出典:https://www.grand-seiko.com/jp-ja/special/godzilla65th/
「セイコーのコラボ時計にはどんな種類があるの?」
「セイコー コラボ時計の魅力や特長について知りたい」
近年、マーケティングの一手法としてメジャーなコラボレーション。
時計業界でもコラボモデルは常に注目されています。
いち早くタイアップをブランドに取り入れ、かつ成功しているのがわが国が誇るセイコーです。
国内のみならず海外でも話題になるほどの人気ぶりで、限定生産であることも合わせて、なかなか市場に流通しないレア商品も。
そんなセイコーのコラボ時計の、魅力や特長について知りたいという人は多いのではないでしょうか。
数ある時計ブランドの中でも、セイコーはかなり意欲的にコラボウォッチを生み出しています。
この記事ではセイコーのコラボ時計厳選6本の魅力や特長を、GINZA RASINスタッフ監修のもと紹介します。
画像付きで詳しく説明しますので、セイコーウォッチの購入をお考えの方はぜひ参考にしてください。
目次
コラボ①セイコー×ストリートファイターV
出典:https://www.seikowatches.com/jp-ja/products/5sports
カプコンが世界に誇る、伝説の対戦格闘ゲーム『ストリートファイター』。ご家庭やゲームセンターで熱狂した方も多いのではないでしょうか。
1987年に誕生して以来世界中で愛され続けてきており、さらにはメインシリーズが多岐に渡るご長寿ゲームでもあります。
ストリートファイターVは、2014年に発売されたシリーズです。「スト5」の名前でも知られますね。
そんなストリートファイターVをフィーチャーした期待のセイコー作品が登場しました!
しかも、同じく世界各国で愛され続けるカジュアル機械式時計シリーズ「セイコー5」をベースに!!
概要をご紹介いたしますと、ストリートファイターのメインキャラクター「リュウ」「ケン」「春麗」「ガイル」「ブランカ」「サンギエフ」それぞれをモチーフにした、計6種のモデルが登場しています。
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こちらは、「リュウ」モデル。
天才格闘家であり、ストーリー展開で主役を担う彼のトレードマークは道着と両腕グローブの「風林火山」の銘。
道着をモチーフにした文字盤やインデックスカラーに、9時位置には「風林火山」のロゴがプリントされました。ちなみにレザーストラップの裏側にも「風林火山」が配されます。
なお、ベゼルがきわめて特徴的ですが、あえて厳しい修行に打ち込むリュウの姿を荒らし加工で再現したとか。
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裏蓋には「波動拳」のコマンドと、ストリートファイターVのロゴ、シリアルナンバーが記されています。
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こちらは、リュウのライバルであり親友でもある「ケン」をフィーチャーしたモデルです。
ケンのトレードマークは何と言っても金髪ですね。さらに赤の道着が派手ですが、この二色がデザインコードに用いられていることが特徴です。
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裏蓋には「昇龍拳」のコマンドがプリントされました。
また、レザーストラップ裏面にはケンの出自でもあるマスターズ財団のマークがあしらわれています。
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こちらは、「春麗(チュンリー)」モデルです。
シリーズで初めて登場した女性キャラクターで、真っ青なチャイナドレスとおだんご頭に魅了されたファンも多いのではないでしょうか。
基本カラーは青。さらにベゼルメモリやダイヤカットのインデックスがどこか女性らしく、春麗の魅力と強さを存分に再現した一本に仕上がりました。
なお、12時インデックスは春麗が着るチャイナドレスの首元の留め意匠が、6時・9時位置にはトゲ付き腕輪をモチーフにした鋭いインデックスが配されています。
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裏蓋には「スピニングバードキック」のコマンドが、さらにレザーストラップ全面に春麗のベルトの龍模様がプリントされており、今回のコラボモデルの中でも屈指のオシャレさを誇ります。
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アメリカ市場で絶大な人気を誇る「ガイル」。
こちらは、ガイルの力強さ・熱血漢な勢いを如実に表したモデルです。
そのため、カモフラージュデザインが施された文字盤に渋みが強いオリーブグリーンカラーのベゼルは、ミリタリー感満載!
