「シンプルな時計はどれ?」
「シンプルな時計ブランドはどこが良いの?」
シンプルな時計の定義やその魅力が気になる方も多いのではないでしょうか?
シンプルさは複雑さを排除した明瞭なデザインです。
また、ミニマルとも言われます。
https://www.skagen.com/ja-jp/
この記事では、シンプルな時計に関して、各ブランドの情報を基に解説します。
シンプルな時計の選び方についても解説していますので、シンプルな時計をお探しの人はぜひ参考にしてください。
目次
シンプルな腕時計の選び方
シンプルな時計を選ぶポイントを6つの観点からご紹介致します。
シンプルな時計はデザイン要素が少なく、似ているモデルが多いため、選び方が難しい面もあります。いくつかの事例をあげて解説します。
どんなシーンでも使えるデザインの時計を選ぶ
シンプルな時計は、どんなシーンでも使いやすい傾向にありますが色やベルトの選び方にコツがあるのでご紹介いたします。
シンプルな時計は、余計な装飾がないため、特にダイアルに関しては、デザインの大きな差はない様に感じられるかもしれません。
ただし、ワンポイントのカラーが入ったものは服装に合わせにくいことがあります。
例えば、秒針に赤が入っている時計や、皮革ベルトが明るめの有彩色(白、黒、グレー以外)の場合、特定の服装と相性が悪くなる可能性があるので注意が必要です。
有彩色でもダークブルーや濃茶などの暗めの色は服装に合わせやすい傾向にあります。
また、ベルトのタイプも重要です。
金属やウレタンのベルトは、汗をかいても傷みにくいため、年中使用しやすいのが大きなメリットです。
一方で金属ベルトはややフォーマルな場面で使う硬めのデザインになりがちですし、ウレタンベルトはカジュアルな印象を与える傾向にあります。
皮革ベルトは黒やダークブルー、茶色などのシックな色合いを選択すればカジュアルにもフォーマルにも対応できるデザインになりますが、夏場には汗で傷みやすいという欠点があります。
そのため、夏にはウレタンベルトやメタルベルトのウォッチを使い、他の季節には皮革ベルトのものを使用すると、長く楽しむことができるでしょう。
1本の時計に対して季節に合わせたデザインの交換ベルトを用意するのも、リーズナブルで楽しみを広げる方法です。
シンプルを極めた時計を選ぶのも良し
シンプルを極めた時計を選ぶ際の基準としては、継続的な人気が1つの指標になります。
例えば、パテックフィリップのような高級時計ブランドは、その価格にもかかわらず長年にわたり売れ続けています。
特に、先に紹介したゴールデンエリプスは、シンプルで洗練されたデザインが長く支持されている代表的なモデルです。
同ブランドの「カラトラバ」シリーズも、シンプルさを追求し、継続的に人気を誇るモデルの1つといえます。
こういった長年、購入され続けているモデルはシンプルを極めていると判断できます。
是非、気になるシンプルウォッチが長く人気を維持しているものかを確認してみてください。
シンプルでも高級感のあるモノを選ぶ
シンプルな時計でも高級感を感じられるポイントは、素材にあります。
『金』や『プラチナ』のような貴金属を使うことで、洗練された高級感を実現できます。
シンプルで簡素なデザインの時計で高級感を選ぶのは、非常に難しいことです。
なぜなら、見た目の構成要素が安価な時計と大きく変わらないように見えてしまうからです。
「金」や「プラチナ」といった貴金属は、一般的に使われる「ステンレス」や「チタン」とは異なり、独特の形状や質感を生み出し高級感を感じさせてくれます。
例えば、シャープなイメージを出すのが得意なのは、硬い「ステンレス」ですが、柔らかくトロリとした質感で美しく磨かれた表現が得意なのは、柔らかい「金」の方だからです。
素材の段階で「金」や「プラチナ」を選ぶことで、その時計は高級であると認識されやすくなり、一定の評価を受けることは間違いありません。
ただし、実用性の観点ではステンレス製にも傷つきにくい利があるので、グランドセイコーの様なザラツ研磨でステンレスケースの高級感を最大限まで引き上げてるものにも、目を向けてみるのも良いと思います。
歴史やバックボーンのある時計を選ぶと愛用できる
シンプルな時計でも、歴史やバックボーンのある時計は特に重宝されます。
その理由として、普遍的なデザインになりやすいことが挙げられます。
