「サブマリーナー ノンデイトの魅力って何?」
「ノンデイト 114060の魅力について知りたい」
サブマリーナはロレックスの定番中の定番といえるコレクションです。
ダイバーズウォッチとしての防水性や実用性、デザインのカッコよさ、圧倒的な耐久性、そしてステータス性。
どれをとってもトップクラスの時計であるといえます。
ただ、サブマリーナは人気コレクションであるが故に、どのモデルもプレミア価格です。
特にデイト付きモデルである116610LN・116610LVに関してはなかなか手が届かないモデルになりつつあります。
サイクロップスレンズを持たない「サブマリーナ ノンデイト 114060」が手が届きやすくおすすめですが、その魅力について知りたいという人は多いのではないでしょうか。
114060はハイペックで、見た目がすっきりしていて使いやすいという特長があります。
この記事ではサブマリーナ ノンデイト 114060の魅力について、GINZA RASINスタッフ監修のもと解説します。
生産終了と価格動向についても解説しますので、サブマリーナの購入をお考えの方はぜひ参考にしてください。
目次
ロレックス サブマリーナ ノンデイト 114060とはどのような時計か?
ノンデイト 114060は 2012年に発表されたサイプロックレンズ及びデイト機能を持たないサブマリーナです。
内外ともにスペックは最新。見た目がシンプルであることからどんなシーンでも使いやすく、ロレックス初心者から上級者まで幅広く愛用されている人気モデルです。
サブマリーナ ノンデイト 114060 スペック
素材:ステンレススティール
ケースサイズ:40mm
文字盤:黒
ムーブメント:Cal.3130
パワーリザーブ:約42時間
防水性:300m
製造期間:2012年~
定価:832,700円
114060はノンデイト仕様のサブマリーナとしては7作目。
サブマリーナは1953年に誕生していますが、デイト付きがリリースされたのは1965年と後年になります。そのためノンデイトは初代のデザインを受け継ぐ「クラシックモデル」という点においても評価されており、デイト付きの最新モデル 116610LNと並び、サブマリーナの定番として人気を博してきました。
左:デイト付き Ref.116610LN 右:ノンデイト Ref.114060
デイト付きとノンデイトを比較すると、その雰囲気の違いが一目でわかります。
サイクロップレンズはダイバーズウォッチとしての存在感を引き立ててくれる特徴的な個性ですが、ノンデイトはノンデイトでスッキリとした顔立ちが実にスタイリッシュです。
なお、ベゼルの質感や針のデザイン・印字の内容に至るまで、デイト付きとノンデイトの差は殆どなく、どちらを選ぶかは好みの問題となっています。
さて、ノンデイトに話を戻します。
ノンデイト サブマリーナの直近のリファレンス遷移は14060、14060M、114060。進化の過程で、死角のないダイバーズウォッチとしての地位も獲得していきます。
とりわけ14060から14060Mに進化する際に機械内部の性能が大きくブラッシュアップされたことは特筆すべき点です。
従来はデイトサブマリーナよりも低コストで製造できるCal.3000が搭載されてきましたが、現行にも受け継がれているCal.3130が14060Mより搭載されることとなったのです。
こういった進化を経つつ、サブマリーナ ノンデイトは人気モデルとして市場を賑わせてきました。
そんな中で近年、いちだんとノンデイト サブマリーナ 114060を選ぶ方が増えています。
いったい何故なのでしょうか。
それは、ノンデイト サブマリーナ 114060の魅力、そして「相場」に理由を見出すことができます。
次項で詳しく解説いたします。
ロレックス サブマリーナ ノンデイト 114060のディテールの解説とレビュー
ステータス性も実用性もスペックも申し分ない、誰からも愛される定番ダイバーズウォッチ サブマリーナ。
ここでは多くの人に選ばれるサブマリーナ ノンデイトの魅力を紹介します。
セラクロムベゼル
2世代前の14060、旧型14060M、そして最新作114060。サブマリーナ ノンデイトの近年の主なラインナップはこの3種類ですが、基本デザインはそう大きくは変わっていません。
