「40代以上の男性に似合うパテックフィリップはどれ?」
「パテックフィリップのおすすめモデルついて知りたい」
40代・50代の男性が着ける腕時計の中で、最高峰と言えばパテックフィリップで間違いありません。
パテックフィリップは時計好きなら知らない人はいない大御所ブランドですね。
超有名なロレックスやオメガ、雲上ブランドにあたるオーデマピゲやブレゲ。
日本が誇るグランドセイコーと、世界には高名な時計メーカーが数多く存在しますが、
それらを差し置いて紛れもないナンバーワンと言えばパテックフィリップです。
とは言えパテックフィリップは近年高すぎると言っていいほど価格が高騰しています。
世界的なパテックフィリップ人気で、常時品薄。
そんなパテックフィリップのおすすめモデルついて知りたいという人は多いのではないでしょうか。
パテックフィリップの数々のシリーズはいずれも傑作で、風格やステータスにおいて申し分はありません。
この記事では40代・50代以上の男性にこそ着けてほしいパテックフィリップ厳選10本を、GINZA RASINでの売上データをもとに紹介します。
40代・50代以上の男性が選択すべき理由についても解説しますので、高級時計の購入をお考えの方はぜひ参考にしてください。
目次
40代・50代以上の男性が今パテックフィリップを選択すべき理由
パテックフィリップを購入しようという方は、高級時計をこれまでに何本も所有してきたことと思います。
そのため、パテックフィリップが1839年創業、今年で180周年だとか。スイス時計メーカーきっての歴史の中で、顧客にはヴィクトリア女王、アインシュタイン、キュリー夫人、ワーグナー、日本の歴代天皇など名だたる著名人が挙げられるとか。世界最高峰の時計製造技術で、特にグランドコンプリケーションの傑作ぶりは芸術の域だとか。
そういったことは既にご存知でしょう。ずっと憧れてきたという男性も多いかもしれませんね。
加えて、冒頭でもご説明したように今、パテックフィリップは品薄続きです。人気モデルのほとんどは正規店から姿を消し、予約すらできない状況です。当然ながら相場も右肩上がり。もともと少量生産のブランドで、一本いっぽんの価格が高額でしたが、それに拍車がかかっています。
では、そんな中、なぜ今パテックフィリップなのか。
それは、価値が落ちづらい、という同社ならではの強みがあるためです。
ここで言う「価値」とは、第一にリセールバリューを意味します。つまり、パテックフィリップを使い続けた後、いざ売ろうと思った時に購入金額の何割が戻ってくるのかということです。
近年腕時計の「投資」という側面はとても注目されており、買って使って楽しんだ後に高額で売れるブランドというのは人気が集まります。その人気がさらにそのブランド・モデルのリセールバリューを押し上げている現状です。
パテックフィリップはこういったリセールバリューの高いブランドの代表格。ノーチラスやアクアノートなど、スポーツモデルに至っては数年前に買ったモデルが購入金額より高値で売れる、といった現象まで起きています。
こういった使った後の旨味というのは、他のブランド品にはない腕時計ならではの特性ですね。
この勢いは今後しばらくは続くと見られます。
そのため、イニシャルコストは高くなりますが、何かあった時・別の時計が欲しくなった時、「元手」となりうるのです。
とは言え、もちろん相場は水物ですので絶対とは言えませんし、上下は必ずあります。実際、一年というスパンの中でも各ブランドからの入荷量が多くなるシーズンがあり、そういった時はどのブランドも相場は下がり気味になります。
しかしながら、それでもなおパテックフィリップの資産価値が高いと言えるもう一点の意味。それは、歴史に裏打ちされた時計そのものの価値に他なりません。
パテックフィリップのステータスは、やはり時計に理由があります。
圧倒的に美しく完成されたデザイン。超高級の名に恥じない性能・機能。そして工芸品と言ってさしつかえないムーブメントは、世界最高峰のパテックフィリップだからこそ生み出せる至高の腕時計です。
売る・売らないにかかわらず、パテックフィリップの時計は資産となります。100年後も家宝として伝えられる傑作です。