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さらに文字盤のディテールにもこだわりがあり、6時位置にはアメリカ空軍中佐のワッペンが、9時位置には親友「ナッシュ」の形見のドッグタグが配されており、ガイルがナッシュの仇討のために奮闘する様が思い浮かべられるでしょう。
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「ブランカ」の、超人然とした迫力をダイナミックに落とし込んだのが、こちらのモデルです。
ブランカのトレードマークに当たるグリーンとオレンジカラーが基調となっており、さらにベゼルにはブランカならではの放電能力をイメージしたパターンがプリントされました。
ちなみに文字盤の渦は、ブランカの回転業「エレクトリックサンダー」ですね。
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付属ベルトはナイロンストラップで、やはりブランカのトレードカラーの二色で再現されています。
ぬいぐるみの「ブランカちゃん」が、イイ味出していますね!
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最後にご紹介するのは、赤きサイクロンなどと呼ばれることもある、プロレスラーの「ザンギエフ」。
とにかく筋肉ムキムキの体躯や全身についた傷跡が、シリーズ内でも異色のオーラを放ちますね。
文字盤はザンギエフを表す鮮烈な赤色に、「サイクロンラリアット」をイメージした円状のギョーシェが装飾されました。大きなアラビア数字はきわめて見やすく、さらに今回のコラボシリーズで唯一サイクロップレンズが採用されています。
ゴールドベゼルにはベルトデザインとなっており、迫力満点です。
こちらも目に鮮やかなナイロン製ストラップが取り付けられているので、アクティブにガンガン使っていけますね。
いずれも定価は税込51,700円と、本格機械式時計×伝説のコラボレーションでありながら、比較的手の届きやすい価格帯です。
発売予定は9月26日~。
セイコーからの発売を待ちましょう!
【共通スペック】
素材:ステンレススティール(一部金メッキ)
ケースサイズ:直径42.5mm×厚さ13.4mm
ストラップ:ナイロン
駆動方式:自動巻き
ムーブメント:4R36
パワーリザーブ:約41時間
防水性:10気圧
耐磁性能:あり
定価:51,700円(税込)
販売数量:世界限定9,999本
発売予定日:2020年9月26日~
コラボ②セイコー×Queen ブライアン・メイ氏
出典:https://www.seikowatches.com/jp-ja/products/5sports/special/brianmay/
2019年、世界中で大ヒットした映画『ボヘミアン・ラプソディ』。
1980年代~から活動しているイギリスのロックバンドQUEENにフォーカスした映画であり、QUEEN人気が再燃したものですね。
もともと、QUEENがヒットしたのは日本から、と言います。
イギリス本国では酷評されていたQUEENが、異国の、しかも遠方の日本で爆発的な人気を遂げていたことにいたく感動した一同は、以来日本を特別視するようになりました。小まめに日本公演を行うことはもちろん、ボーカルの故フレディ・マーキュリー氏などはプライベートでもたびたび足を運んでいたとのこと。日本人としては嬉しい限りですね。
2020年1月、再び来日を果たしたQUEEN。
ギタリストを務め続けるブライアン・メイ氏はセイコーLOVERとしても有名ですが、電撃的にコラボモデルが発表されることとなりました!
