「パネライ ルミノールの種類を見極める方法ってある?」
「ルミノールの種類と特長が知りたい」
抜群の存在感を放つパネライウォッチ。
パネライの時計は「ラジオミール」「ルミノール」の2種類に分類され、それぞれに様々なバリエーションが存在します。
ただ、基本的な形は変わらないため、どの時計も一緒に見えるという方も少なくありません。
特にルミノールはバリエーションが豊富なため、「どこがどう違うんだ??」と思われる方は非常に多いです。
そんなルミノールの種類と特長が知りたいという人は多いのではないでしょうか。
出来るだけ高スペックなモデルを選びたいという方は「1950」の名が付くモデルを選ぶと良いでしょう。
この記事ではルミノールの種類と特長を、GINZA RASINスタッフ監修のもと解説します。
おすすめモデルの紹介もしますので、ルミノール選びで悩んでいる人はぜひ参考にしてください。
目次
最初に
ルミノールはパネライのフラッグシップモデルです。種類としては「ベース」「マリーナ」「クロノ」「パワーリザーブ」「サブマーシブル」「GMT」「1950」の7種類に分類されます。それぞれの特徴はこれから説明していきますが、その前に共通事項を説明します。
①サイズ感について
パネライ ルミノールは存在感のあるケースサイズが魅力です。そのため、基本的にサイズ感は大きくなります。
ラインナップは40mmケースから47mmケースまで存在し、一番ベーシックなサイズ感は44mmです。ルミノールを購入する際には必ず自分の体格にあったサイズ感なのかを確認してください。
メンズウォッチの一般的なケースサイズは40mm前後。細身の人が47mmケースのルミノールを装着したらバランスが悪くなってしまいます。
②ケース素材について
パネライの時計には様々なケース素材が使われていますが、基本的には以下の素材の中から選ぶことになります。サイズ感は気にしても素材に対しては拘らない方が多いので、是非素材についてもよくお考え下さい。
「ステンレス」・・時計のケース素材の定番。一番ポピュラーですし、価格も安いです。ちなみに、2014年以降のパネライはイタリア語で鋼鉄を意味する〝アッチャイオ〟という言葉をステンレスモデルの末尾に付けています。
そのため”アッチャイオ”という言葉を見つけたら比較的新しいステンレスモデルなんだとお考えください。
「チタン」・・軽量でアレルギーの出づらい素材。どうしても重くなりがちなパネライ時計を選ぶ際には重要な選択肢になります。
「ブラックケース」・・PVD/DLC/セラミックといった加工が施されたケースです。手元をスタイリッシュに彩ります。
「ゴールドケース」・・高級感のあるゴールド素材を使ったケースです。パネライのルーツは軍用時計のため、ステンレス、チタンを使用したモデルが非常に多く、ゴールドを使用したモデルはほんの一部です。
パネライ ルミノールのバリエーション① ルミノール ベース
ルミノールベースはその名の通り、パネライにおける最も基本なモデルです。
暗い場所でも時間を把握しやすい視認性の高い文字盤に、パネライが特許を取得しているレバーロック機能のついた耐衝撃性と防水性の高いリューズプロテクター、信頼性の高いムーブメントといった特徴を持っています。
ルミノール ベースは1950年に誕生した初代ルミノールの特徴を再現した、何も飾らないシンプルな一本です。リーズナブルな価格のモデルが多いため、パネライのエントリーモデルとしても重宝されています。
また、2014年以降に発売されたベースシリーズには8DAYSの表記が記載された8日間パワーリザーブモデルも登場し、様々なスペックのモデルから予算に合わせた選択ができるようになりました。
オススメモデルはこれ!