また、パテックフィリップは「永久修理」という稀有なサービスを掲げており、自社製品は誕生からいくら年月が経っても修理対応をしてくれるのです。こういった姿勢も、家宝たりうる条件の一つですね。
なお、こういった資産価値は中古市場の確立にも繋がります。
パテックフィリップの人気モデルを新品で手に入れるのは難しい(国内への入荷は殆どない)ため、中古品から状態の良い個体を選ぶのが良いでしょう。
40代・50代以上の男性にお勧めのパテックフィリップ十傑
パテックフィリップの価値をご確認いただいたところで、お勧めの10選をご紹介いたします。
気になる一本があれば、出会った時にご購入いただくのが最善策でしょう。
ノーチラス 3800/1A
[駆動方式]自動巻き
[キャリバーNo.]330 S C
[ケース材質]ステンレススティールなど
[ケースサイズ]直径37mm×厚さ8mm
[文字盤]ブルー、ホワイトなど
[防水]12気圧
最初にご紹介するのは、ノーチラスの37mmモデルです。
ノーチラスは、言わずと知れたパテックフィリップ随一の人気スポーツウォッチ。1976年、かの有名なジェラルド・ジェンタによってデザインされて以来、オリジナルの意匠はそのままに多彩なデザイン・機能の派生モデルを生み出してきました。
いずれも傑作ばかりでしたが、こちらのノーチラスもそのうちの一つ。ノーチラス誕生の5年後にあたる、1981年に発表されたモデルです。
3800系は全て2006年をもって生産終了しておりますが、今はないサイズ感から中古市場において年々人気を高めており、価値上昇中の要チェックモデルです。
と言うのも、現在のスタンダードは40mm。
しかしながらヴィンテージの流行か往年の小径ケースへの需要が高まっており、こちらのノーチラスはその流れに非常にマッチした一本です。
新旧問わずノーチラスは本当に需要が集まっており、なかなか市場に出回りません。
でも、3800系のいいところは、文字盤にバリエーションがあること。定番の白の他、ブラックブルーやダイヤモンドがセッティングされたモデルなども存在します。
また、1981年~2006年までと比較的製造年数が長いため、どのモデルも全く手に入らないわけではありません。
そのためどうしてもノーチラスが欲しい!小径サイズのパテックフィリップの方が好き。そんな方は3800/1Aから入ってみるといいかもしれません。
ノーチラス 5711/1A
[駆動方式]自動巻き
[キャリバーNo.]324SC
[ケース材質]ステンレススティール
[ケースサイズ]直径43mm×厚さ8.3mm
[文字盤]ブラックブルー
[防水]12気圧
数あるブランドのあまたのモデルの中で、最も高級時計市場を騒がせており、最も世界的な注目度が高まっているのがこちらのノーチラスのブラックブルー文字盤です。
もともと2006年から製造されていた5711/1A-001をランニングチェンジしたもので、2010年の発売以来高い人気を誇ってきましたが、近年のその人気っぷりは凄まじい勢いです。
まず、相場がエキセントリックと言っていいまでに上昇しています。
国内定価は3,326,400円と、3針×ステンレススティール製というシンプルさのわりには高値ですが、相場はそれをはるかに上回ります。特にここ数年はその傾向が顕著で、年間を通して数十万~百万円といった値上がりを見せてきました。
実際、数年前までは500万円~600万円でしたが、今では800万円に手が届こうかと言う勢いです。
出典:https://www.patek.com/en/home
この時計の真価は、これだけ高値になっているにもかかわらず需要を維持していることから明らかでしょう。
普通、時計に限らず高級品は相場が上がりすぎてしまうと購入をあきらめるユーザーが出てきて、結果として売上が落ちることがあるのですが、このノーチラスは相変わらずの需要を誇っているのです。
常時品薄で、正規店では予約すらできないモデルの代表格です。多くの時計店が高いお金を出してでも在庫を確保したい、と躍起になっています。
確かにそれだけの魅力がこの時計にはあります。ノーチラスらしい薄さ―厚みはわずか8.3mmしかありません。そして美しく深みのあるブルー文字盤にノーチラス特有のフォルムやブレスレットデザインなど、ノーチラスならではの味わいを存分に感じられる逸品です。
