コレクターならいざ知らず、たいていの方は思い切って購入を決める高級腕時計。
記念日に憧れのロレックスを購入した。昇進を機に高級時計を買わざるを得なかった・・・そんな方々から「買ってよかった!」のお声を聞けると、大変嬉しくなるものです。
一方で「こんなはずじゃなかった・・・」というご経験をされた方もいらっしゃるでしょう。
せっかく高いお金を出すのに、失敗談なんかを耳にすると購入をためらってしまいますよね。
そこでこの記事では、先人たち高級時計購入者の失敗談・成功談をご紹介いたします。
失敗談はどうすれば防げるのか?解決策も併せて掲載いたしますので、これから高級時計を購入する方、今持っているけど、もしや失敗・・・?と思っている方はご参考にどうぞ!
目次
腕時計選びの成功談
腕時計を買ってよかった!高級時計によってこんなメリットがあった・・・そんな成功談をご紹介いたします。
成功談①高級時計を身に着けることで、自信が生まれた
高級時計の魅力はなんといってもこれ!
装飾品は他人の目線を気遣って選ぶ方も多いとは思いますが、実際「良いもの」に触れたことで、自信がついた・違う自分に生まれ変わった気がする、とおっしゃる方は少なくありません。
パテックフィリップやオーデマピゲを身に着けている男性の立ち居振る舞いが、優雅でないわけなし!
もちろんこれら雲上にあたるブランドだけでなく、一般に高級時計に分類される製品は上品さ・高級感がひとしおで、「誰に見られても大丈夫!」といった安心感は自信につながります。
成功談②腕時計の話題から、顧客との距離が近づき契約に至った
前述のように、もう一つの高級時計の醍醐味は他人目線。
もちろん「一目置かれる」といったメリットもありますが、男性は機械式時計好きが結構多いので、「君、こんな時計着けているんだ!」と盛り上がれることもしばしば。
ロレックスやオメガなどの有名どころだと逆に「かぶり」を気にする方もいますが、日本ではまだそこまで知られていないブランド―例えばジャガールクルトやノモスなどのメーカー―を身に着けていると、ぐっと距離感が近づくことも。
成功談③海外のレストランやホテルで良い待遇をしてもらえた
②と同様に他人から一目置かれる例ですが、高級時計市場を牽引する海外ではその傾向が顕著。
良い席に案内されたり、アップグレードされたり・・・といった特典があるかも!?
成功談④婚活や街コンでモテた
高級腕時計は男性にとって大切なステータスシンボル。
時計に詳しくない層が多いと言われる女性陣からも、意外と見られていることが多いものです。
成功談⑤若い頃頑張って買った時計が、高額で買い取ってもらえた!
パソコンやカメラなど、通常精密機器は新しいものほど価値があります。
しかし、メンテナンスを行えばずっと使い続けられる機械式時計は別。
ましてやしっかりとした作り込みがなされた高級時計は、何年経っても高い性能を発揮してくれることが往々にしてあります。コンディションやブランドにもよりますが、売る際に相応しい価格で買い取ってもらえるのです。
ロレックスは熱狂的なファンを持つからかロングセラーが多いからか、この「リセールバリュー」が非常に高く、むしろ生産終了したモデルがプレミア化することも。
どの時計を買っていいかわからない、といった方は、こういった資産価値の高いブランドから買うのも手ですね。
成功談⑥どの持ち物よりも思い入れが強くなった
腕時計は社会人のマストアイテム。
そのため、毎日身に着ける方がほとんどでしょう。
また、機械式時計は何年も何十年もずっと使い続けることが可能なため、ともすれば相棒とも言うべき存在。
靴やカバン、筆記具なんかにこだわる男性も多いですが、腕時計への思い入れはまたひとしおのようです。
実際、時計についた傷一つで当時の記憶が蘇る・・・といった方も。
成功談⑦正規店で購入したことによって色々なイベントに参加できるようになった
一部のブランドでは、自社正規店での購入者のみを対象とした特典を提供しています。
オーバーホールが割引となったりアフターケアが手厚くなったりといった時計に関する特典のほか、様々なイベントのインビテーションやラウンジの提供などなど・・・
例えばブライトリングのクラブブライトリングや、タグホイヤーのエドワードクラブが挙げられます。
腕時計選びの失敗談
次に失敗談を紹介しますが、対策も併記しておりますので、これから買う方も今お持ちの方もご参考にしていただければと思います。
失敗談①上司とブランドがかぶったうえに、自分の方が高額モデルだった・・・
サラリーマンが高級時計を買う歳、会社内での地位は大きく関連してきます。
時計は高いものを身に着ければいい、というものでもなく、自分自身の年齢や社会的地位、持ち物などに合わせてセレクトすることが大変重要。
例えば時計は金無垢ドレスウォッチなのに、スーツやカバンはプチプライス・・・なんだかちぐはぐな印象になってしまいますよね。
また、上司より高い時計を身に着けないようにする、という声も聞こえますが、もっと怖いのは「同じブランドで上位モデル」となってしまった時。
これで解決!