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まず最初に目につくのは、文字盤デザインではないでしょうか。かっこよくも、どこかノスタルジックな印象があります。
これは、ブライアン・メイ氏が16歳の頃に製作し、以来愛用し続けているギター「レッド・スペシャル」を落とし込んだものとなります。
レッド・スペシャルはブライアン・メイ氏が父親のハロルド・メイ氏と共同製作したエレクトリック・ギターで、公演の映像などでもしばしば目にすることがありますね。
レッド・スペシャルの深みのある赤はもちろん、ギターボディの形状もホワイトで区切るように描かれていることが特徴です。
ちなみにギターの質感を演出するため、文字盤の仕上げにも工夫がこらされているとか。木の温かみを再現するかのように型打ち模様&ラップ仕上げ(研磨の一種。非常に精密な仕上げが可能で、集積回路などにも用いられる技法)を行い、かつグラデーション塗装を行う丁重な仕事ぶりで、さながらお手製ギターのように手が加えられていることがわかります。
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裏蓋はシースルー仕様のサファイアクリスタルガラスが使用されていますが、ブライアン・メイ氏のサインが施されております。
まさにQUEENファンにはたまらない仕様と言えますね。
なお、ベルトにはナイロンストラップが採用されており、当初はデザインの一環だと思いました。最近はNATOベルトなどが流行っていますからね。
でも実はこれ、環境問題に積極的に関心を見せるブライアン・メイ氏の理念に沿ったものである、とのこと。ブライアン・メイ氏は動物保護活動を行っているため、革ベルトではなく、リサイクル可能でサステナビリティに考慮したナイロンベルトを使用したのでしょう。
ちなみに時計専門店のスタッフとしては、セイコー5(ファイブ)でコラボを果たしたこともミソだと思っています。
こちらは、前項でご紹介したストリートファイターVとのコラボモデルでもベースに使用されていますね。
セイコー5とは、1963年に同社より発売された、セイコースポーツマチック5の系譜を引く機械式時計コレクションです。
今では東南アジアなどと言った海外市場を中心に、リーズナブルな実用時計としてのポジショニングを行っているモデルなのですが、日本国内での人気は今なお根強く、しばしば逆輸入されたモデルが出回ります。
ちなみにこの「5」にも意味があり、セイコー屈指の発明にちなみます。
それはすなわち
■ダイヤフレックス(切れないゼンマイ)
■ダイヤショック(耐震装置)
■自動巻き(1960年代当時はリューズを使って手動で巻く手巻きが主流だった)
■優れた防水性
■3時位置のデイデイト
1960年代、まだ実用的な機械式ムーブメントはそこまで出回っておらず、優れた性能でしかもリーズナブルに提供できるブランドは、そう多くはありませんでした。
そんな中で堂々現れたセイコー5・・・まだクォーツもなかった時代、市場で大きな存在感を示したことは当然かもしれません。
こういった背景を持つセイコー5と、QUEENの中でも実直なブライアン・メイ氏とのコラボ・・・往年のQUEENファンも、時計ファンをも取り込むコラボレーションと言えるのではないでしょうか。
セイコー5 スポーツ SBSA073 スペック
出典:https://www.seikowatches.com/jp-ja/products/5sports/sbsa073
素材:ステンレススティール
ケースサイズ:直径42.5mm×厚さ13.4mm
ストラップ:ナイロン
駆動方式:自動巻き
ムーブメント:4R36
パワーリザーブ:約41時間
防水性:10気圧
耐磁性能:あり
定価:63,800円(税込)
販売数量:世界限定9,000本
発売予定日:2020年5月15日~
コラボ③セイコー×ガンダム
出典:https://www.instagram.com/seikowatchjapan/
みんな大好き『ガンダム』。
世界で最も有名と言っても過言ではないロボットアニメですが、実はセイコーとのコラボモデルがあることをご存知でしょうか。
正式名称『機動戦士ガンダム』は、1979年よりアニメ放映が開始されました。
その40周年を祝して出たセイコー×ガンダム。どちらも日本が世界に誇るメイドインジャパン文化とあって、発売当初から非常に高い注目度を浴びていました。それは国内のみならず、海外メディアでもかなりの尺をとって特集したほどです。
ガンダムとコラボを果たしたのは、セイコーの「プロスペックス(PROSPEX)」です。
プロスペックスはセイコーファンから根強い人気を誇るプロ仕様のスポーツモデルで、「陸・海・空・走」それぞれを網羅したコレクションがリリースされていますが、フラグシップは「海」です。
もともとプロスペックス自体が1965年に初の国産ダイバーズウォッチとして誕生したマリーンマスターに原点を持ちます。
そんな歴史的背景もさることながら、ツナ缶とも呼ばれる寸胴シェイプのダイナミックなケースや、とにかく視認性を優先した文字盤デザインなどが大受け。当店でも、よくお問合せを頂くモデルの一つです。
そんなプロスペックスとガンダムのコラボは、計3本がラインナップされました。
一つ目はマリーンマスター×シャア専用ザク(型式番号:MS-06S)です。
出典:https://www.seikowatches.com/jp-ja/products/prospex/special/gundam40th/
ジオン軍のスターとして活躍したシャア・アズナブル専用ザク(MS-06S)をフィーチャーした一本となり、「赤い彗星」と敵軍を畏怖させたレッドカラーが全面に押し出されることとなりました。
ちなみにケース直径は52.4mmと、かなりビッグサイズなこともプロスペックス(特にマリーンマスター)の特徴です。防水性や海底での視認性を高めた結果、タウンユースではかなり目立つ仕様となりました。この「目立つ」ことも、マリーンマスター人気の秘訣とも言えるのですが・・・
ちなみにケースサイズが大きいとは言え、重量はわずか160gちょっと。同サイズだと200g超えが当たり前ですが、ここまで軽量に抑えられたのは、ケース素材にチタンを使っているためです。
チタンとはステンレススティールに比べて40%ほど軽量にもかかわらず、強さもあって近年注目されている新素材です。しかも金属アレルギーを誘発しづらい側面も持ちます。
しかもこれ、1000m防水ですからね。
そんな高性能っぷりも、ザク感がたっぷりです!