なお、同じ3針モデルの5711/1A系はホワイト文字盤も存在します。
ホワイト文字盤も需要が高いですがブルー文字盤よりかはお安い相場となっております。
もちろんどちらも市場になかなか出回らず、本当に欲しい方は出会った時が一番の買い時です。
ノーチラス プチコンプリケーション 5712/1A
[駆動方式]自動巻き
[キャリバーNo.]240PS IRM C LU
[ケース材質]ステンレススティール
[ケースサイズ]直径43mm×厚さ8.52mm
[文字盤]ブラックブルー
[防水]6気圧
パテックフィリップの真髄と言えばコンプリケーション(複雑機構)です。
こちらは3針の基本機能に加えて、ムーンフェイズ、パワーリザーブインジケーター、ポインターデイトといった付加機能を備えたプチコンプリケーション―通称プチコンとなります。
こういったコンプリケーションというのはムーブメントにモジュール的に搭載していくことが一般的なのですが、腕時計という小さな箱の中で組み込みが必要となるため、高い設計力と技術力を要します。
そのため、全てのブランドで行えるものではなく、ムーブメント専業メーカーなどの機械を仕入れて開発しているところもあります。
しかしながらパテックフィリップは設計から組み立てに至るまで、全てを自社で一貫製造しています。長い歴史の中で時計製造技術を鍛錬してきたことがわかる一つの事実ですね。
しかも、ノーチラスという薄型時計に複雑機構を搭載してくるのだから驚きです。と言うのも、複雑になればなるほどパーツは多くなり、どうしても厚みが出てしまうのです。
そこを、こちらのノーチラスでは厚さ8.52mmに抑えているというのだから驚きを禁じえません。
もう一点同社の見事なところは、多彩な機能を備えながらも文字盤が端正なことです。複雑機構はどうしてもインダイアルが増えてごちゃごちゃしてしまうのですが、こちらのノーチラスはそれらを巧妙な配置で置くことで綺麗にまとめており、上品なイメージを堅持しました。
人気の高いブラックブルー文字盤と合わせて、とにかくかっこよくて、品格があって、パテックフィリップらしさを感じられるモデルと言えるでしょう。
アクアノート エクストララージ 5167/1A
[駆動方式]自動巻き
[キャリバーNo.]324SC
[ケース材質]ステンレススティール
[ケースサイズ]直径40.8mm×厚さ8.1mm
[文字盤]ブラック
[防水]12気圧
現在、手に入りづらくなったノーチラスに代わって、スポーツパテックフィリップのスタンダードとなりつつあるのがアクアノートです。
アクアノートは1997年に登場した、ノーチラスに次ぐスポーツモデルです。ノーチラスよりスポーツテイストが強く、また、120m防水と、スペックもアクティブ寄りであることが特徴ですが、カーブを描く優美なフォルムがカラトラバのドレッシーな印象をも持ち合わせており、両方の良いとこどりをした傑作シリーズとしても高名です。
アクアノートは大きく分けると3世代に分かれており、現行モデルはこちらのRef.5167の「エクストララージ」。40.8mmと過去モデルの中で最も大きいケースサイズであることから、この愛称が付けられました。
文字盤デザインやインデックスの仕様など変更点はありますが、基本スタイルは変わっていません。
5167の中でも機構や素材などにいくつかのバリエーションがありますが、パテックフィリップの中で近年急速な売れ筋としてランクインしており、かつ40代・50代の働き盛りの男性にお勧めしたい一本がこちらのモデルです。
シンプルな3針+デイト機構に、メタルブレスレットが備わった、ビジネスマン必携の一本と言えます。
アクアノートはラバーストラップ(トロピカル・コンポジットバンド)のタイプもあり、同様に人気が高いですが、オンオフ問わずオールマイティに使えるのはメタルブレスレットでしょう。
ちなみにアクアノートのメタルブレスタイプは5167/1Aのみ。パテックフィリップ自体に少ない仕様ですので、人気もうなずけます。