しかし、114060にはベゼルにセラクロム素材が使用されており、クラス感がアップしています。
セラクロムは独特の光沢感を持つロレックスの特許取得素材です。他の金属よりも耐久性があり、傷つきづらい、紫外線で変色しづらい、錆びづらいといった特性があります。
目盛にはプラチナの特殊コーティングが施され、高級感が格段に向上していることも特徴です。
このセラクロムをベゼルに搭載することでノンデイトはより美しく、タフな時計に仕上がっていったと言えるでしょう。
ダイヤルデザイン
ノンデイト 114060は初代モデルから変わらない普遍性のあるデザインを継承した伝統的なダイヤルデザインです。クラシックなサブマリーナという呼び名の通り、デイト付きよりも上品な印象をもち、スポーティーなデザインの中にも落ち着きを感じさせます。
特徴的なメルセデス針にシンプルなアワーマーカー、12時位置にはROLEXのロゴと王冠マーク、12時位置には防水性能やクロノメーター表記印字。
旧型14060Mと見た目はほぼ変わりませんが、夜光塗料がルミノバからクロマライトに変更され、より実用的になっています。
ケース ・ブレスレット・300M防水
ロレックス サブマリーナはダイバーズウォッチのお手本と完成された外装デザインを持つモデルです。
スポーティーでありながらも上品で洗練されたデザインはかっこいいの一言で、ブレスレットついても腕にピッタリ巻きつくようコマに緻密な調整が施されています。
また、300m防水という優れた防水性能を備えながらもケースは無骨になり過ぎず、厚みが抑えられているのも特徴です。重量に関してもサブマリーナは160gと重すぎず、実用性を保っていると言えます。
最新型である114060も言うまでもなく、これらの特徴を持ち合わせており、スタンダードダイバーズとしての誇りを感じさせる一本に仕上がっています。
ムーブメント
114060に搭載されるムーブメントは完全自社製ムーブメントCal.3130。
デビュー時はノンクロノメーターでしたが、2007年にクロノメーター化が図られ、他の自動巻きムーブと遜色ない精度・信頼性・耐久性を得ました。
114060が発売された2012年には耐磁・耐衝撃性に優れるパラクロム製ヒゲゼンマイが採用され、今ではデイト機能を持つCal.3135と同等のスペックにブラッシュアップされています。
なお、旧型14060MにもCal.3130が採用されていますが、同じCal.3130でも114060に搭載されたCal.3130の方が性能は上です。
時分秒、ハック機能
クロノメーター認定(2000年~2007年までのモデル除く)
パワーリザーブ約48時間
28,800振動/時
製造年:2000年~
ロレックス サブマリーナ ノンデイト 114060 生産終了と価格動向
前述した、近年のノンデイト サブマリーナ人気。もちろんもともと売れるモデルでしたが、よりニーズの強さを感じるこの頃です。
その理由の一つとして、ノンデイトの方が定価が安いことが挙げられます(もちろん、前項でご紹介した魅力そのものも大きいところですが)。
デイト付き116610LNの定価が943,800円なのに対し、114060の定価は832,700円。
デイト以外はほとんど同じ性能なのにも関わらず、約11万円の差があります。
そのため予算を抑えつつロレックスを手に入れたいといったニーズを満たしてきました。
しかしながら、2012年から現行ノンデイトとしてサブマリーナ人気を支えてきた114060も2020年新作「124060」の発表に伴い、ついに生産終了を迎えることになりました。
また、124060と同時にデイト付き126610LNも発表され、ノンデイトのみならずサブマリーナ自体が大幅なリニューアルとなっています。
価格にも大きな変動が起こっているため、これからノンデイトを手にしたいという方は価格変動をよく吟味した上で検討する必要があります。
114060の価格動向
皆様ご存知の通り、ロレックスの定価はあってない、とも言えます。
とりわけスポーツモデルは「正規店でほぼ買えない」などと言われるほど品薄で、需要が供給を大きく上回っている状態です。そのためロレックスの並行相場は定価を大きく超えるプレミアム価格が付いているものが少なくなく、人気のサブマリーナ デイトに至っては116610LNの新品並行相場が160万円台、116610LVだと250万円超え!!
