「GMTマスターにはどんなベゼルデザインがあるの?」
「珍しいGMTマスターのベゼルについて知りたい」
スポーツロレックスの中でも、豊富なベゼルバリエーションを持つGMTマスター。
定番の黒に始まり、黒×青―通称バッドマン―、2018年の今年話題になった赤×青のペプシベゼル。
生産終了した個体では、華やかな茶色×ゴールドベゼルなんかも存在しましたね。
実はGMTマスターシリーズのベゼルはケース素材によってカラーリングにラインナップがあるのですが、それぞれのベゼルをお持ちでしたら気分によって付け替えることも可能なのです。
文字盤やケース素材と合わせるとかなりのバリエーションを楽しめることになりますね。
そんなGMTマスターのベゼルの種類について知りたいという人は多いのではないでしょうか。
近年のGMTマスター人気の理由はモデルの持つ魅力や、ベゼルなどに現れた遊び心が影響しているでしょう。
この記事ではGMTマスターのベゼルを、GINZA RASINスタッフ監修のもと紹介します。
宝石をあしらった珍しいベゼルも紹介しますので、GMTマスターに興味がある人はぜひ参考にしてください。
目次
ステンレス製GMTマスターのベゼル
最もオーソドックスなステンレスケース。
2018年にはファン待望の赤×青のペプシベゼルも復活して、更に楽しいラインナップとなってきました。
①定番赤青ベゼル―通称ペプシ―
GMTマスター:16700,16750など GMTマスターII:16710,126710BLRO
GMTマスター16700/GMTマスターII 126710BLRO
GMTマスターの誕生以来、歴史的に当シリーズ人気を牽引してきた赤青ベゼル。
青が夜、赤が昼を表すGMTマスターならではの色使いで、2007年にRef.116710LNが黒のセラミックベゼルを搭載させて登場すると、ステンモデルでは廃盤となりました。
2018年の今年に126710BLROで復活したことにより、再びラインナップに加わります。
セラミックの高級感や実用性も魅力ですが、メタル時代のベゼルも味わい深さを感じさせます。
②黒ベゼル
GMTマスター:16700,16750 GMTマスターII:16710,116710LNなど
GMTマスター16700/GMTマスターII116710LN
赤青ベゼルとは対照的に黒一色でまとめあげられた、スマートな黒ベゼル。
こちらもGMTマスター誕生以来の「顔」となっております。
また、黒ベゼルはサブマリーナやデイトナなどにも採用されてきている、スポーツロレックスとしては言わば定番。
シーンや年代を問わずにお使い頂けるところが魅力です。
③赤黒ベゼル―通称コーク―
GMTマスターII:16760,16710
GMTマスターII 16760/16710
GMTマスターIIの登場とともにラインナップ。
ステンレス製GMTマスターIIの新たな「顔」になろうとした伝説の赤黒ベゼルです。
2007年にRef.116710LN/116710BLNRが登場し、赤青ベゼルとともに姿を消しました。
実はロレックスファンの間では根強い人気があり、2018年の今年はこちらの赤黒コークベゼルが復活するのでは!?と巷間では騒がれたものです。
昼夜判別がわかりやすいのに、黒ベゼルを思わせるシックさをも両立しています。
④黒青ベゼル―通称バットマン―
GMTマスターII:116710BLNR
もともと黒のみだった116710に、2013年より新たに加わった黒青ベゼル。
登場と同時に絶大な人気を誇り、現在のGMTマスター高騰に一役買った存在です。
本当に需要が集中しているロレックスのうちの一つで、定価918,000円のところ新品平行相場は100万円超えが当たり前。
最近に至っては、120万円を超えることもあるほどです。
セラミックの高級感と合わさって、とにかくかっこいいスポーツロレックスに仕上がっています。
ゴールド×ステンレス コンビGMTマスターのベゼル
人気の高いコンビモデル。
オールゴールドほとゴージャスになりすぎず、程よいスポーティーさとゴールドの柔らかみが融合したロレックスならではの高いデザイン性が魅力ですね。