世界的な需要はノーチラスの方が高いですが、現在ノーチラスは品薄すぎて、価格も非常に高騰しています。そのため、購入者がまだ手に入りやすいアクアノートに流れている、ということからも人気が上がったのでしょう。
もちろんこの傾向は、アクアノートそのものの魅力あってこそ、であることには間違いありません。実際、アクアノートといえど決して安くはなく、定価を上回る高い相場が続いています。
シースルーバックからのぞくムーブメントは、スポーツモデルと言えども妥協のない工芸品であることを思い知らされます。
一生もののスポーツモデルが欲しい方は、ぜひまだ手に入りやすいうちにご購入いただくことをお勧めいたします。
アクアノート エクストララージ 5167A
[駆動方式]自動巻き
[キャリバーNo.]324SC
[ケース材質]ステンレススティール
[ケースサイズ]直径40.8mm×厚さ8.1mm
[文字盤]ブラック
[防水]12気圧
先ほどアクアノートの5167/1Aのご説明の中でも少し触れた、トロピカルというコンポジット素材のバンドを備えたアクアノートがこちらです。
実は初代アクアノートはトロピカルバンドのみのラインナップでした。そのため、発売当初は「パテックフィリップらしくない」「スポーティーすぎる」といった賛否両論もあったようです。
その後第二世代でメタルブレスレットが採用された次第ですが、近年こちらのラバーベルトの方に注目度が高まっています。
よりスポーティーなテイストを持つデザインが流行していることも大きいでしょう。
出典:https://www.patek.com/en/home
確かにメタルブレスレットの方が汎用性は高いですが、ラバータイプの方がアクアノートらしさ、アクティブな印象を感じさせます。一方でパテックフィリップらしく、ラバーベルトも厚すぎず文字盤と同系のエンボス装飾が施されていることから、スポーティーとエレガンスが両立していることがおわかりいただけるでしょう。
また、コンポジット素材「トロピカル」もただのラバーではなく、高い防水性や強度、紫外線耐性を誇っており、よりスポーツに特化した仕様となりました。
こういったスポーティーなモデルは現在幅広い年齢層から支持を集めていますが、40代・50代の渋い大人がアクアノートをアクティブに着けこなしていたら、かなりかっこいいと思います。
こだわりのスーツに着けてもよし、タウンユースのオシャレファッションに着けてもよし、アクティブシーンで使うもよし。かっこいいオヤジを目指せる一本と言えるでしょう。
アクアノート エクストララージ 5167R
[駆動方式]自動巻き
[キャリバーNo.]324SC
[ケース材質]ローズゴールド
[ケースサイズ]直径40.8mm×厚さ8.1mm
[文字盤]ブラウン
[防水]12気圧
現行アクアノートきってのラグジュアリーモデルと言えばコレ。ローズゴールドとブラウン文字盤が非常に華やかなモデルです。
確かに現在の人気モデルはステンレス製が主流です。しかしながらゴールド製の美しさや絢爛な色味というのはやはり格別。アクアノートはスポーツモデルなのに、ラバーベルトがそのスポーティーさをより強調しているのに、ゴールドのおかげで正統派のエレガンスを獲得しました。
よくゴールドって成金っぽくない?と言われたこともありましたが、ゴールドそのものの美しさは決してそのようなことはなく、むしろ40代・50代の男性に色気や風格を備えるのに欠かせません。
こちらのモデルはローズゴールドというのも肝でしょう。
ゴールドはそのままでは軟らかすぎるため他金属と合金されますが、ローズゴールドは銅を多めに配合して赤みがかった色合いを実現したカラーゴールドです。エレガントな中にもどこか男らしさを感じさせるとあって、かっこいい大人の男性に着けていただきたい素材です。
なお、ゴールド製のためもちろん価格は高くなりますが、現在ステンレスモデルが高騰しすぎており、ゴールド製の方がお得感が強くなる、というパラドックス的な展開が高級時計市場で起きています。
ゴールドそのものの価値が落ちづらいことと併せて、ステンレス製時計が軒並み高騰している今、ねらい目な一本ではないでしょうか。
アクアノート トラベルタイム 5164A
[駆動方式]自動巻き
[キャリバーNo.]