デイト付きに関しては新作の発表により、旧型の人気が高騰しているといえます。
一方、ノンデイト 114060に関しても価格高騰傾向にあり、1月時点よりも35万円ほど高値で取引されています。
グラフをご覧いただくとわかりますが、新型ノンデイト124060が発表されたことに伴い、114060の相場は大きく変動しています。
緊急事態宣言が発令されていた時期においては約100万円に価格が下がりましたが、その後右肩上がりに価格が高騰し、現在は145万円前後になっています。
6月頃からサブマリーナデイトの新作発表が予想されている影響から相場が上がり、実際に124060が発表されると更なる高騰を見せました。
もはや「お得感」という意味は薄まりつつありますが、同時に今後のリセールバリューの高まりも気になるところです。
124060と114060はデザインこそ一緒ですが、124060はラグが細くなったり、新ムーブメントを搭載したり、何よりも41mmにケースが大型化するという変化が起こりました。
114060は旧ノンデイトという立場となりましたが、40mmと41mmという違いから124060と上手く住み分けが行われると思います。
しばらくは相場が高止まりすると予想されますので、購入をお考えの方は少し待って、買取を希望される方は今のうちに売り切ってしまうのもアリですね!
ロレックス サブマリーナ ノンデイト 114060を中古で買うススメ
高級時計は素材の良さも相まって、中古で購入しても新品さながらの状態で購入することができます。
特にノンデイト114060は中古での購入に適したモデルとして知られ、市場で人気は絶大です。
サブマリーナ ノンデイト 114060の中古の魅力
ノンデイト 114060は堅牢なオイスターケースが採用されているため、経年変化に強く、中古であっても状態の良い個体が多いです。
メンテナンス性の高さに定評があるCal.3130を搭載していることもあり、良い状態で販売できる条件が揃っているモデルだといえます。
また、116610系よりも中古相場が安いため、とにかく安くロレックスを手にしたいという方からも支持を集めています。
114060は流通量が多く、手に入れることが容易であることも特徴です。
スポーツロレックスは流通が少なく中々手に入らないモデルも数多く存在しますが、114060に関しては欲しいと思った時に買える状況が続いています。
知名度のある中古店であれば複数の在庫を持つことも珍しくないため、複数の114060から購入する一本を選ぶこともできます。
他のロレックスと比較すると、価格・状態それぞれ満足いく個体を見つけやすいのがノンデイト 114060の魅力だといえるでしょう。
サブマリーナ ノンデイト 114060を中古で買う時の注意点
114060を中古で買う時、気にしたいのは商品の状態です。
確かに中古であれば新品を買うよりも安く114060を手にすることができますが、状態の悪い個体を選んでしまった場合、せっかく安く買えても修理費で結局新品を買うのと同じ費用がかかってしまう可能性があります。
最初にチェックするべきなのはキズです。
優良店であれば新品同様に磨き上げられた中古が並びますが、一部の店舗においては未だに買取したままの状態で売り場に出すことがあります。
このような時計は相場よりも安く購入することができますが、機械内部や各種パーツも交換されていない可能性が高く、すぐに修理が必要になるでしょう。
また、視覚的なダメージだけでなく、ベゼル動作・リューズ操作が正常に行えるかもチェックした方が賢明です。
見た目は綺麗でもベゼルがスムーズに動かなかったり、リューズが重いといった症状があれば、それは良い時計とはいえません。
キズや動作に問題がないことが確認できたら、オーバーホールがいつ行われたかを販売員に聞いてみるのも良いでしょう。
買取された時計は状態に応じてメンテナンスが施されてから売り場に出されますが、明らかにオーバーホールが必要なのにメンテナンスが行われていない個体も存在します。
あまりにも長期間オーバーホールが行われていない個体に関しては購入を避けるのが賢明です。
結局のところ、114060に限らず中古時計は口コミや信頼性に優れる評判の良い時計店で購入するのがベストです。
誰からも信頼される時計店であれば粗悪な商品が並ぶこともなく、外装内装共にベストなコンディションの時計が買えるはずです。
高級時計は買って終わりではなく、保証やアフターサービスなど購入店との関係は続きます。
価格の安さだけに囚われず、長期的な目線で購入先を選ぶことをオススメ致します。
当記事の監修者
池田裕之(いけだ ひろゆき)
(一社)日本時計輸入協会認定 CWC ウォッチコーディネーター
高級時計専門店GINZA RASIN 買取部門 営業企画部 MD課/買取サロン 課長
39歳 熊本県出身
19歳で上京し、22歳で某ブランド販売店に勤務。 同社の時計フロア勤務期に、高級ブランド腕時計の魅力とその奥深さに感銘を受ける。しばらくは腕時計販売で実績を積み、29歳で腕時計専門店へ転職を決意。銀座ラシンに入社後は時計専門店のスタッフとして販売・買取・仕入れを経験。そして2018年8月、ロレックス専門店オープン時に店長へ就任。時計業界歴17年