こうした時計は、子供や孫に引き継ぐことができ、次の世代からも感謝される存在になります。
何か大切なものを残したいという気持ちも、このような時計によって実現されるでしょう。
一方で、どんなに高価であっても、背景もなくその時代の流行を反映して装飾を施したデザインの時計は、将来的に色褪せてしまい孫の世代には着用されなくなる可能性があります。
そのため、シンプルで歴史やバックボーンのある時計を選ぶことは、自分自身だけでなく家族にも受け継ぐ価値のある最適な選択となります。
腕のサイズ感に合うものを選ぶのが良い
シンプルな時計は、デザイン要素が少ない分、ケースの外径が小さい傾向があります。
しかし、IWCの「ポルトギーゼ・クロノグラフ」のように、41mmと大きめのサイズで、腕の太い人でも違和感なく装着できるシンプルなモデルも存在します。
星の数ほどのブランドがある腕時計ですから、ご自分に似合うサイズが必ずあるはずです。
諦めずに試着を繰り返すことが肝要です。
細かい装飾や字体などもこだわって選ぶ
シンプルな時計は要素が少ないため、ケース、時分秒針、アワーマーカー、分目盛りをどういったデザイン選択するかは重要です。
各要素について細かく見ていきたいと思います。
ケースのタイプ
ケースの形状には、丸型、角型、トノー型(樽型)、オーバル(楕円形)など様々な選択肢があります。
比較的シンプルでまとまりやすいのは、丸型のケースです。
時分針のタイプ
基本的には細身で自分の好みに合う針を選ぶと良いでしょう。
クラシカルな印象を与えるのは、葉っぱの形をしたリーフ針です。
現代的なイメージを持つのは中抜きのある鉛筆形状をしたペンシル針、ミニマルな印象を与えるのは棒針(バー針)です。
自分がどのようなイメージを醸成したいかに応じて、適切な針を選びましょう。
いずれの形状であってもシンプルな時計に多いのは細身の針です、なぜならアワーマーカーや目盛もシンプルな表現であるためその針も印象を合致させる必要があるからです。
秒針のタイプ
秒針は面積は小さいですが、色が時計の印象を左右する重要な要素となります。
ケースと同じ金属色で統一する場合もあれば、赤やオレンジなどワンポイントカラーとされている事もあります。
ワンポイントのカラーが入るとカジュアルな印象になるため、時計を使用するシーンに合わせて選択するのが良いでしょう。
普段カジュアルな服装が多い職場では、少し遊び心のある色を取り入れるのもおすすめです。
アワーマーカーのタイプ
シンプルさを重視するなら棒略字が相応しい傾向にあります。
アワーマーカーには、大きく分けて数字を使用するものと、棒略字(バー)を使用するものがあります。数字はアラビア数字とローマ数字がありますが、どちらも比較的要素が多く見えてしまいシンプルさを棒略字より失いやすいと考えられます。
ただし、数字も書体によってはシンプルな時計に合うものがありますので数字のアワーマーカーを選びたい場合はローマ数字の時計やアラビア数字のモデルを複数見比べてシンプルに感じられるかを確認することをオススメします。
分目盛のタイプ
分目盛は好みを優先して良い要素と考えられます。
シンプルウォッチの代表的な3パターンをご紹介します。
1つ目は分目盛りさえ省略した非常にシンプルなデザインです。
2つ目に長めの細い目盛りは繊細で洗練された印象を与えます。
北欧系のデザインが好きな方には、このタイプが特におすすめです。
3つ目は短く細い分目盛りで、実用的な時計に多く見られるデザインです。
シンプルウォッチに採用される代表的な目盛を挙げましたが、自分の好みに合ったものを選ぶと良いでしょう。
以上、6つの観点から選び方をご紹介致しました。
その他にもたくさんの時計を見比べる事でさまざまな観点が見つけられると思いますので時計選びを楽しんでみてください。
シンプルな腕時計エントリーラインおすすめ5選
まずは、お手頃な価格帯で手に入るシンプルな時計を紹介します。
飽きのこないデイリーウォッチとして最適な5本を厳選しました。
SEIKO アルバ リキ AKPK424
画像引用:SEIKO 公式サイト
言わずと知れたデザインの巨匠、渡辺力(ワタナベ リキ)の名を冠したSEIKOの手頃なラインである「アルバ」のスタンダードモデルです。
公式HPでも「究極のシンプル」と称され、シンプルさには定評があります。