もちろんセイコーらしいこだわりは、こういった見えないところだけではありません。
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秒針をモノアイ(ジオン系モビルスーツのセンサー)で表現していたり、ケースサイドには型式番号が印字されていたり、シャアのパーソナルマーク及びジオン軍のシンボルが印字された特製ストラップがあったり・・・
このディテール、ガンダムファンにはたまらないのでは?
二つ目は、やはりマリーンマスター×量産型ザク(型式番号:MS-06)のコラボです。
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量産型ザクは、ガンダム全編でジオン公国の主力機となったモビルスーツですね。
こちらもマリーンマスターらしいダイナミックな50mmオーバーケース、チタン製、1000m防水などスペックは前述したシャア専用ザクコラボの一本と同一となりますが、深みのあるグリーンにカラーリングされることとなりました。
ちなみにこちらはケース自体もグリーンに彩られているため、かなりシックなイメージも持っています。
秒針のモノアイやストラップのシンボルなどもあしらわれ、レッドとグリーン、どちらがいいか迷ってしまうかもしれません。
最後にご紹介するのは、プロスペックスのハイエンドラインにあたるLX(ルクス)×ガンダムとのコラボです。
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前述した二本は各1000本限定生産だったのですが、こちらは300本限定。そのためなかなか市場に出回らず、私も実機を見たことがありません。
ただ、LXシリーズですので、その高級感は想像に難くありません。
LXはラテン語で「光(LuX)」を意味しており、実は2019年にリリースされたばかりの新ラインなのですが、プロスペックスには珍しくザラツ研磨が施されています。
ザラツ研磨とはセイコー独自のケース・ブレスレットの磨きで、高級機らしい歪みのない、美しい外装に仕上げられることが特徴です。
セイコーの上位ブランドであるグランドセイコーなどで用いられているのですが、LXラインも「ハイエンド」とあって、しっかりと高級感を抑えにきたのでしょう。
そんなLXラインのガンダム仕様、当コラボモデルの見ものです。
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当モデルはGMT機能を持っているのですが、回転ベゼル、24時間針、そして昼夜判別のための文字盤外周、そしてベース文字盤がガンダムのトリコロールになっており、まんまあの機体を感じさせますね。セイコー自身も、「白き流星」と表現していました。
裏蓋やケースサイド、リューズなどそこここにガンダムのモチーフを楽しめるというこだわりもあります。
LXのこちらのみクロコダイル製ベルトなのも、高級感に一役買っていますね。
ちなみにこの三本の定価、マリーンマスターの方が各40万円(税抜)、LXの方が63万円と、セイコーにしてはなかなか強気の価格帯。
でも、ここまで作り込まれたコラボウォッチ、納得の価格のように思います。
現在20代~30代の方で、ちょっと良い時計が欲しいな、という方にとっても無理のない金額でしょう(40万円であれば、オメガのエントリーモデルなどと同程度)。
セイコー プロスペックス マリーンマスター SBDX029 スペック
素材:チタン
ケースサイズ:直径52.4mm×厚さ17.2mm
ストラップ:シリコン
駆動方式:自動巻き
ムーブメント:8L35
パワーリザーブ:約50時間
防水性:1000m
耐磁性能:あり
定価:400,000円(税抜)
販売数量:世界限定1,000本
セイコー プロスペックス マリーンマスター SBDX027 スペック
素材:チタン
ケースサイズ:直径52.4mm×厚さ17.2mm
ストラップ:シリコン
駆動方式:自動巻き
ムーブメント:8L35
パワーリザーブ:約50時間
防水性:1000m
耐磁性能:あり