初めて高級時計を買おうとされている方は、自分自身の年齢や普段のスタイルに合ったものを選ぶことが一番!
一方でこだわりがある方はお好きなものを購入することをおすすめします。
若い頃にちょっと背伸びして高級時計を買った、という男性にとっては、部下や後輩がハイエンドモデルを着けていても好ましく感じるもの。
むしろそこから話が盛り上がるかもしれません。
↑高級時計のエントリーブランドと言われるタグホイヤーのカレラWAR201A.BA0723。
同じタグホイヤーでも、グランドカレラやホイヤー01搭載モデルなどはハイエンドにあたります。
失敗談②人気モデルを買ったら他人とかぶってしまった
ロレックスのサブマリーナやオメガのスピードマスターなど、有名どころは他人とかぶることも少なくありません。
もちろん人気ブランドの秘訣は製品そのものがいいから。
例えかぶったとしても、人気や知名度ゆえのものですからそこまで気にする必要はないでしょう。
しかし、人と違った腕時計を着けたい!といった方もいらっしゃいますよね。
これで解決!
もし有名どころの時計で人とかぶりたくないのであれば、派生モデルを狙うのが吉。
スピードマスターは様々なデザイン・機能にバリエーションがあるので、シリーズは同じでもスピマスかぶりを防ぐことが可能です。
左:オーソドックスな311.30.42.30.01.006 /右:2017年新作329.30.44.51.01.002
また、一世代前のモデルやアンティークを購入される方も、「かぶり避け」が多いように思います。
購入店を探すことが難しいといったデメリットもありますが、年間製造本数の少ないブランド(ブランパンやジラールペルゴ)など有名どころを外す、といった手もあります。
失敗談③カレンダー合わせが結構面倒くさい
自動巻きの機械式時計は、毎日装着していれば腕の動きに合わせてゼンマイを巻き上げてくれます。
しかし、土日に時計を外していたり、最近は少ないですがあまり腕を動かさない方だと上手に巻き上げられず時計が止まってしまうことも。
そうすると、時分だけでなくモデルによっては日付や曜日も手動で合わせなくてはなりません。
これが結構面倒くさい・・・といった方は少なくないでしょう。
これで解決!
ゼンマイがほどけきって時計が止まってしまうことを防ぐためには、いくつかの解決策があります。
一つ目は、ワインディングマシーンを使用すること。
身に着けていない間はセッティングするだけで時計を動かし、巻き上げを行ってくれます。
収納ボックスが付属しているマシンもあるので、何本か機械式時計をお持ちの方にもおすすめできます。
出典:https://www.europassion.co.jp/boxy/top.html
二つ目は、ロングパワーリザーブを謳った製品を購入すること。
近年、ロレックスが約72時間ものパワーリザーブを実現した新ムーブメントを開発。
「土日に動かさなければ止まる」といった概念を覆しました。
ロレックスの他にも、グランドセイコーやオメガもパワーリザーブの長さを誇ります。
手巻き式であっても、IWCやパネライがなんと一週間以上も持続させるモデルを発売しており、カレンダー合わせのわずらわしさは年々少なくなっていると言えます。
一方で決まった時間・日にちにゼンマイで巻き上げを行い、時刻合わせを行うことは機械式時計の醍醐味。
最初は面倒に思うかもしれませんが、徐々に愛着がわいてくるものです。
失敗談④金無垢時計を買ったが、傷が怖くてほとんど使えていない
思い切って購入した金無垢ロレックス。
でも、傷がこわくて使えない。ここぞというパーティーなどで着けようとしたけど、そんな機会めったにないなど、普段使いしようと思うと難しいゴールドモデル。
ステンレスに比べ高額なのに衝撃や傷に弱いため、箪笥の肥やしに・・・なんて方もいらっしゃるのでは?