シンプルさの評価としては、最小限の要素で構成されていることが、その魅力を引き立てています。
アワーマーカーには大きなアラビア数字が使われており、分目盛りは5分ごとに太さが変わることで他の目盛りと区別され、視認性を確保しています。
また、時分針の長さと太さが明確にデザインされており、時間を分かりやすく指し示します。
ダイアルはすべて印刷で構成されており、平面的なデザインがシンプルさを強調しています。
まさに、時計の教科書のようなウォッチです。手頃な価格でシンプルな時計を試してみたい方におすすめで、10代後半の学生から大人の普段使いにもマッチします。
服装は学生さんであれば制服姿にも似合うでしょうし、私服の学校や社会人の場合はカジュアルな服装にも合わせやすいテイストです。
SKAGEN(スカーゲン)KUPPEL(クッペル) SKW6889
画像引用:スカーゲン 公式サイト
デンマークを代表するブランド、スカーゲンからデンマーク語で「ドーム」を意味する「クッペル」をご紹介します。
スカーゲンは1981年に誕生し、現在はフォッシルグループの一翼を担い、そのシンプルさと独自の存在感で高い評価を受けています。
薄型のケースが特徴のスカーゲンは、北欧らしいウィットに富んだデザインが魅力です。
本モデルでは、6時位置に配置されたサブダイアルが凹んだドーム状になっており、これがデザインのユニークさを引き立てています。
本来、ダイアルを凹ませるのは構造上難しい面があり、特にエントリークラスではコストがかかるため敬遠されがちです。
しかし、このモデルはそれを見事に実現し、スマートなフェイスを作り上げています。
さらに、針のデザインや目盛りの太さに強弱をつける大胆な工夫、目盛りが通常よりも長く放射状に並べられたアラビア数字など、シンプルでありながらも細部にまでこだわったデザインが魅力です。
画像引用:スカーゲン 公式サイト
シンプルさという点では、ダイアルに余計な装飾がなく、中2針(ダイアルに中心には時分針のみ)のミニマルなデザインが際立っています。
長い秒針を省いたことで、さらなるシンプルさを追求しています。
また、薄型ケースは装着時にそのシンプルさを体感でき、装着感も非常に軽快です。
シンプルながら北欧の個性が光るこのモデルは、ナチュラルファッションを好む方に年代を問わずおすすめです。
お手頃な価格から比較的若年層の20代にも手の届くシンプルウォッチです。
ユンハンス Max Bill Mega Solar 059 2020 02
画像引用:ユンハンス 公式サイト
このモデルは、多周波電波ソーラー機能を備えており、時刻修正や電池交換が不要です。
所有する上でも非常にシンプルで便利な時計です。
ユンハンスは1861年創業の歴史あるドイツのブランドで、ハイテクなソーラー電波ウォッチにも力を入れていることが特徴です。
外観のシンプルさは折り紙付きで、時分を示す目盛りは極細の直線で構成され、幾何学的で硬い印象を与えがちなデザインにもかかわらず、ダイアルのドーム形状と風防ガラスのドーム形状が全体に柔らかさを加えています。
シンプルなデザインは時に冷たく無機質な印象を与えることがありますが、このモデルは立体的な形状でそれを補い、絶妙な存在感を放っています。
価格は20万円を超えるため、強いていえば30代以上の社会人にとっての「安らぎウォッチ」として活躍するでしょう。
ファッション的には、ジャケパンスタイルなどのビジネスカジュアルに最適です。
MONDAINモンディーンオリジナル オートマティック 41mm ブラックレザー MST.4161B.LB
画像引用:モンディーン 公式サイト
この時計は、鉄道駅に設置された時計からインスピレーションを得てデザインされており、視認性を追求したデザインが特徴です。
秒針の先端には大きな円形の膨らみが表現されていますが、これは鉄道駅の時計としての背景に由来しています。
駅の時計は、時刻表と照らし合わせて分刻みの運行を把握するために使われ、秒がどの辺りにあるかがわかれば十分でした。
そのため、遠くからでも視認しやすいように、秒針の先に円形の膨らみが付けられたのです。
こうした背景を知ることで、この時計を所有する喜びが一層深まります。
シンプルさはその駅での用途に忠実で、不要な要素が一切排除されており、白と黒の高コントラストによって視認性が高められています。
