「ウブロの型番にはどんな意味があるの?」
「ウブロの型番の読み方について知りたい」
時計好きであれば誰もが知る高級時計ブランド「ウブロ」。
革新的なデザインを持ちつつも、機械式時計の伝統を守った時計作りは、ファンから大きな支持を集めています。
人気のウブロですが、そのリファレンスナンバー(型番)には法則性があります。
そんなウブロの型番の読み方について知りたいという人は多いのではないでしょうか。
ウブロの型番は「モデル名」、「ベゼル・ケース素材」、「文字盤」などを表しており、読み方を理解していれば簡単に個体を特定することができます。
この記事ではウブロの型番の読み方について、GINZA RASINスタッフ監修のもと解説します。
素材の画像付きで詳しく説明しますので、ウブロの購入をお考えの方はぜひ参考にしてください。
目次
ウブロの型番法則
ウブロの型番は基本的に「411.NX.1170.RX.1104」のように数字とアルファベットで構成されており、最初の数列がモデル名、2番目のアルファベットがケース素材、3番目の数列が文字盤、4番目のアルファベットがストラップの種類を表しています。(一部のモデルは5番目の数列も存在する)
これらの法則を見極めることで、型番からモデルの特徴を知ることができます。
ウブロの型番法則 最初の数列:モデル名
ウブロの型番の最初の数列は「モデル名」です。
これはオメガの型番と同じで、1桁目の番号でシリーズ名、その後に続く番号でバリエーションやサイズなどを表します。
例えばビッグバンの場合は先頭の文字が「3」及び「4」が用いられ、搭載ムーブメントやモデルの種類によって後続の文字が異なります。
下記の型番はビッグバンの型番の例です。
先頭文字「3」= ビッグバン
数列 | モデル |
---|---|
301 | ビッグバン 44mm |
341 | ビッグバン 40mm |
311 | アエロバン |
322 | ビッグバン・キング |
先頭文字「4」= 自社ムーブメント搭載 ビッグバン
数列 | モデル |
---|---|
411 | ビッグバン・ウニコ 45mm |
441 | ビッグバン・ウニコ 42mm |
401 or 402 | ビッグバン・フェラーリ |
414 | ビッグバン メカ-10 |
451 | ビッグバン・インテグラル |
471 | ビッグバン・ウニコGMT |
同じビッグバンでも、自社製ムーブメントを搭載しているか否かで、先頭の文字は違うのに注目してください。
ウニコ搭載モデルは411及び441が型番に当てられます。
なお、ビッグバン以外の型番については、以下の番号が振り分けられています。
先頭文字「5」= クラシック・フュージョン
数列 | モデル |
---|---|
511 | クラシック・フュージョン 3針 45mm |
510 | クラシック・フュージョン 3針 45mm ブレス |
542 | クラシック・フュージョン 3針 42mm |
548 | クラシック・フュージョン 3針 42mm ブレス |
565 | クラシック・フュージョン 3針 38mm |
561 | クラシック・フュージョン 3針 38mm クォーツ |
568 | クラシック・フュージョン 3針 38mm ブレス |
581 | クラシック・フュージョン 3針 33mm クォーツ |
582 | クラシック・フュージョン 3針 33mm 自動巻き |
585 | クラシック・フュージョン 3針 33mm ブレス 自動巻き |
521 | クロノグラフ 45mm |
520 | クロノグラフ 45mm ブレス |
541 | クロノグラフ 42mm |
540 | クロノグラフ 42mm ブレス |
516 | 8デイズ パワーリザーブ |
525 | アエロ・フュージョン |
515 | クラシコ・ウルトラシン |
517 | アエロ・フュージョン ムーンフェイズ |
550 | オーリンスキー 3針 |
526 | クラシック・フュージョン フェラーリGT |
先頭文字「6」= スピリット・オブ・ビッグバン
数列 | モデル |
---|---|
601 | スピリット・オブ・ビッグバン 45mm |
641 | スピリット・オブ・ビッグバン 42mm |
614 | スピリット・オブ・ビッグバン メカ-10 |
647 | スピリット・オブ・ビッグバン ムーンフェイズ 42mm |
665 | スピリット・オブ・ビッグバン ムーンフェイズ 39mm |
先頭文字「7」= キングパワー
数列 | モデル |
---|---|
701 | キングパワー・ウニコ |
771 | キングパワー・ウニコ GMT |
731 | キングパワー・オーシャノグラフィック |
ウブロの型番法則 2番目のアファベット:ケース・ベゼル素材
ウブロの型番の2番目は2桁のアルファベットが割り振られており、これらはケース及びベゼル素材を表します。
例えばケースにステンレススティールが使われている場合、1文字目は「S」になり、チタンが使われるモデルは「N」が採用されます。
ただ、2桁目はベゼルの種類によって割り振られるアルファベットが異なり、種類も豊富です。
例外もありますので、参考程度にご覧ください。
1桁目のアルファベット(ケース素材)
1桁目のアルファベット | 素材 |
---|---|
S | ステンレス |
N | チタン |
C | セラミック |
H | ホワイトセラミック |
E | ブルーセラミック |
G | グリーンセラミック |
F | グレーセラミック |
Q | カーボン |
P | ピンクゴールド |
V | イエローゴールド |
O | キングゴールド |
