「オメガの時計って何がすごいの?」
「オメガが選ばれ続ける理由について知りたい」
抜群の知名度と人気を誇るスイスの時計メーカー・オメガ。
初めて高級腕時計を買う若い方から時計に精通した愛好家まで、幅広い層から支持される超有名ブランドです。
当店でもロレックスと並びトップクラスの売れ筋ブランドとなっております。
数あるスイスブランドの中でオメガがここまで人気を博すのは何故なのか、知りたいという人は多いのではないでしょうか。
オメガは魅力的な品質・コストパフォーマンス・ステータス・歴史を持つブランドです。
この記事ではオメガが選ばれ続ける理由について、GINZA RASINスタッフ監修のもと解説します。
人気モデルの紹介もしますので、オメガの購入をお考えの方はぜひ参考にしてください。
目次
1.ロングセラーの秘訣
オメガ人気の秘訣 ①コストパフォーマンス
オメガの何よりの魅力、それはコストパフォーマンスにあるのではないでしょうか。
機械式時計は「精度」や「耐久性」などに伴う実用性が常に課題となっていますが、オメガは歴史的にも実際にも非常に高い品質の時計を製造しています。
オメガは創業期よりムーブメントの精度追及に力を入れており、天文台の精度コンクールで栄えある受賞を経験してきました。
また、初めてNASAの厳しい規格を突破し公式装備品に選ばれ、月面着陸をサポートしたのもオメガです。
近年では、これまで一般ユーザーをターゲットにした腕時計では考えられなかった過酷かつ厳格な品質規格を制定し、漸次全ての製品をこの規格の認定機にするよう取り組みがなされています。
長い歴史と伝統に裏打ちされた「高級感」も十分あります。
このように完成された品質・性能に加え、ロレックスに次ぐ知名度を誇るにもかかわらず、オメガは比較的安価で手に入れることが可能です。
シンプルなステンレスモデルであれば20万円台から、中古であればもっと安く購入することも。
この価格帯であれば、初めて高級腕時計を買う20~30代の方でも候補に挙がり易いかと思います。
にもかかわらず、他のスイス時計と比べ遜色ない品質・高級感。
このコストパフォーマンスの高さは、多くのスイスブランドの中でもオメガがトップクラスではないでしょうか。
オメガの人気の秘訣 ②手に入れやすさ
安価であることはもちろんですが、オメガは一部の限定モデルを除き、市場での流通量が豊富であるため比較的どこでも手に入れやすいブランドです。
ロレックスなど一部の海外メーカーが流通量を制限し、正規店ですら手に入れることが難しいという現象が起こっている中、オメガは国内に多くの直営店を持ち、並行店でも流通量が多いことから、欲しいと思ったモデルがすぐに購入できるのです。
アフターメンテナンスも国内正規品と並行輸入品で差別を設けていないため、「買いやすさ」に拍車をかける一因となっています。
オメガの人気の秘訣 ③実用性
決して安いとは言えない高級腕時計。購入後の「使い方」も気になりませんか?
上述のようにオメガは高品質の腕時計を厳格な査定のもと商品化しているため、耐久性など「日常で使える」実用性は抜群。
加えて、そのデザインも実用性を考慮されたものになっています。
オメガはラウンド型のオーソドックスなフォルムがほとんどで、一般モデルでは華美な装飾もあまりありません。
そのため幅広い年代・シーンで使える汎用性の高さが魅力です。
実際、オメガを買った多くのお客様からは「使いやすい」とのお声を頂いております。
もちろん「資産価値」といった意味ではロレックスやパテックフィリップなどには及びませんが、富裕層から若年層とターゲットを絞らず、オールシーンで使える時計を誠実に作り続ける姿勢が、万人から愛されるブランドに成長させた最も大きな成功の秘訣ではないでしょうか。
オメガの人気の秘訣 ④華やかなストーリー
人気の秘訣の四つ目は、一般の方のみならず「時計愛好家」からも支持を得る大きな理由となります。
それは、偉大な歴史のあるブランドであり、華やかなストーリーを持っていること。
オメガは1848年に設立され、後に開発・今なお傑作機と名高いムーブメント「オメガ」からその社名を引き継ぎました。
オメガはギリシャ文字で「究極」「完全」「達成」などを意味します。
その名を表すように、様々な精度コンクールで優勝を果たしてきました。
オメガが大人の男性から支持される大きな契機となったのは、オメガの定番モデル・スピードマスターがNASAの公式装備品に選ばれ、月面着陸に携えられたこと。