赤い秒針の円形の膨らみは、ワンポイントの可愛らしさも添えています。
この時計は機械式ムーブメントを搭載しており、厚さは11mmとしっかりした厚みがあります。
ケースを薄く見せる工夫はないものの、シンプルな円筒形のデザインが特徴的で、腕の上で「ころん」とした印象を与え、その可愛らしさが際立っています。
ファッション的には、ややポップな印象があり、カジュアルな服装に良く合います。
例えば、ゆとりのあるカットソーや太めのパンツなど、少し可愛らしさを感じるファッションにもマッチします。
年齢問わずの印象が強いのですが、歴史や背景好きの40代のカジュアル使いのシンプルウォッチとして重宝されそうです。
MOVADO FACE
画像引用:モバード 公式サイト
ミュージアムウォッチで知られるモバードから、オールブラックのモデルをご紹介します。
この時計の最大の特徴は、ダイアル、目盛り、針までがすべてブラックに統一されており、わずかなコントラストで時刻を読み取ることができる点です。
正確に時刻を読むというよりも、時刻を「感じる」と表現したほうが適切かもしれません。
シンプルさが追求されています。
これまでご紹介してきたモデルが形や要素でシンプルさを表現してきたのに対し、このモデルはカラーまでも1色で統一し、究極のミニマリズムを実現しています。
ミニマリストにとって理想的なシンプルウォッチと言えるでしょう。
ファッション的には、ブラックのジャケットとパンツのセットアップなど洗練されたスタイルに合わせやすいです。
シンプルさと洗練されたデザインが、幅広いコーディネートにフィットするでしょう。
モバードはミュージアムウォッチで古くから知名度がある為、50代の方に懐かしく感じられて所有欲をくすぐられる方も多いのではないでしょうか。
また、若い方にも新鮮に受け入れられるデザイン性が有りますので20〜30代にもオススメです。
GINZA RASINが選ぶおすすめシンプル高級腕時計
まずは、当社が選ぶシンプルな腕時計を現時点で販売中のモデルからご紹介いたします。
商品の魅力とシンプルさについて解説していきます。
パテックフィリップ カラトラバ 5196G-001
素材: ホワイトゴールド / WG
ケース:直径 37mm (リューズ含まず)
駆動方式: 手巻き / Hand-Winding
付属品: サービスケース
パテックフィリップの「カラトラバ 5196G-001」は、シンプルで洗練されたデザインが特徴で、シンプルさの極みを体現したモデルです。
ホワイトゴールドのケースとシルバーダイアル、ブラックのレザーベルトが無彩色の美しさを引き立て、主張しすぎずも確実に高級感を漂わせます。
「カラトラバ 」は1932年の登場以来、様々なバリエーションが登場していますが、このモデルのバー略字のアワーマーカーは定番中の定番です。
ドルフィン針は峰の立体感があるデザインで、棒略字のアワーマーカーと峰のモチーフで一体となり、光を受けて美しく輝きます。
シンプルな形状でありながら、最大限の美しさを引き出すデザインは、パテックフィリップならではのものです。
まさに、時代を超えて愛され続けるシンプルさと高級感を兼ね備えた一品です。
この時計は、特に40代から60代のエレガントなスタイルを好む方に最適です。
パテックフィリップ ノーチラス 5711/1R-001
素材: ローズゴールド / RG
ケース:縦 38mm × 横 43mm
駆動方式: 自動巻き / Self-Winding
付属品: 外箱 / 内箱 / 取扱説明書 / 保証書(国内正規店発行日付 2016年7月)
パテックフィリップの「ノーチラス 5711/1R-001」は、シンプルさと存在感を見事に両立させたモデルです。
1972年にジェラルド・ジェンタが原型をデザインしたこの時計は、八角形のフェイスや左右対称のリューズガードなど、特徴的なデザインで一目でノーチラスと分かります。
メタルベルトの横方向の流れを持たせた独特のデザインは、視覚的に整えられ、洗練された印象を与えます。
複雑なデザインのように見えるかもしれませんが、八角形のフェイスは曲線を取り入れて柔らかく仕上げられており、丸みを帯びた親しみやすさが感じられます。
さらに、リューズガードやベルトも統一感のあるデザインで、全体的に整理されたシンプルな印象を保っています。