定価:400,000円(税抜)
販売数量:世界限定1,000本
セイコー プロスペック LXライン SBDB033 スペック
出典:https://www.seikowatches.com/jp-ja/products/prospex/sbdb033
素材:ステンレススティール
ケースサイズ:直径44.8mm×厚さ14.7mm
ストラップ:革ベルト
駆動方式:スプリングドライブ
ムーブメント:5R66
パワーリザーブ:約72時間
防水性:10気圧
耐磁性能:あり
定価:630,000円(税抜)
販売数量:世界限定300本
コラボ④セイコー×モンスターハンター
出典:https://www.seikowatches.com/jp-ja/products/seikoselection/special/monsterhunter15th/
一世を風靡したアクションゲーム「モンスターハンター」。
簡単に言うとモンスターをハンティングするゲームなのですが、CGを用いた写実的な映像や他プレイヤーとの共闘などが非常に評価されてきました。
そのためもともとは一つのポータブルゲームであったものの、今ではアニメや映画にまでその活躍の場を広げており、「狩りゲー」(ハンティングゲームの俗称)を一大コンテンツ産業として昇華させました。
そんなモンスターハンターともコラボするのが、さすがセイコーです!しかも、これがまた、非常にかっこいいんです!
基本的にセイコーの製品群はビジネスユースが意識されているものも少なくなく、そのため王道に沿ったデザインに収まりがち。そんな汎用性の高さもセイコーの強みの一つなのですが、ちょっと物足りないな、という方もいらっしゃるでしょう。
そこへきてセイコーのコラボウォッチは、もう遊び心全開。とりわけこのモンスターハンターウォッチで真価を発揮したかもしれません。
当コラボは全部で3本リリースされており、「リオレウス」「ジンオウガ」「ネルギガンテ」のモンスターがそれぞれでフィーチャされております。
まず最初にご紹介するのが、セイコー×リオレウスモデル。
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リオレウスは「空の王者」とも呼ばれる飛竜種(ひりゅうしゅ)のモンスターで、しょっちゅうパッケージなどでも見かけるほど定番です。
飛竜種の中でも炎の使い手として名高いリオレウスをイメージしたレッドカラーが文字盤・ベゼルリング・革製ブンドストラップ(ウォッチパッド)にあしらわれており、もうこれだけでかっこいいですよね。ちなみに文字盤のレッドはセンターから外周にかけて濃淡を異にしており、これが独特の高級感を醸し出しています。
また、全てのモデルに言えることですが、文字盤上のインダイアルにはモンスターハンターのロゴが印字されており、ちょっと他のクロノグラフとは様相が違います。
6時位置の60分積算系の「50」が強調されているのは、クエストの制限時間にちなみます。
出典:https://www.seikowatches.com/jp-ja/products/seikoselection/special/monsterhunter15th/
裏蓋にはリオレウスのモンスターアイコンとシリアルナンバーが表記されます。
なお、当コラボはモンスターハンター15周年として打ち出されました。そのためブンドストラップにも15thの文字があしらわれていることもさることながら、実は革を用いたのはリオレウスをイメージしているとのこと。
もちろん専用BOXも特別仕様となっており、モンスターハンターファンは必携の一本ではないでしょうか。
後述しますが価格帯も税抜き50,000円ほどとリーズナブル。ただ、1000本限定のため、欲しい時に手に入りづらいのが悔しいところです
出典:https://www.seikowatches.com/jp-ja/products/seikoselection/special/monsterhunter15th/
次にご紹介するのは、雷の使い手であるジンオウガモデル!これまた、めちゃくちゃかっこよくないですか?