パネライのコレクションの中で最もシンプルな“ルミノール・ベース”のダイヤルに、OPロゴをあしらった通称「ロゴ」と呼ばれるモデルです。パネライとして民間向けに販売を開始した時期に発表され、プレヴァンドーム“フィレンツェ”のデザインを復刻したしたモデルとしても有名。
50万円以下で購入することが可能なので、非常に人気が高いモデルです。
パネライ ルミノールのバリエーション② ルミノール マリーナ
ルミノールマリーナは「ベース」に9時位置にスモールセコンドと拡大鏡付きのデイト表示を加えたモデルです。 このコレクションは1943年にゼンマイの巻上げ頻度をできるだけ減らす為に8日巻きムーブメントを採用したモデルをモチーフに作られました。
ルミノール マリーナはスモールセコンド秒針とデイト表示という日常使いに便利な機能を備えているため、非常に使いやすいコレクションとして人気があります。
視覚的にごちゃごちゃしないのも良いですね。
派手すぎず落ち着いたデザインのため、ビジネスにもカジュアルにも、そしてどの年齢層にもオススメできます。
また、モデルによって文字盤のデザインは大きく異なりますが、9時位置にスモールセコンドが配置されているのは共通事項です。※レフトハンドモデル(左利き用)を除く。
オススメモデルはこれ!
手頃な40mmのケースサイズが人気のルミノールマリーナ。 ステンレスケースにブラックの文字盤で無駄な装飾の一切を削ぎ落とした「格好良い」の一言に尽きるデザインです。 大きめのインデックスと太い長短針による視認性に加え、300mの防水性能を兼ね備えた、実用的でファッション性に富んだ一本として大人気です。
40mmケースモデルは日本人の体形によく合うので、パネライウォッチの購入を検討している方は是非チェックしてみてください。
パネライ ルミノールのバリエーション③ ルミノール クロノ
ルミノールクロノは高い精度を誇るスポーツ用クロノグラフモデルです。3つのカウンターを備えたクロノグラフ機能を装備した”キャリバーOP XII”を搭載し、世の男性を魅了してきました。
また、このコレクションは現行ラインナップにはその姿はなく、製造終了モデルとなります。そのため、手に入れる場合は中古での購入が基本です。
画像左の”PAM00196″のように、12時位置に「Daylight」という文字が入ったモデルはクロノ・デイライトという呼び名を持つモデルです。俳優シルベスター・スタローンが主演した映画のタイトルが由来となっており、「Daylight」とは「特別なお客様」という意味を持っています。
初期モデルには名機エルプリメロが搭載されている!
2000年初期のルミノールクロノにはゼニス社の“エル・プリメロ”をベースとしたCal.OPIVが搭載されています。
エル・プリメロ搭載モデルはケースバックがスケルトンになっており、名機の精密な動きを堪能することができます。そのため、現在はエルプリメロ搭載モデルのほうが人気です。
パネライ ルミノールのバリエーション④ ルミノール パワーリザーブ
ルミノールパワーリザーブはその名の通り持続時間を確認することができるパワーリザーブ機能を搭載したモデル。
パワーリザーブ機能をもつルミノール パワーリザーブは、文字盤にあるインジケーターによってゼンマイの巻き上げ状態を確認することができます。
このインジケーターは主ゼンマイに蓄えられたエネルギーがムーブメントのギアに伝わり、それに合わせて針が動く仕組みです。ルミノールマリーナをベースに5時位置にパワーリザーブを加えたモデルがルミノール パワーリザーブと覚えておけば間違いないでしょう。
オススメモデルはこれ!
2001年に発表されたルミノールパワーリザーブのセカンドモデルです。ムーブメントには永遠の名機と呼ばれ多くの腕時計に採用されたバルジュー7750-P1をベースにしたOP-IXを採用しています。視認性を壊すことのないデザインは、斬新でありながら計算しつくされた絶妙なバランス配置です。
当店におけるパネライ時計の人気ランキングでトップを争う大人気モデル!是非ご覧ください。
パネライ ルミノールのバリエーション⑤ ルミノール サブマーシブル
1956年にエジプト海軍のダイバーズウォッチとして作られた腕時計を基にデザインされたルミノールサブマーシブル。9時位置にスモールセコンド、特大のケース、潜水の経過時間が読み取れるドットのマーカーを配した回転ベゼルといった特徴を備えています。
ルミノールのライナップでは非常に強い個性を持つため、一目でサブマーシブルだとわかるはずです。
ルミノール サブマーシブルは特許技術により水中でや高温下での耐性も強化されています。もちろん防水性能・耐磁性能も抜群です。
また、マリーナやパワーリザーブとは違い、デイト表示に拡大鏡が付いていないモデルも存在することが特徴に挙げられます。
オススメモデルはこれ!