このモデルの魅力の1つは、ローズゴールドのケースとベルトが強い主張を持ちながらも、ダークグレーからアッシュブラウンへのグラデーションダイアルが静かな印象を与えている点です。
ダイアルの色味が控えめな彩度で構成されているため、全体的に落ち着いた雰囲気が漂います。
落ち着いたダイアルではアワーマーカーや針、日付窓がローズゴールドの色味で温かみを行き渡らせる効果を発揮し、温もりを備えたシンプルさを確立しています。
このトータルコーディネートにより、シンプルでありながらも圧倒的な存在感を放つ「ノーチラス 5711/1R-001」は、特別なシーンでも日常でも幅広く活躍します。
40代以上の温かみを取り入れた茶系のスーツなどのコーディネートや高級感を必要とするシーンに適しています。
ジャガールクルト マスターコントロール デイト Q4018420(830.8.A0.S)
素材: ステンレススティール / SS
ケース:直径 40mm (リューズ含まず)
駆動方式: 自動巻き / Self-Winding
付属品: 外箱 / 内箱(ダメージ有) / 保証書(発行日付 2021年1月) / メーカー修理明細書(修理日 2023年8月 コンプリートサービス)
ジャガールクルトの「マスターコントロール デイト Q4018420」は、シンプルなデザインの中に、高級時計ならではの技術と熟慮が感じられるモデルです。
ジャガールクルトは他社へムーブメントを供給することで技量の高さを知られていますが、その技量はムーブメントだけでないことをこのモデルは証明しています。
ステンレススティールのケースと茶色のレザーバンドは、親しみやすい印象を与えつつも、現代的なシンプルで洗練されたスタイルを保っています。
公式HPに「1950年代の象徴的なラウンド形状の腕時計を再解釈した」とあるように、伝統的なデザインへの挑戦心が伺えます。
ダイアルはホワイトで、アワーマーカーと時分針はシルバーに統一されシンプルな色表現となっています。12、6、9時のアラビア数字が、他のインデックスとは形状で明確に区別されており、視認性にも非常に優れています。
シンプルさと機能性を兼ね備えた上で、秒針には鮮やかなブルーのテンパー針が使われており、全体のデザインにアクセントを加えています。
また、3時位置の日付表示の数字もダークブルーで印刷され、秒針のブルーと統一され、全体の調和を保ちながらも落ち着いた高級感を演出しています。
さらに、レザーバンドには「コバ塗り」と呼ばれる切りっぱなしのシンプルな仕立てが施され、シンプルですっきりさせる工夫が伺えます。
デザインの中にシンプルさへの深い配慮が感じられます。
この時計は、皮革バンドの付け根と丸型ケースとの隙間が最小限に抑えられ、シンプルながら詰まった感じのある高級感を持ち合わせています。
加えて、レバー式のバネ棒を採用しているため、ユーザー自身で簡単にバンドを交換できる点も大きな魅力です。
季節やシーンに合わせてバンドを変えられるため、年中楽しめる一本です。
このモデルは、特に30代から50代のビジネスカジュアルスタイルを好む方に最適です。
シンプルでありながら、各ディテールに洗練された高級感が感じられ、ビジネスシーンやカジュアルな場面でも活躍する万能な時計です。
オーデマピゲ ジュールオーデマ エクストラシン 15180OR.OO.A088CR.01
素材: ローズゴールド / RG
ケース:直径 41mm (リューズ含まず)
駆動方式: 自動巻き / Self-Winding
付属品: 保証書(発行日付 2013年9月)
オーデマピゲの「ジュールオーデマ エクストラシン 15180OR.OO.A088CR.01」は、シンプルな美しさと高級感が融合した薄型時計です。
雲上ブランドであるオーデマピゲが作り出す、この「エクストラシン」は、秒針も分目盛も省略したミニマリズムを追求したデザインが特徴で、余白が多いフェイスながらも、絶妙なバランスで完成されています。
アワーマーカーの太さと長さは、フェイス全体のデザインにおいて緊張感のあるバランスでレイアウトされています。
オーデマピゲのような卓越した技術とデザインセンスを持つメゾンだからこそできるレイアウトです。
秒針がないのは、この時計の薄さを実現するための意図的な設計ですが、フェイスの中央に見える針の取り付け部分(ハカマ)の立体感が、高級時計としての存在感を際立たせています。
