1665自体が製造から年式を経ていることも相まって、「赤シード」はファン垂涎のレア仕様として高い人気を誇ってきました。

ロレックス シードゥエラー 1665 赤シード

※実際のRef.16565 赤シード。ちなみに一口に赤シードと言っても、細分化されている

 

この赤シードが復活した。

これはファンには堪らないディテールであることはもちろん、ブラック基調の文字盤に赤い差し色が入ることは、デザイン的なかっこよさにも寄与していますよね。

ちなみに2019年に、イエローロレゾール(コンビ)のシードゥエラー Ref.126603がラインナップに加わっていますが、こちらの文字列はラグジュアリーなゴールドプリントとなっており、赤シードとはまた違った雰囲気です。

 

さて、そんな現行シードゥエラー Ref.126600ですが、実は二つのマイナーチェンジを経ています。

一つ目のマイナーチェンジは、文字盤6時位置のSWISS MADE表記です。

シードゥエラー 126600

左:ノークラウン / 右:クラウン有

シードゥエラーのみならず、2018年頃から、6時位置のSWISS MADEの間にロレックスの王冠マークが付されるようになりました。

そう、この変更はシードゥエラーに限った話ではないのですが、現行モデルが2017年にリリースされたRef.126600は、このマイナーチェンジの過渡期にあることを意味しています。そのため、初期に製造されたRef.126600と、現在製造されているRef.126600では、同一リファレンスながらも仕様が明確に異なるということになるのです。

製造初期の王冠マークのない個体は、「ノークラウン」として高い稀少性を誇ります。正確な製造年数はわかりませんが、2018年頃からの切り替わりだとすると、ノークラウンはわずか1年ほどしか生産されていないことを示唆しているためです。

この稀少性によって、ノークラウン個体はクラウン有り個体と比べて高値で売買がなされております。

 

そして2022年10月。新たなるマイナーチェンジが判明しました。

なんと、シードゥエラーの特徴でもあった、エクステンションパーツが廃止されているのです。

従来、シードゥエラーには、上の画像のような折り畳み式のエクステンションパーツがバックルに内臓されていました。

シードゥエラーは飽和潜水も可能なダイバーズウォッチ。そのため、ダイビングスーツの上からでも着脱しやすいよう、ブレスレットの延長機能が搭載されておりました。

 

しかしながら、エクステンションパーツがなくなり、バックル内のコマのスライドによる延長機能のみとなりました。

こうして内部を見ると、かなりスッキリした印象ですよね。

 

これに伴い、コマ数も変更しています。

従来のシードゥエラーは、6時側に5コマ。そして12時側に5.5コマ、その先にエクステンションパーツが搭載されているといった作りになっておりました。

 

しかしながらエクステンションパーツがなくなったことにより、12時側が6コマ+半コマ2つと、サブマリーナーと同じコマ数に変更していることが見て取れます。

 

ディープシーは2022年、モデルチェンジが敢行され、リファレンスも126660から136660へと変更になりました。まだ実機を見ていないので詳細はわかりませんが、新作の大きな変更点は、やはりブレスレット延長のためのエクステンションリンクの廃止だと言います。

ディープシーは型番を変えているにもかかわらず、シードゥエラーはマイナーチェンジの位置づけ・・・ディープシーは裏蓋の素材名称が変更になるなどした関係もあるかもしれませんが、今後のシードゥエラーの動向が気になるところです。

 

なお、ロレックスに問い合わせたところ、マイナーチェンジによる価格変更は、現状ではなし、とのことでした。

ロレックス シードゥエラー 126600はマイナーチェンジによって相場動向を変えてくるか?

ロレックス シードゥエラー 126600

ロレックスのマイナーチェンジと聞くと、気になるのは相場動向。

過去、ロレックスは愛好家らによって仕様が整然と体系立てられていきましたが、中には「レア」として、人気が集中する個体も少なくありません。

事実、シードゥエラー Ref.126600の「ノークラウン」も、既にクラウン有り個体と比べて値付けが上がっているのは前述の通りです。

マイナーチェンジが話題を呼び、需要が喚起されるといった側面もあるでしょう。

 

もっとも、エクステンションパーツの有無は外装には大きく影響しないこと。また価格変更はないことなどから、今回のマイナーチェンジだけで相場動向が変化するかどうかは、今現在ではわかりません。

しかしながら、ディープシーのようにリファレンスチェンジが行われる可能性はあります。「生産終了したロレックスの相場が上がる」とは、長らく取り沙汰されてきましたが、シードゥエラーもまた御多分に漏れず。シードゥエラーは2014年以降、各リファレンスで製造期間が短いといった特徴があります。もしRef.126600も発表からわずか5~6年で生産終了ともなれば、マイナーチェンジの有無にかかわらず、Ref.126600全体で稀少性がいや増し、相場が上昇するであろうことは想像に難くありません。

 

ちなみに、当店で入荷したエクステンションパーツなしのRef.126600は、初出価格2,183,000円。

近年の相場感から大きく乖離しているわけではありませんが、新品ゆえに中古のクラウン有り個体などと比べると高値設定です。

ロレックス シードゥエラー 126600 クラウン有り

ロレックス シードゥエラー 126600

ケースサイズ:直径43mm
素材:ステンレススティール
文字盤:シルバー
駆動方式:自動巻き
ムーブメント:Cal.3235/パワーリザーブ約70時間
防水性:1220m
定価:1,533,400円(税込)

 

 

さらに言うと、近年では高級時計市場が拡大し、かつてよりも多くのユーザーがロレックスを求めています。加えて国内市場は円安下で、インバウンド需要もまた大いに高まっている状況です。

このような背景から、シードゥエラー Ref.126600の価格が上昇する材料が揃っている、と考察することが可能ですね。

 

欲しい方は、さらに価格が上がってしまう前に、早めに買っておく。

長らく右肩上がりを続けてきたロレックス相場を鑑みるに、全てのモデルで、このように総括することができるのではないでしょうか。

まとめ

ロレックス シードゥエラー Ref.126600のマイナーチェンジについてご紹介いたしました!

126600は、文字盤のSWISS MADEに続いて二度目のマイナーチェンジということになりますが、今後の出回りや相場動向も気になるところ。

まだまだロレックスから、目が離せそうにありません。

当記事の監修者

池田裕之(いけだ ひろゆき)

(一社)日本時計輸入協会認定 CWC ウォッチコーディネーター
高級時計専門店GINZA RASIN 買取部門 営業企画部 MD課/買取サロン 課長

39歳 熊本県出身
19歳で上京し、22歳で某ブランド販売店に勤務。 同社の時計フロア勤務期に、高級ブランド腕時計の魅力とその奥深さに感銘を受ける。しばらくは腕時計販売で実績を積み、29歳で腕時計専門店へ転職を決意。銀座ラシンに入社後は時計専門店のスタッフとして販売・買取・仕入れを経験。そして2018年8月、ロレックス専門店オープン時に店長へ就任。時計業界歴17年

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