M | マジックゴールド |
T | プラチナ |
L | パラジウム |
J | サファイアクリスタル |
Y | カーボンファイバー&テキサリウム |
2桁目のアルファベット(ベゼル素材 or ケースの色)
1桁目のアルファベット | 素材 |
---|---|
X | ケースと同素材 |
M | ブラックセラミック(ヘアライン入り) or マジックゴールド |
I | ヘアラインなどの加工無し(マット仕上げ) |
B | ブラックセラミック(艶あり) or ブラックカラー |
E | E・・ホワイトセラミック or ホワイトカラー |
Q | カーボン |
F | レッドセラミック |
U | フェラーリ専用セラミックベゼル |
K | タングステン |
T | タンタル |
J | カーボンファイバー&チタニウム |
L | ブルーカラー |
Y | イエローカラー |
G | グリーンカラー |
L | パラジウム |
R | レッドカラー |
N | ブラックカラー |
ウブロの型番法則 3番目の数列:文字盤の種類
ウブロの型番にあてはめられている3番目の数列は文字盤の種類を表します。
基本的に4桁の数字が用いられ、色や素材や機能によって異なる数字が使われます。
桁 | 内容 |
---|---|
1桁目 | 文字盤の色 |
2桁目 | 文字盤に使われる素材 / スモールセコンドやパワーリザーブなどの機能 |
3桁目 | インデックスの色・種類 |
4桁目 | マイナーチェンジの回数 / バリエーションナンバー |
なお、初期のビッグバンにおいては3桁表示のモデルも存在し、特別な限定モデルにおいてはアルファベットが使われることもあります。
ウブロの型番法則 4番目のアルファベット:ベルトの種類
型番の4番目に来るアルファベット2文字は、ストラップの種類を表しています。
1桁目のアルファベット(表素材)
1桁目のアルファベット | 素材 |
---|---|
G | アリゲーター(ビッグバン系) |
L | アリゲーター(クラシックフュージョン系) |
N | 人工レザーやファブリック素材 |
V | カーフ |
W | 人工スエード(アルカンターラ) |
R | ラバー |
2桁目のアルファベット(裏素材)
2桁目のアルファベット | 素材 |
---|---|
X | 表側と同素材(2桁目のみで使用) |
R | ラバー |
W | ホワイトラバー |
G | グリーン |
B | ブルー |
C | カプチーノ |
T | スケルトン(クリアカラー) |
一番多い「RX」を例にしてみましょう。
(左)ビッグバン ウニコ カーボン 411.QX.1170.RX
(右)ビッグバン ゴールド セラミック 301.PB.131.RX
RXはブラックのラバーストラップです。ラバーが採用されているため、一桁目のアルファベットは「R」。裏側もラバーが使用されているため、2桁目のアルファベットは表の通り、「X」となります。
なお、ウブロのストラップは表面に様々な模様が描かれますが、模様によってアルファベットが変わることはありません。
(左)スピリット オブ ビッグバン チタニウム ダイヤモンド 601.NX.0173.LR.1104
(右)クラシックフュージョン クラシコ ウルトラシン チタニウム 515.NX.2210.LR
上記のモデルはクラシックフュージョン系やスピリット オブ ビッグバン系のアリゲーターストラップなので、1文字目のアルファベットは「L」になります。
また、両モデルとも裏面と裏面で素材が異なるストラップが採用されているので、二文字目は「R」が当てがわれます。
ちなみにブレスレットの場合は、基本的にケース番号と同じアルファベットが入ります。
ステンレススティールを採用したモデルで、ケース番号が「SX」ならばベルトの番号も「SX」と同じになります。
ウブロの型番法則 5番目の数列:外装の装飾・限定モデル
ウブロの型番に使われる最後の数列は、ベゼルやケースにダイヤモンドなどが埋め込まれているモデルにのみ出現する数列です。
ダイヤセッティングなど、外装仕上げの場合は「数字のみ」があてがわれ、限定モデルの場合はアルファベットも組み合わされます。
例えば、ダイヤ付きモデルの場合。
(左)ウブロ ビッグバン オールホワイト ダイヤモンド 301.SE.230.RW.114
(中)ウブロ クラシックフュージョン アエロフュージョン クロノグラフ キングゴールド パヴェ 525.OX.0180.LR.1704
(右)ウブロ ビッグバン タンタリウム ベゼルブラックダイヤ 301.AI.460.RX.190
このように、型番の5番目に3桁〜4桁の数字があてがわれます。
まとめ
ウブロの型番は4つまたは5つの数列とアルファベットの組み合わせで作られており、それぞれ「型番・ケース素材・文字盤・ストラップの種類」といった意味が隠されています。
しかし、これらの数列は一定の法則がありながらも絶対ではありません。
厳密なモノとして判断するのではなく、あくまでも参考程度に活用していただくことをオススメ致します。
当記事の監修者
南 幸太朗(みなみ こうたろう)
(一社)日本時計輸入協会認定 CWC ウォッチコーディネーター
高級時計専門店GINZA RASIN 買取部門 営業企画部 MD課/買取サロン プロスタッフ
学生時代に腕時計の魅力に惹かれ、大学を卒業後にGINZA RASINへ入社。店舗での販売、仕入れの経験を経て2016年3月より銀座本店 店長へ就任。その後、銀座ナイン店 店長を兼務。現在は営業企画部 MD課 プロスタッフとして、バイヤー、プライシングを務める。得意なブランドはパテックフィリップやオーデマピゲ。時計業界歴13年。