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WEBマガジン, 田中拓郎, エントリーモデル特集, オメガ

速報!2023年新作ムーンスウォッチがゴールド製の針を伴って登場!【スウォッチ×オメガ】

最終更新日:

ムーンスウォッチ 新作

2022年3月、スウォッチファンやオメガファンのみならず、業界全体を沸かせたオメガ×スウォッチの特別なコラボモデル「ムーンスウォッチ」。発売当時は購入希望者が渋谷・原宿の2店舗へ集結したことで騒動となり、結局その日は販売中止になるなどといった事態に陥りました。

その後、スウォッチは販路を拡大してムーンスウォッチの取り扱いも増えたようですが、依然として人気カラーを中心に品薄続き。当店GINZA RASINが位置する東京 銀座でも、スウォッチが入るニコラス・G・ハイエック センターにムーンスウォッチを求めて長蛇の列ができている様子を頻繁に目にします。

 

そのムーンスウォッチから、にわかに新作発表のティザームービー(情報を小出しにした予告動画のこと)が公開されていました!しかも、スウォッチとしては珍しく、18Kゴールド製の針を伴って!

そして3月7日、日本を含む世界4都市で販売された新作ムーンスウォッチ、いったいどのようなモデルだったのでしょうか。

この記事では、特別な新作ムーンスウォッチについてご紹介いたします!発売日の現場レポートも併せて掲載いたしますので、ムーンスウォッチ・フィーバーの一端がお伝えできていれば幸いです。

 

2023年新作スウォッチ バイオセラミック ムーンスウォッチ

ムーンスウォッチ 新作

出典:https://www.watchpro.com/how-much-is-the-moonshine-gold-moonswatch/

共通スペック

外装

ケースサイズ: 直径42mm
素材: バイオセラミック
文字盤: ブラックと特別なムーンシャインゴールドの針

機能

駆動方式: クォーツ
防水: 3気圧
定価: 39,600円(税込)

2023年3月7日、スウォッチからムーンスウォッチの新作モデルが東京 日本橋、スイス チューリッヒ、イギリス ロンドン、イタリア ミラノの4都市で発売されました。東京での販売地は、兜町に位置するKABUTO ONEです。ちなみにグリニッジ標準時では9:30~販売開始だったため、日本時間では夕方6時半からのスタートになりました。

 

そもそもムーンスウォッチが何かと言うと、冒頭でも言及しているように、2022年3月にオメガ×スウォッチのコラボレーション企画として発売されたモデルです。

オメガのフラグシップ「スピードマスター プロフェッショナル ムーンウォッチ」にデザインの範を取りつつ、スウォッチが誇るバイオセラミック素材で製造された、まさに「特別な」腕時計となっております。

なぜこの二社が関係しているかと言うと、同じ時計業界のコングロマリット「スウォッチグループ」傘下のブランドであるためです。もっとも同じグループ傘下とは言え、オメガはプレステージ&ラグジュアリーライン。対してスウォッチはベーシックラインとはなります。しかしながらスピードマスターはNASAの公式装備品として月面着陸を始めとした宇宙開発ミッションをよく助けるとともに、時計業界にアイコニックな名タイムピースを確立したこと。そしてスウォッチは1980年代、危機に瀕していた機械式時計産業を救ったことから、どちらも業界にとって非常に重要な「節目」であるがゆえ、最高のコラボレーションとして捉えることができますね。

※なぜスウォッチが機械式時計産業を救ったか?

スウォッチは、今でこそカジュアルウォッチといった立ち位置ですが、機械式時計の復興を手伝った立役者として業界では知られています。

機械式時計というのは、ゼンマイを駆動力とする伝統的な時計です。対して、カジュアルな価格帯では電池で稼働するクォーツ式時計がシェアの多くを占めています。1969年にセイコーから「アストロン」としてクォーツ式腕時計が世界で初めて市販化されて以降、機械式時計は当時のスイスフラン高やスイス時計業界の不振も呼び水となって、大きな打撃を受けることとなりました。この一連の時代をクォーツショックなどと呼びます。

一方で、現在はクォーツ式時計も機械式時計も良い意味で市場に共存し、それぞれ顧客を開拓しています。一度駆逐されそうになった伝統的なプロダクトが復活する事例というのはそう多くはないのですが(工芸品などとして継承されていくことはあっても、機械式時計のように人々の日用品として根付くことは稀有です)、機械式時計はその好例の一つです。それは、機械式時計にはクォーツ式にはない趣味性だったり味わいだったりがあることが一つの背景ですが、その機械式時計の魅力を再び市場に広めるきっかけとなったのが、スウォッチでした。