パネライ ルミノール サブマーシブル オートマティック アッチャイオ PAM01024
2017年に発売された新作「ルミノール・サブマーシブル」。
防水性300mを誇り、ムーブメントにはクロノメーターを取得した機械式自動巻きムーブメント「OP.XXX」を搭載しています。
価格もサブマーシブルとしてはお手頃なので、是非一度お手にとっていただきたい一本です!
パネライ ルミノールのバリエーション⑥ ルミノール GMT
ルミノールGMTは航海の世界から着想を得たモデルで、時差のある2箇所の時間を同時に把握することができるGMT機能を備えているモデルです。
中央に配置されている24時間針によってもう一方の時刻を確認できます。
現行モデルは9時位置にスモールセコンドが配置されていますが、パネライの市場参入から2年間のみ生産された「1stモデル」は中央に秒針とGMT針が備えられているのが特徴です。ちなみに1stモデルは現行モデルとはかなり仕様が異なっているため、愛好家の間ではコレクションアイテムとして絶大な人気を誇ります。
オススメモデルはこれ!
パネライ ルミノール GMT オートマティック アッチャイオ PAM01088
パネライのロングセラーモデルであるPAM00088の新型モデルです。ムーブメントが“OPVIIIキャリバー”から“OPXXXIキャリバー”に変更され、パワーリザーブが約50時間になりました。
ブラックの文字盤に夜光アラビア数字とバーインデックス。インデックス外周に第二時間帯の24時間表示を備えています。
パネライ ルミノ―ルのバリエーション⑦ ルミノール 1950
ルミノール1950はパネライが誇るハイエンドラインのコレクション。その特徴はルミノールが誕生した1950年の歴史的なデザインを復刻したケースデザインです。
丸みのあるミドルケース・金属の1つの塊から作られたアタッチメント・リューズプロテクター等、当時のモデルを継承しています。
ルミノール1950はパネライらしいシンプルで視認性が高いデザイン性がウリで、人気も抜群です。これまでに紹介したクロノ、ダイバーズ、GMTといった機能を搭載していますが、「1950」と名がつくモデルは全てハイスペックモデルだと思ってください。
また、ルミノール1950は拡大レンズが付いていないため、非常にスタイリッシュな表情を見せてくれます。
自社製ムーブメント Cal.P.9000
ルミノール1950がハイエンドモデルとして君臨しているのは、ムーブメントに「自社製ムーブメント Cal.P.9000」を搭載しているからです。
出典:https://www.panerai.com/ja/in-house-movements/automatic-movement/p9000-calibre.html
このムーブメントはパネライが設計・開発を行った自社製自動巻きムーブメントで、3日間のパワーリザーブを備えています。また、基本性能も28,800振動数・耐震機構パワーリザーブ・2バレル構成といった非常に高いスペックです。
現在は後継機であるCal.9001、Cal.9002も登場し、いずれもルミノール1950に搭載されています。
オススメモデルはこれ!
パネライ ルミノールマリーナ 1950 3DAYS PAM00312
ツインバレルによる、3日間(72時間)のパワーリザーブを実現した自社製ムーブメントCal.P.9000を搭載したモデルです。3時位置にカレンダー窓、9時位置にスモールセコンドを配したP.9000シリーズの中でも最もシンプルなモデルです。
そして、そのシンプルさこそパネライの魅力!現にコチラのモデルはハイエンドコレクションである1950の中では1番の人気を誇ります。
まとめ
ルミノールを選ぶときは今回取り上げた7つのバリエーションから選ぶことになります。基本的には欲しい機能が搭載されているルミノールを買えばよいのですが、出来るだけ高スペックなモデルを選びたいという方は「1950」の名が付くモデルを選ぶのが無難です。
後はデザインと予算でお好きなルミノールを選ぶだけです!是非あなたにとって最高のルミノールを見つけてください。
当記事の監修者
新美貴之(にいみ たかゆき)
(一社)日本時計輸入協会認定 CWC ウォッチコーディネーター
高級時計専門店GINZA RASIN 店舗営業部 部長
1975年生まれ 愛知県出身。
大学卒業後、時計専門店に入社。ロレックス専門店にて販売、仕入れに携わる。 その後、並行輸入商品の幅広い商品の取り扱いや正規代理店での責任者経験。
時計業界歴24年
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