「パネライ ルミノールPAM01090とPAM00090はどこが変わったの?」
「PAM01090とPAM00090の違いについて知りたい」
大迫力のケースサイズとシンプルなデザインで人気を博しているパネライ。
フラッグシップである「ルミノール」には複数のラインナップが存在しますが、その中でも特に人気の高いモデルが「ルミノール パワーリザーブ」です。
ルミノールパワーリザーブは”PAM00090″という2001年から続くロングセラーモデルが存在していましたが、2017年に新作PAM01090が発表されたことで製造終了となりました。
そんなパネライ ルミノール新旧モデル、PAM01090とPAM00090の違いについて知りたいという人は多いのではないでしょうか。
デザインは新旧ほぼ変わらないので、ムーブメントが強化された新作PAM01090を選んだ方がお得かもしれません。
この記事ではPAM01090とPAM00090の違いを、GINZA RASINスタッフ監修のもと、比較しながら解説します。
定価と相場についても紹介しますので、パネライの購入をお考えの方はぜひ参考にしてください。
目次
1.ルミノール パワーリザーブについて
ルミノールにはマリーナ・クロノ・サブマーシブル・1950・GMT・ベースといったラインナップが存在しますが、その中でもシンプルかつ実用的なルミノール パワーリザーブは幅広い層から支持されてきました。
その名の通り文字盤に配されたパワーリザーブインジケーターによって、ゼンマイの残量が示されることが特徴。残りの時間を瞬時に確認することができるため、実用性が非常に高いです。
また、9時位置のスモールセコンド秒針・ルミノールロゴ・3時位置のデイト表示との絶妙なバランス間が美しいのも魅力です。
2.基盤モデル”PAM00090″と”PAM01090″
ルミノールパワーリザーブには複数のランナップが存在しますが、その中で”PAM00090″は最も人気が高いモデルです。
PAM00090は2001年に発売されたルミノール パワーリザーブのセカンドモデルです。ステンレススティールケース、ケース径44mm、300m防水性能、堅牢なリューズガードといった基本仕様を持ち、細かなマイナーチェンジをしつつも約15年間ルミノール パワーリザーブの顔として君臨してきました。
シンプルで力強い印象を与えるデザイン性に加え、自動巻きムーブメントを搭載しているという実用性も高い評価を得た要因でしょう。
その後、PAM00090は2017年に長い役目を終え、新作PAM01090に歴史は受け継がれることになります。
パネライ ルミノール パワーリザーブ アッチャイオ PAM01090
こちらが満を持して発表された新作ルミノール パワーリザーブ”PAM01090″。
デザイン性はPAM00090からほぼ変わらず、細かい点が変更されています。
左:旧作PAM00090 右:新作PAM01090
旧作と新作を並べてみました。文字盤のデザインは両モデルともほとんど変わりません。
そうなると、「どこが違うの?」と思われる方もいるでしょう。
しかし、目立たないところで両モデルには大きな違いがありますので、それを解説していきます。
旧型と新型の異なるポイント① パワーリザーブメーターの最大値が増えてる!
細かなポイントですが、旧作PAM00090に比べて新作PAM01090はパワーリザーブメーターの最大値が増えています。
旧作は最大目盛40だったのに対して新作は50に変更。その数字が表す通り、新作はパワーリザーブが40時間から50時間にパワーアップしました。
左:旧型PAM00090 右:新型PAM01090
加えて、インデックス外周の目盛が新作では細く薄くなっています。
旧型と新型の異なるポイント② ムーブメントが違う
パワーリザーブの持続時間が違うということは、ムーブメントも違うということ。旧作PAM00090のムーブメントは永遠の名機と呼ばれ、多くの腕時計に採用された”バルジュー7750-P1″をベースにした「OP-IX」を採用しています。
対してPAM01090はCOSC認定の優れた精度を誇る自動巻きムーブメント「OP.XXXII」に変更されました。ちなみにこのムーブメントもバルジュー7750がベースとなっているため、「OP-IX」の改良版と思っていただければ結構です。
旧型と新型の異なるポイント③ 革ベルトとバックルが違う
文字盤のデザインは一緒でもベルトとバックルには大きな違いがあります。
左:旧作PAM00090 右:新作PAM01090
旧型のレザーベルトはアリゲーターストラップが使われていますが、新型の革ベルトにはエクリュのカーフストラップが採用されました。カーフストラップは独特の質感があり、アリゲーターストラップとは違う高級感があります。
左:旧作PAM00090 右:新作PAM01090
ベルトの変更に伴い、バックルも変更されています。
旧型では観音開きのバックルが使われていましたが、新型ではシンプルな尾錠に変更。
ちなみに旧型も製造当初は尾錠でしたが、2002年前後に観音開きに仕様変更されました。新作も観音開きが使われるのでは?と予想されましたが、普通の尾錠に戻っています。
3.PAM00090とPAM01090の定価と相場
新旧ルミノール パワーリザーブの定価はどちらも885,600円。とはいっても、旧作は既に廃盤になっているため正規店で購入することはできません。
ただ、旧作もまだ廃盤になってから間もないため、平行店でなら新品・未使用品も出回っています。
■旧作ルミノール パワーリザーブ PAM00090
旧作PAM00090は新作PAM01090の発売に伴い、約8万円~10万ほどの値上がりを見せました。廃盤になったモデルは概ね価格が上昇しますが、人気モデルであったPAM00090も類にもれず価格上昇しています。
■新作ルミノール パワーリザーブ PAM01090
対して新作PAM01090はというと、発売開始後から徐々に相場が下がっており、現在は旧作と殆ど差がない価格になっています。今後相場がどう動くかはわかりませんが、今が買い時といってもいいかもしれません。
まとめ
当店でも非常に人気の高いルミノール パワーリザーブ。ロングセラーモデルとして発売されたPAM00090は製造終了した今尚、高い人気を誇ります。
ただ、デザイン性は旧作とほぼ変わらず、ムーブメントが強化された新作PAM01090も魅力タップリです。価格もほぼ同等なので、旧作にこだわりがない方なら新作を買うのがお得かもしれませんね。
当記事の監修者
新美貴之(にいみ たかゆき)
(一社)日本時計輸入協会認定 CWC ウォッチコーディネーター
高級時計専門店GINZA RASIN 店舗営業部 部長
1975年生まれ 愛知県出身。
大学卒業後、時計専門店に入社。ロレックス専門店にて販売、仕入れに携わる。 その後、並行輸入商品の幅広い商品の取り扱いや正規代理店での責任者経験。
時計業界歴24年
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