機械式時計ムーブメント

と言うのも、1983年に発売されたスウォッチは、クォーツ式時計に流れていた若年層を含め、幅広い世代に受け入れられる機械式時計ブランドとなったためです。なぜならスウォッチは、スイスメイドでありながらもプラスティック製で、良心的な価格設定とポップでカジュアルなデザイン性を有していたため。これまではドレスウォッチ等のオーセンティックなスタイルの機械式時計が多かった中で、気軽に楽しめる製品を幅広く普及させ、ひいては機械式時計の再発展の、重要なマイルストーンとなりました。

ちなみに同時期、オメガもまた時計業界の不振を救うことに大きく貢献しました。老舗企業であっても買収されたり、休眠を余儀なくされるクォーツショック時代において、オメガは「高級時計」の素晴らしさを、自社のこれまた素晴らしい製品で伝え続けてきたブランドであるためです。この当時、もちろんオメガもクォーツ式時計を製造していましたが(そして現在も)、同時にスピードマスターやシーマスターといったロングセラーの機械式時計を市場に送り出し、人々の機械式時計を楽しむ心や所有欲を満足させることとなりました。なお、この当時のアンティークオメガは、今なお市場で高い人気を誇ります。

すなわち、この二社のタッグは奇抜な戦略などではなく、スウォッチグループの時計業界の歴史やこれからに経緯を払った戦略なのかもしれませんね(もちろん商業的なブランディングの意味合いが大きいのでしょうが)。

 

余談が長くなりましたが、そんなオメガ×スウォッチとのコラボレーション「ムーンスウォッチ」、コンセプトもさることながら時計としても高いデザイン性を有しており(スピードマスターの細かなディテールも落とし込みつつ、スウォッチらしさもある名品だと思います)、発売以来、非常に高い人気を誇り続けています。

この人気が過熱して、品薄が続いたり、店舗に長蛇の列ができていることは前述の通りです。この過熱は市場価格を押し上げており、CtoCマーケットでは法外なプレミア価格が付けられた個体が出回るなどもしてきました。

最近ではようやく落ち着きを取り戻しつつあったと思いきや、なんと、ここへきて新作のティザームービーが公開されるに至り、再び騒然としたことはご存知の通りです。

 

もっとも新作とは言え、基本デザインは既存の「ムーン」を踏襲しています。

ムーンスウォッチ 新作

出典:https://twitter.com/swatch_jp

オメガのスピードマスター プロフェッショナル ムーンウォッチを再現したブラック文字盤、そしてタキメータースケールがプリントされたブラックベゼルも特徴的ですね。しかしながら新作モデルは針が異なります。なんでも、クロノグラフ針がオメガの独自合金18Kムーンシャインゴールドらしいのです!

ムーンシャインゴールドについて簡単に解説を加えると、2019年にオメガが発表した特別なスピードマスター プロフェッショナルに採用されていた独自合金です。

スピードマスター 310.60.42.50.99.001

※2019年に販売されたオメガ スピードマスター プロフェッショナル ムーンシャインゴールド Ref.310.60.42.50.99.001画像出典:https://www.omegawatches.jp/ja/

この年はアポロ11号の月面着陸50周年に当たる年でした。アポロ11号計画では人類史上初めて月面着陸に成功したと言われていますが、当ミッションにもスピードマスター プロフェッショナルが傾向され、ミッションをサポートした偉大な歴史があります。こういった経緯もあり、2019年は様々な特別モデルがオメガからリリースされましたが、その中の一つがムーンシャインゴールドモデルです。ゴールドは合金によってホワイトゴールドやピンクゴールドなど、様々な色味を帯びさせることができますが、ムーンシャインゴールドは月光を表現したのだとか!一度だけ実物を手にしたことがありますが、確かに通常のイエローゴールドとはまた違った輝きを放っていました。さらに実用性に長けたオメガらしく、経年変化や退色への耐性も考慮されていることが特徴です。

この特別なムーンシャインゴールド製クロノグラフ針は、さらに2月の満月の夜に製造されている、とのことです。発売日の3月7日も満月だったので、思い入れがあるのでしょう。

時計には特別なボックスと、2月の満月の夜に製造されたという証明書が付属します。

ムーンスウォッチ 新作

出典:https://twitter.com/swatch_jp

価格は税込39,600円。18Kゴールドが使われているため、通常の「ムーン」が36,300円であることに対し、少し高めの設定となっております。

2023年新作スウォッチ バイオセラミック ムーンスウォッチは買えるのか?現地に行ってみた!