2018年の今年はGMTマスターシリーズに新たにエバーローズゴールドが登場。それに合わせて新色ベゼルも話題となっています。
①今年の新色!黒茶ベゼル
GMTマスターII:126711CHNR
2018年に新たにGMTマスターIIに登場したエバーローズゴールド(ピンクゴールド)製ケース。
新色ベゼルは黒×茶色の美しいグラデーションを演出します。
かつて、明るめの茶色が栄えるベゼルは存在していましたが、この度は落ち着いた深みのある茶色が良いアクセントとなっていて、これまでにないロレックスを感じさせますね。
②黒にアクセントのゴールド
GMTマスター:1675,16753など GMTマスターII:16713,116713LNなど
GMTマスター 16753/GMTマスターII 116713LN
外装に使用されたイエローゴールドと同色が黒ベゼルのアクセントとなったカラーリング。
渋い、大人のかっこよさを感じます。
よくロレックスは「他人とかぶる」と心配されがち。そういう方は、このベゼルのように定番を大きくは外しすぎない、でもちょっと変わった色味のモデルを選ぶことをおすすめします。
③茶色にゴールド
GMTマスター:1675,16753など GMTマスターII:16713,16713RG
GMTマスター 16753/GMTマスターII 16713
今はなき茶色×ゴールドグラデーションの華やかなベゼル。
マットブラウン文字盤も現行には存在しないため、アンティークのみが持ちうる独特の風格を漂わせています。
なお、茶色ベゼルはロレックスにとっては特別なカラーだったのか、ジュエリーをインデックスにしたハイエンドラインにも搭載されました。
16713RG
ゴールド製GMTマスターのベゼル
とびきりゴージャスなオール金無垢GMTマスター。
ゴールド特有のずっしりとした重量感が、特別な存在感を発揮します。
①茶色ベゼル
GMTマスター:16758 GMTマスターII:16718
かつて、ゴールド製GMTマスターにのみ搭載された茶色ベゼル。
コンビモデルで使われたこともありましたが、やはりオールイエローゴールドの燦然とした高級感にこそ似合うように思います。
ベゼルに印字されたアラビア数字もゴールドですので、遠目に見てもかなりの存在感を発揮すること間違いなし。
中古市場に出回っている個体も数に限りがあり、また高価格帯のため誰にでも手の出るモデルではありませんが、間違いなくパイロットウォッチの最高級のうちの一つに君臨するでしょう。
②その他
その他に、ゴールド素材でも黒ベゼルや赤青ベゼルが搭載されています。
GMTマスターII 116719BLRO/116718LN
ちなみにこんなモデルも過去に発売されました。
ダイヤ、サファイヤ、ルビーをゴージャスにあしらった最上級ライン。
ロレックスは宝石の審美眼にも定評があり、このうえなく美しい仕上がりとなっています。
まとめ
GMTマスターは、既に60年以上の歴史を誇ります。
もちろんデイトナやサブマリーナ、ヨットマスターなど、ロレックスはロングセラーを豊富に抱えるブランド。いずれのシリーズも長い間人々に愛されてきましたが、GMTマスターほどバリエーションが豊富なスポーツロレックスはありませんでした。
近年のGMTマスター人気の沸騰は目を見張るものがあり、それはモデルの持つ魅力やベゼルなどに現れた「遊び心」にも秘訣があるように思います。
定番を選ぶもよし。思い切って華やかなモデルを買うもよし。
「自分だけのGMTマスター」を思う存分ご堪能ください。
当記事の監修者
池田裕之(いけだ ひろゆき)
(一社)日本時計輸入協会認定 CWC ウォッチコーディネーター
高級時計専門店GINZA RASIN 買取部門 営業企画部 MD課/買取サロン 課長
39歳 熊本県出身
19歳で上京し、22歳で某ブランド販売店に勤務。 同社の時計フロア勤務期に、高級ブランド腕時計の魅力とその奥深さに感銘を受ける。しばらくは腕時計販売で実績を積み、29歳で腕時計専門店へ転職を決意。銀座ラシンに入社後は時計専門店のスタッフとして販売・買取・仕入れを経験。そして2018年8月、ロレックス専門店オープン時に店長へ就任。時計業界歴17年