[ケース材質]
[ケースサイズ]直径41mm×厚さ10.2mm
[文字盤]ブラック
[防水]12気圧
今回のお勧め10選は当店の売上データをもとに作成しておりますが、アクアノートで売れ筋に名を連ねるモデルが本当に多く、改めてアクアノート人気と、その魅力を再認識させられました。
こちらのトラベルタイム搭載のアクアノートもまた、そんな売れ筋であり、40代・50代の男性にこそぜひ着けていただきたい逸品です。
トラベルタイムはホームと目的地の時刻を表示するデュアルタイムゾーン機構です。
加えてこの二つの時間帯の昼夜表示、ポインターデイト、センターセコンドを備えます。
パテックフィリップというとあまりパイロットウォッチのイメージはないかもしれません。実際、ロレックスのGMTマスターとか、IWCやブライトリングのパイロットウォッチが有名でしょう。
しかしながらパテックフィリップはロレックスとほぼ同世代にあたる1955年に同社初パイロットウォッチをラインナップし、その後GMTの実用性を高めるなど実力・実績のあるブランドです。
出典:https://www.patek.com/en/home
そんな歴史の中で2011年に生み出されたこちらのモデルは、アクアノート初のトラベルタイムであり、かつトラベルタイム初の自動巻き機構となります。
自動巻きは現在時計界の主流です。手巻きの魅力ももちろん数え切れませんが、やはり着けているだけで自動的にゼンマイを巻いてくれるという利便性は現代のライフスタイルにマッチしているのでしょう。
そんな時代の要請もあって誕生したこちらのアクアノートはまさに傑作。
先ほどノーチラスのプチコンモデルでもご紹介しましたが、これだけの複雑機構が備わっているにもかかわらずインダイアルが文字盤上を端正に並び、洗練されたデザイン性を獲得しました。
トロピカルバンドとの相性も抜群ですね。
9時位置の操作ボタンがまたアクアノートをイイ感じにかっこよくしています。
カラトラバ 3796R
[駆動方式]手巻き
[キャリバーNo.]215PS
[ケース材質]ローズゴールド
[ケースサイズ]直径30.5mm×厚さ7mm
[文字盤]シルバー
[防水]2.5気圧
現在は世界的な流れがスポーツモデルに傾いていますが、パテックフィリップの傑作を語るうえでカラトラバの存在は欠かせません。
カラトラバは1932年誕生というパテックフィリップきってのロングセラーで、数多くの名作を生み出してきました。
ファーストモデルRef.96以来、「機能がフォルムを決定する」「シンプルこそ美しい」といったドイツのバウハウス哲学のもとに製造されており、わかりやすい華美さはありません。しかし視認性高い文字盤に配されたバーインデックスにドフィーヌ針、流麗なケースラインとラグなど、全てが完璧なバランスで造形されています。
その意匠を連綿と受け継ぎ、「世界の丸形時計の規範」「永遠のクラシック」と称されるに至ります。
リファレンスに「96」が入ったモデルは初代カラトラバを踏襲しており、「クンロク」の呼び名のもとマニアから絶大な支持を受けてきました。こちらのモデルも1986年誕生・2006年に惜しまれつつも生産終了していますが、今なお中古市場で人気の高い一本です。
シンプルなラウンドフォルムと文字盤デザインが本当に上品で、これは40代・50代の成熟した大人の男性にしか着けこなせない風格を感じさせます。
40代・50代ともなるとフォーマルな社交界に出向くことも増えてくるでしょう。ドレスウォッチを一本持っておくならぜひカラトラバをお勧めします。
なお、カラトラバはノーチラスやアクアノートほどの価格上昇をしていないことも嬉しいポイント。
ゴールド製のためもちろん価格自体は決して安いものではありませんが、中古カラトラバであれば100万円以下で手に入る製品も存在します。