ムーンスウォッチ 新作

新しいスウォッチ バイオセラミック ムーンスウォッチは誰でも買えるのか?当日、現地の日本橋KABUTO ONEに行ってみました!

が、しかし仕事が終わってから向かったため、時間は既に夜7時半・・・

発売は夕方6時半からだったので、さすがに望みは薄いだろうと思いつつも向かうと、到着した8時時点で、まだまだ人が並んでいます!これはワンチャンあるかもしれない、と思い、誘導スタッフと思しき方に聞いてみると、もう受付は終了しているとの回答でした。

残念とは思いつつも、「ムーンスウォッチツアー」でおなじみとなったフィアット車のMission to the Sun等も展示されており、何人かのお客さんが私と同じように写真を撮影していました。

※ムーンスウォッチツアーとは、2022年夏にスイス ビエンヌにあるスウォッチ本社からスタートしたイベントです。スウォッチは世界各地にある、というわけではまだないため、スウォッチが「様々な人々に届くように」というコンセプトのもと、バイオセラミック ムーンスウォッチを積んで回っている車です。ちなみにムーンスウォッチは全部で11種類がラインナップされていますが、やはりムーンスウォッチツアーでも11種が積まれており、このツアーではおひとり様一本が入手可能です。ちなみにツアーの開催場所は一日前にSNSで発表されます。

 

販売カウンターは三つのみでしたが、この日は「ムーン」と新作モデルのみを取り扱っていました。

それにしもて、長蛇の列は8時を過ぎてなお続いていました。

最後尾はわかりませんでしたが、KABUTO ONEから東京証券取引所まで続いていたところまでは確認しました。KABUTO ONEから200m程度でしょうか。

私が見た時点では2022年の発売日のような混乱もなく、整然と列が作られていたように思えましたが(とは言え狭い道でした)、もう少し早い時間にはパトカーも出動していたとのことです。

この行列からはもちろんのこと、メディア関係と思しきカメラを抱えた人々もちらほらと見られ、新作ムーンスウォッチの注目度の高さを改めて感じます。

この後私はすぐに帰りましたが、スウォッチの公式SNSに付いたコメントを見てみると、夜10時頃まで販売されていたとのことです。

並んでいても買えなかったとの声も多く見受けられました。一説によると300本ほどの販売だったようで、整理券を配っても良さそうに思いますが・・・販売方法含めてのマーケティングなのでしょうか。

 

なお、新作ムーンスウォッチは「限定ではない」とのことですが、次回の販売については詳しく言及されていません。

3月7日の販売地以外は「次の満月に他の国でも購入できます」とのことですが、詳しい場所や日本では次にどのように購入できるのかも、明確にはされませんでした。オンライン販売はされない、ということは名言されています。

スウォッチからの続報を待ちましょう。

 

まとめ

2023年3月7日に販売された、新作スウォッチ バイオセラミック ムーンスウォッチについてご紹介いたしました!

レギュラームーンスウォッチとデザインは大きく変わりませんでしたが、人気の「ムーン」がベースになっており、かつオメガとの関係性を彷彿とさせるムーンシャインゴールド製クロノグラフ針が使われているという特別感は、今後も業界内で大きな話題になりそうですね。

惜しむらくは、なかなか欲しい顧客が手に入れづらいところか。

まだ次回発売日はわかりませんが、限定ではないとのことなので、市場に行き渡ること。ひいてはスウォッチファンである私自身も入手できることを願ってやみません!

当記事の監修者

田中拓郎(たなか たくろう)

高級時計専門店GINZA RASIN 取締役 兼 経営企画管理本部長
(一社)日本時計輸入協会認定 CWC ウォッチコーディネーター

当サイトの管理者。GINZA RASINのWEB、システム系全般を担当。スイスジュネーブで行われる腕時計見本市の取材なども担当している。好きなブランドはブレゲ、ランゲ&ゾーネ。時計業界歴12年

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