ジンオウガはご存知、雷狼竜(らいろうりゅう)の呼び名でも知られていますが、雷のごとく素早い動きも特徴の一つで、ハンターを翻弄してきました。
文字盤はブルーとエメラルドのバイカラーになっており、雷を生み出す空をイメージしているのでしょうか。だとすれば、金メッキが施されたケースやインデックスの縁取りはさながら雷ですね。
ちなみに全モデルのインデックスと針にルミブライトと呼ばれる夜光塗料が施されているのですが、これは他の夜光と異なり青っぽい輝きを放つことが特徴で、雷のような色合いを想起させますね。
やはりこちらも裏蓋にはジンオウガが、そしてブンドストラップはジンオウガが持つウロコのような野趣的な模様があしらわれており、芸の細かさを感じさせます。
出典:https://www.seikowatches.com/jp-ja/products/seikoselection/special/monsterhunter15th/
最後にご紹介するのは、破壊王ネルギガンテモデルです。
滅尽龍(めつじんりゅう)とも呼ばれるほど好戦的で、さらに体中に棘を持つ凶悪な風貌から、初見では恐怖すら覚えたハンターもいたのではないでしょうか。
このネルギガンテを表した文字盤デザインは、なんとブルーとパープルのバイカラー。ダイナミックなのに、どこかエレガントさをも感じさせるのは、セイコーの実力でしょうか。
ちなみにインデックスも実はネルギガンテ仕様。と言うのも、ネルギガンテの棘はサメの歯のように抜けたり折れたりしても再生されるのですが、再生したばかりの乳白色から時間が経って硬質化し、黒を帯びた棘のカラーを1~12のインデックスで再現しているとのことです。
こちらも裏蓋にネルギガンテがエングレービングされており、また、ブンドストラップはステッチと裏地がパープルに彩られています。
三本とも、モンスターハンターを知らなくても欲しくなる逸品ですね!
セイコーセレクション モンスターハンター15周年 SBPY155
出典:https://www.seikowatches.com/jp-ja/products/seikoselection/SBPY155
素材:ステンレススティール
ケースサイズ:直径44.1mm×厚さ12mm
ストラップ:カーフ
駆動方式:ソーラー
ムーブメント:V176
防水性:10気圧
定価:50,000円(税抜)
販売数量:世界限定1,000本
セイコーセレクション モンスターハンター15周年 SBPY156
出典:https://www.seikowatches.com/jp-ja/products/seikoselection/SBPY156
素材:ステンレススティール
ケースサイズ:直径44.1mm×厚さ12mm
ストラップ:カーフ
駆動方式:ソーラー
ムーブメント:V176
防水性:10気圧
定価:50,000円(税抜)
販売数量:世界限定1,000本
セイコーセレクション モンスターハンター15周年 SBPY157
出典:https://www.seikowatches.com/jp-ja/products/seikoselection/SBPY157
素材:ステンレススティール
ケースサイズ:直径44.1mm×厚さ12mm
ストラップ:カーフ
駆動方式:ソーラー
ムーブメント:V176
防水性:10気圧
定価:50,000円(税抜)
販売数量:世界限定1,000本
コラボ⑤グランドセイコー×ゴジラ
出典:https://www.grand-seiko.com/jp-ja/special/godzilla65th/
次にご紹介するのは、セイコーの上位ブランド・グランドセイコー×ゴジラです!
ゴジラとは1954年、東宝が公開した特撮怪獣映画で、水爆実験を始めとした人間の横暴が原因で、突然変異してしまった生物を描いたストーリーです。
とは言えこの設定は初回のみであり、その後シリーズ化すると、登場する個体によって様々な性質を持つゴジラが描かれることとなりました。
ちなみにセイコーは当マーケティングの一環としてだけではなく、劇中でも関わりを持っていた、と言います。
と言うのも、ゴジラが東京 銀座を襲撃するシーンで、セイコーの本拠とも言っていい和光本館の時計塔が破壊されたためです。
そんな背景もあり、ゴジラ公開65周年にあたる2019年に特別なコラボモデルがリリースされることとなりました。これまた本当にかっこいいいです!ゴジラっぽいです!