出典:https://www.omegawatches.jp/ja/planet-omega/space/
高圧、真空、無重力、衝撃、-18度から+93度に及ぶ温度変化など、宇宙空間を想定した非常に過酷なテストがNASAによって規格され、様々な社の製品が査定されました。
全てのテストを終えて最後まで動きつづけ、NASAにも認められた機はスピードマスターのみ。
1965年から現在までNASAの公式装備品として採用され、1969年にはアポロ11号の月面着陸を果たします。
1970年、アポロ13号における酸素爆発の危機から乗務員救ったことで、ムーンウォッチの称号を手に入れました。
もう一つ、スピードマスターと並んでオメガの二大定番であるシーマスター。
このモデルは、1995年、映画『007 GoldenEye』(第17作目)で着用されたことにより、一気にオメガとシーマスターの知名度を押し上げます。
出典:https://www.omegawatches.jp/ja/planet-omega/cinema/james-bond/
このシーマスタープロダイバーズ 300Mは、見覚えある方も多いのではないでしょうか。
以後、「ジェームズボンドが愛用する時計」として、シリーズ中着用することとなりました。
ジェームズボンドをイメージした限定モデルもラインナップされています。
オメガ シーマスター ダイバー 300M コーアクシャル コマンダー ウォッチ リミテッド エディション 212.32.41.20.04.001
オメガ シーマスター アクアテラ ジェームズ・ボンド007 リミテッド 231.10.42.21.03.004
オメガの時計は、こうしたロマン溢れるストーリーの上に成り立っている。
様々な腕時計に触れてなお選ばれ続けるのがオメガなのです。
オメガの人気の秘訣⑤革新的技術
もう一点、時計愛好家からも高い評価を得ている理由。
それは、オメガが時計産業の技術を牽引するリーダー的役割にあります。
一時期コスト削減などから休眠させていた完全マニュファクチュールを復活させたばかりか、数々の革新的な機構を搭載させたムーブメント・時計を続々と発表しています。
最も顕著なものは、コーアクシャル機構。
コーアクシャル機構は、独立時計師の故ジョージ・ダニエルズ氏が開発した機構です。
この機構の最も大きな特徴は「壊れにくい」。
秘訣は脱進機に。
脱進機とは「ガンギ車」と「アンクル」で構成され、歯車の回転が一定の速度にするための機構です。
これまでの脱進機は2つの爪で歯車を動かしていましたが、それゆえ歯先にかかる負荷とパーツ同士の摩擦が大きく、5年に1度程度のオーバーホールを必要としていました。
コーアクシャル機構ではこの爪が3本となり、その上歯車をさらに1つ経由した状態で回るため、摩擦を最小限に抑えることに成功したのです。
結果、オーバーホール期間が10年に1度という、これまで考えられなかった新しい価値観をもたらしました。
コーアクシャル機構は複雑でパーツも多くなるため、ダニエルズの取得した特許が切れた今なお採用するブランドはオメガ一社のみ。
ここにもオメガが持つカリスマ性を感じますが、オメガはさらにこのコーアクシャル機構を進化させているのです。
その名もマスターコーアクシャル。
これは、コーアクシャル機構に15,000ガウスもの耐磁性を付加させたムーブメント機構。
出典:https://www.omegawatches.jp/ja/planet-omega/watchmaking/the-worlds-first-master-chronometer/
ちなみに通常の耐磁時計が1,000ガウスほどであることから、その強靭さが並大抵のものではないことは想像に難くないと思います。
オメガはコーアクシャル機構、そしてスイス連邦計量・認定局と共に新たに設定した品質規格・マスタークロノメーター(METAS)にも盛り込んだ耐磁性とともに、今後すべてのオメガウォッチに当該ムーブメントを搭載していくことを宣言しています。
とても20万円台の機械式時計とは思えない品質。精度。そしてかけられた情熱。
オメガはまさに死角なしの最強ブランドに位置づけられるのではないでしょうか。
2.オメガ人気・定番モデル紹介
①オメガ スピードマスター プロフェッショナル ムーンウォッチ クロノグラフ 311.30.42.30.01.005