ブランドロゴの切れの良い印刷と、フェイス全体に漂うキリッとした緊張感が、この時計がただのシンプルな時計ではなく、確かな高級感を備えた一品であることを示しています。
さらに、このモデルの薄さと65gという驚くべき軽さが、付け心地の快適さをもたらし、シンプルさをより一層体感できるものとなっています。
特にビジネスシーンやフォーマルな場面で、時計自体が主張しすぎず、品のあるスタイルを際立たせてくれるでしょう。
60代以上のエレガントなスタイルを好む方や、クラシックなファッションに合わせたい方に特におすすめのモデルです。
ロレックス オイスターパーペチュアル41 124300
素材: ステンレススティール / SS
ケース:直径 41mm (リューズ含まず)
駆動方式: 自動巻き / Self-Winding
付属品: 外箱 / 内箱 / 取扱説明書 / 保証書(発行日付 2023年3月)
ロレックスの「オイスターパーペチュアル」は、時計のアイコンとも言える存在であり、シンプルさと高級感が両立したモデルです。
ロレックスの中でも、特にシンプルでわかりやすいデザインが魅力のこのモデルは、ツールウォッチ的な強さと堅牢性を備えつつも、洗練されたデザインを保っています。
針やアワーマーカーの太さからは、視認性や耐久性を重視した力強さが感じられますが、その形状や装飾は非常にシンプルで、計器としての精度を象徴するような構成が特徴です。
時針の先端とアワーマーカー、秒針と分針の先端がそれぞれの目盛りとぴったりと一致し、整理された美しさを持つ一方で、無駄を一切排したデザインは、ロレックスならではの質実剛健なシンプルさを見事に表現しています。
ステンレススティールのケースとブレスレットは、耐久性が高く、日常の使用に適しており、汗や摩耗にも強いのが魅力です。
高級感を保ちながらも、実用性を兼ね備えているため、長く愛用できる一本です。
皮革ベルトに比べてメンテナンスが容易で、日常のあらゆるシーンに対応するため、一本で様々な場面をカバーできるコストパフォーマンスの高さも魅力です。
初めてのシンプルウォッチとしても、ロレックスの品質をしっかりと感じることができ、長年愛用するにふさわしい一品です。
ビジネスシーンやカジュアルな日常使いでも活躍するため、どんな服装にもマッチし、特に30代から40代の男性におすすめです。
シンプルな高級腕時計おすすめ5選
高級腕時計のシンプルなモデルを背景や特徴を中心にご紹介いたします。
どんな方に似合うかも記載していますので参考になれば幸いです。
ゴールデン・エリプス5738P
画像引用:パテックフィリップ 公式サイト
シンプルで洗練され、個性的なデザインを持つ「ゴールデンエリプス」は、シンプルエレガントのアイコン的存在です。
1968年の発表当時、その楕円形のフェイスは他にはない異彩を放っていたと考えられます。
丸型の時計が主流の中、楕円形でありながらここまで長く人気を保っているモデルはほとんど見られません。
その秘訣は、ケースの縦横比が有名な黄金比(1:1.6181)に基づいている点にあります。
この黄金分割を採用したデザインが、時代を超えて定着し、長く愛され続けている理由の1つです。
エレガントで品のあるスーツと相性が良く、プラチナで作られたケースは横幅34.5mmという控えめなサイズ感がさらに上品さを演出します。
年齢を問わず装着できるシンプルさを備えていますが、特に50代以上の落ち着きと品位を持つ方にふさわしいイメージです。
IWC ポルトギーゼ・クロノグラフ IW371611
IWCは1868年に設立された、歴史あるメゾンです。
セラミックなどの先進的な素材の採用でも注目を集めていますが、クラシックでシンプルな時計にも定評があります。
その代表格が「ポルトギーゼ・クロノグラフ」です。
このモデルは、ガラスの周りを囲むケース部分(ベゼル)が細く、大きく開かれたフェイスにより、3時と9時の位置に配置されたクロノグラフのサブダイアルも、余裕を持ってレイアウトされています。
このデザインは、各要素がシンプルにまとめられ、適切な場所に適切なサイズで配置されているため、バランスが非常に良いです。
広大なフェイスに余裕あるレイアウトはまさにシンプルウォッチの極みですが、丸みを帯びたアラビア数字のインデックスや、レッドゴールドのケース、エグれた曲線で構成されたベゼルなど、色気のあるデザインが飽きのこない魅力を放っています。