出典:https://www.grand-seiko.com/jp-ja/special/godzilla65th/
まず目につくのが、文字盤のサンレイ(放射)パターンではないでしょうか。
これはゴジラが口から吐く放射熱線(初代ゴジラは水爆実験時の強い放射能を浴びたことで、変異して自身が放射線を出すようになった)をイメージしており、このコラボウォッチのアイデンティティの一つとなっております。
または、針やインデックスも大振りで、ゴジラの力強さを彷彿とさせますね。
回転ベゼルが太めなのも、その強さを表しているのでしょう。
出典:https://www.grand-seiko.com/jp-ja/special/godzilla65th/
さらに、ケースフォルムも圧巻です。
サイドから見るとラグ部分が切り立っており、独特の立体感を醸し出しております。エッジと平面を上手に両立させることで、このフォルムだけでコラボウォッチならではの特別感を味わうことができるでしょう。
なお、前述したザラツ研磨が施されており、グランドセイコーらしい高級感が健在です。
シャーク皮革で製造されたストラップもまた、ゴジラの肌が表現されています。赤いコーティングが施されることで赤い光沢を帯び、文字盤の赤とよくマッチしています。
出典:https://www.grand-seiko.com/jp-ja/special/godzilla65th/
そしてセイコーの上位ブランドであるグランドセイコーの醍醐味と言えば、ムーブメント!
スプリングドライブと呼ばれる、クォーツと機械式時計の良いとこどりをしたセイコー独自機構を備えており、クォーツ並みの精度を誇りながら機械式時計らしい力強さを有しています。
なお、ちょっと見えづらいかもしれませんが、ムーブメントにあしらわれた黄金の獅子の紋章はグランドセイコーのシンボル。
シースルーバックにプリントされたゴジラのロゴと相まって、どこか野趣的な印象をも感じさせますね。
グランドセイコーは上位ブランドであるため、定価は高く税抜きで130万円。
また、650本の限定生産と言うこともあり、なかなか気軽に手にできる一本とも言えません。
事実、出回ったばかり(2019年11月からリリース)と言うこともあってか、現在定価を超える150万円台~の相場で取引されており、グランドセイコーの中でもレアモデルとしての立ち位置を確立しております。
グランドセイコー スポーツコレクション SBGA405 スペック
出典:https://www.grand-seiko.com/jp-ja/collections/sbga405
素材:ステンレススティール
ケースサイズ:直径44.5mm×厚さ14.3mm
ストラップ:シャーク
駆動方式:スプリングドライブ
ムーブメント:9R15
防水性:20気圧
定価:1,300,000円(税抜)
販売数量:世界限定650本
コラボ⑥セイコー×ジョジョの奇妙な冒険
出典:https://www.seikowatches.com/jp-ja/products/5sports/special/jojo/
1986年から荒木飛呂彦先生によって週間少年ジャンプなどで連載されている、ロングセラー『ジョジョの奇妙な冒険』。
幅広い年代で熱狂的ファンが多いことでも有名で、2017年に実写映画化された折はかなり賛否両論が巻き起こったものでした。
そんなジョジョ、実はセイコーとのコラボは一回ではありません。
初出は2013年、次いで2017年、そしてこの度ご紹介させて頂く2018年版と、深い関係性を持っています。
2018年は、同年10月から放映された『ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風』(第5部)とのコラボ!QUEENのブライアン・メイ氏ともコラボした、セイコー5が採用されました。
セイコー5は、前述の通りセイコーが海外市場をターゲットに打ち出す実用的かつリーズナブルな機械式時計シリーズです。
セイコー5の基本スペックはそのまま、5部のジョジョに出てくる各キャラクターをデザインモチーフにあしらいました。
出典:https://www.seikowatches.com/jp-ja/products/5sports/special/jojo/
まず、ジョルノ・ジョバァーナ。
第5部の主人公「ジョジョ」ですが(簡単にご説明すると、ジョジョシリーズはジョースター一族の血統を継ぐ者が主人公となり、第5部では同人物がジョジョとして活躍する)、ステンレススティールに金めっきを施し、ゴールドカラー×ジョジョを表現した明るいピンクが全面に押し出されています。
また、第5部の鍵となる「矢」や、てんとう虫ブローチがインデックスに施されるなど、知っている方が見ると嬉しいディテールがそこかしこに潜んでおります。