カラトラバ 3919J
[駆動方式]手巻き
[キャリバーNo.]215
[ケース材質]イエローゴールド
[ケースサイズ]直径33mm厚さ6.5mm
[文字盤]ホワイト
[防水]2.5気圧
先ほどご紹介したカラトラバ同様、生産は終了していますが、いまだに根強い人気を誇る一本がこちらのモデルです。
実際、年数が経っているにもかかわらず、当店では多くのモデルの中でも売れ筋商品として君臨しています。
こちらは前述したクンロクモデルとはテイストがかなり異なる、ホワイト文字盤にローマンインデックスがとにかくクラシカルな一本です。ベゼルには鋲打ち(びょううち)模様と言われるホブネイルパターンが施されており、カラトラバに一点の独創性を加えているところも目を奪われるかもしれません。
また、ク直線ラグがよりオーセンティックな時計といった趣を有することとなりました。
3919系のカラトラバはクンロクに次ぐ同社の名シリーズとして語り継がれており、実は3919が出るまではカラトラバは現在ほどのバリエーションを持ちませんでした。
3919のデザインコードはRef.5119(今年生産終了)などで踏襲されるようになってからカラトラバへの注目度も同時に高まっており、現在のバリエーション豊かなカラトラバの契機と言っていいかもしれません。
イエローゴールドの華やかさな輝きが、40代・50代の成熟した男の腕によく似あいそうです。
ワールドタイム 5130R
[駆動方式]自動巻き
[キャリバーNo.]240HU
[ケース材質]ローズゴールド
[ケースサイズ]直径39.5mm×厚さ9.4mm
[文字盤]シルバー
[防水]3気圧
最後にご紹介するのは、パテックフィリップが誇るワールドタイムです。
パテックフィリップ好きであれば、ワールドタイムのこの顔をみたことがあるかもしれません。
ワールドタイムはトラベルタイムやGMTとは異なり。文字盤に備わったディスクを使って「世界の主要都市の時刻」を一目で視認させる機構です。
文字盤一面に都市名が広がる個性的なデザインからも非常に評価の高い逸品です。
ワールドタイムもまたいくつかの世代に分かれますが、こちらは第二世代。
現在の5230系の一つ前に当たりますが、素材の豊富さなどから中古市場で愛され続けてきました。
基本的にワールドタイムはどの世代もCal.240HUが搭載されているため、スペック面では大きな違いはありません。
しかしながら5130は時針やセンター文字盤の仕上げがエレガントで独創的なことから、格別な支持を得ているのでしょう。
個体の状態にもよりますが、300万円台後半~と中古であるにもかかわらず決してお安い価格ではありません。
しかしながら機構・デザインともにパテクフィリップを代表する傑作であり、家宝と呼べるような資産価値を有するでしょう。
まとめ
パテクフィリップの腕時計の中で、40代・50代の男性にお勧めしたいモデルを10選ご紹介いたしました。
ノーチラス、アクアノート、カラトラバにコンプリケーションと数々のシリーズはいずれも傑作で、風格やステータスにおいて申し分はありません。
一つ難点があるとしたら、やはり品薄ぎみでなかなか欲しい時に手が入らないこと。そのため、文中でも何度か進言させていただきましたが、出会った時を買い時にすることをお勧めいたします。
当記事の監修者
新美貴之(にいみ たかゆき)
(一社)日本時計輸入協会認定 CWC ウォッチコーディネーター
高級時計専門店GINZA RASIN 店舗営業部 部長
1975年生まれ 愛知県出身。
大学卒業後、時計専門店に入社。ロレックス専門店にて販売、仕入れに携わる。 その後、並行輸入商品の幅広い商品の取り扱いや正規代理店での責任者経験。
時計業界歴24年