スピードマスターは多彩なモデル展開が特徴ですが、最も代表的でベーシックなスピードマスターがこちらの一本。
搭載している手巻き・Cal.1861は、月面着陸時に着用されていた手巻きムーブメントと同じ機構です。
箱は特製ムーンウォッチボックス仕様となっておりNATOストラップとベルクロストラップの2タイプの替ベルトが付属します。
パワーリザーブ48時間。50m防水。
②オメガ シーマスター アクアテラ コーアクシャルマスター クロノメーター 41MM 220.10.41.21.03.001
オメガのダイバーズラインであるシーマスターを、ドレッシーにしたアクアテラ。
2017年の新作です。
「チークコンセプト」と呼ばれる横のストライプに彫り込まれたサンブラッシュ仕上のブルーダイヤルが立体感と爽やかな印象に。
ムーブメントには60時間のパワーリザーブと15,000ガウス以上の耐磁性能を持ったMETAS認定のマスター クロノメーターCal.8900を搭載。150m防水。
③オメガ シーマスター プロダイバーズ 300M 212.30.41.20.03.001
同じくシーマスターの、300m防水を誇る本格ダイバーズウォッチ。
大変人気のあるモデルで、街中で身に着けている人を見たことがあるかもしれません。
当店でもオメガウォッチのトップセールスを誇ります。
41mmケースには窒化クロムが施されたセラミック製回転ベゼルが搭載され、デザインもダイバーズウォッチとしてのスペックも抜群。
ムーブメントに自社製コーアクシャルCal.2500が採用され、パワーリザーブは約48時間となっております。
④オメガ シーマスター プラネットオーシャン 232.30.42.21.01.001
プロダイバーズ・アクアテラと並んで人気のある、シーマスターの600m防水モデル。
ケース径42mm、ブラックダイアルに同じくブラックのセラミック製逆回転防止ベゼルと、本格ダイバーズウォッチらしい精悍さをもったかっこいい一本です。
自社製コーアクシャルムーブメントCal.8500を搭載、パワーリザーブ約60時間。
⑤オメガ コンステレーション コーアクシャル 123.10.35.20.02.001
1950年代から親しまれている、オメガの定番コレクションのうちの一つ。
コンステレーションとは英語で星座を意味しますが、天文台で行われてきた時計の精度コンクールで、数々の受賞を勝ち取ってきたオメガの歴史を体現したかのようなモデルです。
左右のケースサイドにある「爪」、ダイアル6時位置の星が特徴的。
こちらは自社製コーアクシャルムーブメントCal.2500を搭載したモデルです。
コンステレーションはスタンダードなステンレススチールモデルの他、レディースライン、そしてゴールドやダイヤモンドをあしらったハイエンドラインなど、豊富なモデル展開をしていることも魅力のうちの一つです。
こういった定番人気モデルにムーンフェイズなど複雑機構を搭載させたもの、また、映画やイベントとコラボレーションした限定モデルなどなど、様々に魅力的なラインナップがあります。
シーマスター アクアテラやスピードマスターなど、万人受けするオーソドックスさも魅力ですが、人とかぶらない変化球的なファッショアイテムとしても利用できます。
ターゲットを一部に絞らず幅広い層を想定したブランド戦略は、様々なシーンが想定される現代において非常に大きなアドバンテージ。
長い歴史の中で、どんな状況下でも正確な時刻を告げるための技術やどんなシーンでも手元を彩るデザイン性を培ってきたオメガならではの秘訣ではないでしょうか。
まとめ
国内外で万人から愛されるオメガは、長い歴史の中で常に最高の一本を私たちに提供してくれました。
しかし、「最高」に甘んじることなく、これからも最先端技術を追求していくことを宣言。
これまでのオメガも、これからのオメガも、まだまだ目が離せませんね。
初めての腕時計、次の一本、そして一生ものをお探しの方、ぜひこんなオメガウォッチはいかがでしょうか。
当記事の監修者
新美貴之(にいみ たかゆき)
(一社)日本時計輸入協会認定 CWC ウォッチコーディネーター
高級時計専門店GINZA RASIN 店舗営業部 部長
1975年生まれ 愛知県出身。
大学卒業後、時計専門店に入社。ロレックス専門店にて販売、仕入れに携わる。 その後、並行輸入商品の幅広い商品の取り扱いや正規代理店での責任者経験。
時計業界歴24年
タグ:オメガ