大人にもファンが多いジョジョ、「わかる人にはわかる」デザインがたまりませんね。
キャラを全面に押し出すのではなく、物語の世界観が散りばめられている印象です。
出典:https://www.seikowatches.com/jp-ja/products/5sports/special/jojo/
こちらは「隠れた主人公」と名高いジブローノ・ブチャラティをフィーチャーした一本です。
ブチャラティのホワイトカラーを文字盤や革ベルトにあしらっており、非常にさわやかな印象ですね。
こちらもインデックスにスーツモチーフをあしらったり、ベゼルにブチャラティのスーツのジッパーを描いたりと、「わかる人にはわかる」要素が満点です。
他にもレオーネ・アバッキオやナランチャ・ギルガ。あるいはトリッシュ・ウナやディアボロなど、計8人の登場人物がセイコー5に姿を変えています。
なお、どのジョジョモデルもシースルーバックが採用されており、セイコー渾身のムーブメントをご鑑賞頂けるのみならず、各人の名前と「鍵」が印字されています。
コラボ⑥セイコー×ワンピース
出典:https://iei.jp/50627/
ジョジョと同様、こちらも国民的漫画である『ワンピース』。2019年にはアニメ放映20周年と言うこともあり、セイコーがコラボを果たしました。
前述の通り、セイコーは様々な日本文化とコラボレーションを果たしており、それは国内のみならず海外から熱視線を得続けています。
とりわけ日本の漫画やアニメは「ジャパニメーション」と呼ばれ、一大産業として世界を席捲してきました。
過去には手塚治虫作品などともコラボした経歴もあり、もはやセイコーのお家芸と言っていいかもしれませんね。
しかしながらワンピースは、厳密にはセイコーからリリースされたものではありません。
セイコーが技術やパーツ提供を行い、「PREMICO(プレミコ)」というキャラクターグッズを展開するブランドが販売した形です。
出典:https://www.instagram.com/premico.official/
麦わらの海賊団が航海する海をイメージした深みのあるブルーダイアル上に、一味それぞれのモチーフが1時~8時のインデックスとしてあしらわれています。
さらにルフィと船の錨を融合させたクロノグラフ針やインダイアル上のロゴなどにも遊び心が加えられており、様々なキャラクターグッズを手掛けてきたプレミコならではのデザイン性と言えるでしょう。
裏蓋には『ワンピース』アニメ20周年の記念ロゴがあしらわれ、同様のものは専用ボックスにも印字されているという徹底ぶりです。
なお、こういったデザインもワンピースファンには楽しいものですが、時計の細部の完成度が高いのはセイコーの仕事でしょう。
例えばブルーダイアルは丁寧にギョーシェ彫(特別な旋盤を用いた装飾技法のこと)が施されています。これは海上の波をイメージしたのかもしれませんが、高級機によく見られる仕様で、光の加減によって表情を変える繊細な美しさをこのスポーティーな時計に添えているように思います。
またケースやブレスレットの完成度も高く、スポーティーでありながらスーツの袖口にもマッチするスタイルです。ちなみに10気圧防水ですので、デイリーユースにも最適。こういった気遣いもセイコーらしさの一つです。
なお、セイコーとプレミコの関係性は密接で、実は以前からムーブメント提供を行ったうえでワンピースなどのコラボウォッチを打ち出してきました。
ただ、この度のようにセイコーとのコラボを全面に押し出したのは初。そのため昔ながらのセイコーファンにとっても手にとってみたい一本に仕上がりましたね。
まとめ
わが国が誇るセイコーの、楽しくも見事なコラボウォッチをご紹介致しました!
時計に興味がない方でも、各コラボ先のファンであれば、欲しくなる一本もあったのではないでしょうか。
なお、文中でもご紹介しているように、セイコーはかなり意欲的にコラボウォッチを生み出しています。今後も人気作と自社の強みを上手に活かしたシリーズをリリースしてくれるでしょう。
また気になるセイコーのコラボ時計の情報が入り次第、お伝えしたいと思います!
当記事の監修者
南 幸太朗(みなみ こうたろう)
(一社)日本時計輸入協会認定 CWC ウォッチコーディネーター
高級時計専門店GINZA RASIN 買取部門 営業企画部 MD課/買取サロン プロスタッフ
学生時代に腕時計の魅力に惹かれ、大学を卒業後にGINZA RASINへ入社。店舗での販売、仕入れの経験を経て2016年3月より銀座本店 店長へ就任。その後、銀座ナイン店 店長を兼務。現在は営業企画部 MD課 プロスタッフとして、バイヤー、プライシングを務める。得意なブランドはパテックフィリップやオーデマピゲ。時計業界歴13年。