この時計はスーツとの相性が抜群で、茶色の皮革ストラップと合わせることで、ベルトや靴とのコーディネートがさらに引き立ちます。
遊び心を忘れない40代以降の紳士にぴったりのモデルです。
H.モーザー ENDEAVOUR CENTRE SECONDS VANTABLACK
画像引用:H.モーザー 公式サイト
「ベンタブラック」と呼ばれる、「人工的に作り出されたものとしては最も黒い」と公式HPで紹介されているブラックをフェイスに採用したこのモデルは、漆黒の文字板によって究極のシンプルさを演出しています。
フェイスの黒は反射しないため、深い黒のフェイスに針だけが浮かび上がるように見え、通常のシンプルウォッチとは一線を画す存在感があります。
レッドゴールドのケースや同色の針と「ベンタブラック」のコントラストは距離感を喪失するかの様な印象さえあります。
まさに、時の悠久を感じさせるデザインです。
この時計は、年齢を問わず、シンプルさの真髄を理解する人につけてもらいたい一品です。時計自体が主役となり、どんなファッションを合わせても、他の要素が目に入らないほどの存在感を放ちます。
ヴァシュロン・コンスタンタン パトリモニー オートマティック85180/000G-9230
3大雲上ブランドの1つ、ヴァシュロン・コンスタンタンから「パトリモニー」をご紹介します。
ブランドの長い歴史からも、安心感を持って所有できる一品です。
このモデルのアワーマーカーは、12、3、6、9時にわずかな立体感を持たせ、その他のアワーマーカーは極めて細く控えめなデザインです。
特に、非常に細いアワーマーカーは植え付けの為の構造が成り立つのか心配になる程に繊細で、絶妙なバランスが取れています。
分目盛りには「ポンチモミ」と呼ばれる手法が用いられ、ダイアルを掘り込んで金属の光沢を見せることで、丸点の目盛りが表現されています。
これは、印刷では再現できない高級感をもたらしており、デザインの細部にまでこだわりが見られます。
さらに、アワーマーカーはダイアルの曲面に沿って精密に植えられており、わずかな曲率の差でも隙間ができないよう工夫されています。
この難易度の高い表現が、デザインの完成度をさらに高めています。
ケース素材はホワイトゴールドで貴金属としての価値も持ち合わせています。
シンプルさにおいても、日付表示はコンパクトにまとめられ、フェイスの余白をしっかりと活かしています。
この時計は、冠婚葬祭の場面でも長い年月にわたって愛用できる堅実なモデルです。
若くして手にして長く使うのも選択肢の1つですが、70代の「あがり時計」(人生最後に購入する時計)としても良さそうです。
長く使える点では家族に残す一品としても機能することでしょう。
グランドセイコー エレガンスコレクション SBGX331
日本の美意識を体現するグランドセイコーは、海外でも高い評価を受けているブランドです。
このモデルは、グランドセイコーの中でも「エレガンスコレクション」に属し、繊細で柔和なデザインが特徴的です。
佇まいはシンプルでありながら、グランドセイコーならではの高い実用性も備えています。
ダイアルの分目盛りは、中央部とは異なる仕上げ処理が施されており、明確に区分されたエリアが時刻の判読性を向上させています。
アワーマーカーの上面には印刷が施され、金属光沢を抑えながらも視認性を高める工夫が見られます。
また、アワーマーカーの斜面には輝きを残し、エレガントな印象を損なうことなく仕上げられています。
時分針上面にはマットな仕上げが採用され、視認性を確保しています。
また、ケース素材はステンレスケースの為貴金属よりも硬く普段使いにも適しています。
これらの要素はすべて、実用時計としての魅力を引き立てるための巧妙なデザインとなっています。
さらに、美観としても風防ガラスとケースの曲面が一体化するようなデザインは、全体の調和を感じさせ、秀逸な仕上がりとなっています。
シンプルさにおいても、クォーツ式のムーブメントと薄型のケースが装着感を高め、身軽で快適な付け心地を実現しています。
これにより、シンプルな装いにもよく似合う腕時計となっています。
40代の落ち着きを表現したい男性によく似合います。
服装としてはビジネスカジュアルからフォーマルまで活躍してくれる懐の深さがあります。
シンプルな腕時計ブランドといえばコレ!
シンプルなデザインを全面に打ち出しているブランドをいくつかご紹介します。
中には、シンプルな時計を多数ラインナップしているブランドもあれば、幅広いコレクションの中にシンプルな時計を用意しているブランドもあります。
この項目では前者をご紹介いたします。
ユンハンス (JUNGHANS)
「メイド イン ジャーマニー」(ドイツ製)をブランドの理念に掲げ、地域性や地域貢献を強く意識しているユンハンスは、デザインにもドイツ的な質実剛健さを感じさせます。
スポーツ系コレクション「パフォーマンス」を除くすべてのコレクションにおいて、シンプルで洗練されたデザインが展開されています。
どのモデルを選んでも「シンプルで良い時計」という評価を得られることは間違いありません。
スカーゲン
画像引用:スカーゲン 公式サイト
スカーゲンは、デンマークデザインを代表するブランドの一つです。
1989年に設立されたスカーゲン・デザインにより、1991年から使用され始めたこのブランドは30年以上の歴史を持っています。
2012年にフォッシルグループに買収されたことで、世界的な知名度も向上しました。
スカーゲンのシンプルさは、整理されたフェイスデザインだけでなく裏面を加工してケースを薄く見せる工夫にも表れています。
こうした工夫により、時計全体がシンプルに見えるようデザインされています。
ノモス グラスヒュッテ
ノモス グラスヒュッテは、A.ランゲアンドゾーネに代表されるグラスヒュッテの伝統的な時計作りを受け継いだブランドです。
シンプルな印刷を中心に、余計なノイズを感じさせないクリアなデザインを特徴としています。
金属バーを使ったアワーマーカーのモデルもありますが、基本的には印刷が中心です。
このブランドの魅力の一つは、1990年に設立された比較的新しいブランドでありながら、少なくとも50%の製造工程をグラスヒュッテで行うという「グラスヒュッテ規則」を守っている点です。
この規則により、時計のフェイスには「グラスヒュッテ」という刻印が許されています。脈々と続くグラスヒュッテの時計作りの歴史を感じることができるブランドです。
どれもシンプルさで定評があり、選びがたいコレクションを展開しています。
是非、本項上記の公式HPを確認してみてください。
オシャレさも兼ね備えたシンプルな腕時計
シンプルな時計は、おしゃれさを兼ね備えていることが多いですが、その中でも特におしゃれ度が高い3つのモデルをご紹介します。
モリッツ・グロスマン ハマティック MG-002302
画像引用:モリッツ・グロスマン 公式サイト
モリッツ・グロスマンは、ノモスやA.ランゲアンドゾーネと同様に、ドイツのグラスヒュッテに拠点を置く高級腕時計ブランドです。
ドイツらしい堅実さと、手作りの柔らかい立体感を持つ針が特徴的です。
このモデルは、ローマ数字を用いたシンプルなデザインの好例であり、ローマ数字を使いながらもシンプルにまとめた点がデザイナーの優れた技術を証明しています。
また、ローマ数字はエレガントでおしゃれな印象を与え、シンプルさとおしゃれを両立させたおすすめのモデルです。
エルメス スリム ドゥ エルメス
画像引用:エルメス 公式サイト
ファッションブランドとして名高いエルメスですが、腕時計でもそのおしゃれさは高く評価されています。
本モデルは、細く切り欠きのあるアラビア数字とシンプルな目盛りが特徴的で、非常に軽快で洗練された印象を与えます。
シンプルさを保ちつつ、スリムなケースデザインと、ラグが皮革ベルトに自然に溶け込むような独特の形状が、全体の調和を保っています。
まさにエルメスらしい、シンプルさとおしゃれさを両立した時計です。
ブルガリ オクト フィニッシモ ウォッチ 103077
画像引用:ブルガリ 公式サイト
ブルガリの「オクト フィニッシモ ウォッチ 103077」は、セラミック製の最薄ウォッチとして知られています。
セラミック素材のケースは耐久性に優れ、美しさを保ちながらも、軽快な装着感を提供します。
ブルガリはファッションブランドとしての名声に加え、独自のムーブメントを開発するなど時計メーカーとしての技術力も持っています。
このモデルは、複雑なケース形状を持ちながらも、幾何学的に整理されたデザインがシンプルさを際立たせています。
さらに、全体をブラックで統一したデザインがトータルでのシンプルさを演出して、おしゃれさが際立つアイテムとなっています。
まとめ
シンプルな腕時計は、機能的でありながら、装飾を最小限に抑えることで洗練された美しさを表現しています。
この記事を通して、シンプルな時計の魅力や選び方、さらにおしゃれさも兼ね備えたおすすめモデルを紹介しました。
シンプルな時計を選ぶ際には、デザインの細部や素材、そしてサイズ感にも注目し、自分のライフスタイルに合った一品を見つけることが重要です。
歴史やバックボーンのある時計や、時代を超えて愛されるデザインは、長く使い続けられる価値があります。
この記事があなたの時計選びの参考となり、自分にぴったりのシンプルウォッチを見つける一助になれば幸いです。
当記事の監修者
南 幸太朗(みなみ こうたろう)
(一社)日本時計輸入協会認定 CWC ウォッチコーディネーター
高級時計専門店GINZA RASIN 買取部門 営業企画部 MD課/買取サロン プロスタッフ
学生時代に腕時計の魅力に惹かれ、大学を卒業後にGINZA RASINへ入社。店舗での販売、仕入れの経験を経て2016年3月より銀座本店 店長へ就任。その後、銀座ナイン店 店長を兼務。現在は営業企画部 MD課 プロスタッフとして、バイヤー、プライシングを務める。得意なブランドはパテックフィリップやオーデマピゲ。時計業界歴13年。