これで解決!
大きい凹みや深い傷でなければ、専門の工房である程度薄くすることが可能なメーカーがほとんど。
また、近年ではウブロなどが強度の高いゴールド素材を開発しており、そういったブランドの時計を選択肢に入れることもおすすめです。
一方で、普段使いの時計の傷は仕方ないもの。
前述のように、思い入れゆえ傷一つでその時の思い出が蘇ってくるのもまた乙です。
↑ロレックスの最上級ライン・デイデイト
失敗談⑤オーバーホール代金がこんなに高額なんて!
機械式時計につきもののオーバーホール。
わかりやすい異常がなくとも数年に一度は行うことが望ましいとされ、一回につき数万円、複雑機構を搭載したモデルになると10万円を超えることも。
劣化したパーツを新調したり、別の不具合がある場合はさらに料金が追加に・・・
これで解決!
オーバーホールばっかりは「必要経費」ですので、これといった解決策はありません。
むしろ、メンテナンスをしっかり行えば一生ものとなる機械式時計ゆえの特性と言えるでしょう。
また、メーカーに依頼せず、時計店の提携工房でオーバーホールを行えばもっと安くあげることも可能です。
一般的な修理工房では25,000円~35,000円程度、大幅なパーツ交換が必要となったり、余程複雑な機構でなければ、50,000円以下でオーバーホールができるモデルがほとんどです。
金銭的な負担が大きいとなれば、一度購入店で相談してみるのも手ですね。
また、クォーツ式であればもう少しメンテナンス費用が安く済みます。
失敗談⑥超高級時計。買って1年経たないうちに壊れた(涙)
機械式時計は非常に繊細。
そのため普通に使っているつもりでも、思いがけない原因で故障することもあります。
よくありがちなのがPCやスマートフォンに近づけてしまった磁気帯びや水関連のトラブル。
誤った使い方をすると、保証期間内であっても有償修理となる可能性もあるので要注意!
これで解決!
取扱説明書を読み、機械式時計の正しい使い方をマスターしましょう!
例えばいくら防水時計でも、シャワー等では絶対に使用することはできません。
熱や水蒸気に弱いためです。
また、禁止時間帯のカレンダー操作などもやってしまいがちな使い方。
正しい使い方をきちんと把握し、末永く愛用できるようにしましょう。
失敗談⑦海外で高級時計を買ったら偽物だった!
一昔前は雑な作りのコピー品がほとんどだったため、一目で偽物と判断できましたが、最近の偽造技術の進化ゆえか素人目には見極めることが難しい個体―スーパーコピー―もあります。
また、「海外で買った」だけではなく、海外に拠点を置くコピー品業者が日本向けにWEB販売をし、個人でも購入できてしまうケースも。
ちなみに高額で偽物をつかまされるのも悔しいですが、「コピー品」とわかったうえで国内持ち込みや購入をすることは違法行為にあたります。
↑ロレックスが、偽造防止のため風防にプリントしている透かし王冠マーク
これで解決!
信頼と実績ある時計店を選びましょう!
また、買取した時計を自社販売しているお店も信用できます。
偽物の買取がそのまま自社の大きな痛手となるためです。
また、ネットオークションや通販でも、優良時計店が運営しているサイトを選ぶようにしてください。
時計専門店ならアフターサービスや保証が充実しているため、偽物がないことはもちろん買った後のケアも安心です。
逆に信頼できる大手質屋でも、時計に力を入れていないところは内部の機械までしっかり確認していないこともあるため、やはり時計専門店で買うことをおすすめいたします。
GINZA RASIN オンラインショップ
GINZA RASIN 買取サイト
まとめ
買い物で後悔した!という経験は誰にでもあるもの。
それが高額商品だったら、くやしさというのは筆舌に尽くしがたいですね。
ましてや、時計はほとんどの場合日常でいつも身に着けるもの。
人によっては一生付き合っていく可能性だってあるのだから、買ってよかった!と言える一本にぜひ出会っていただきたいです。
GINZA RASINでは東京 銀座に店舗を構えております。
初めて高級時計を購入される方も既に何本かお持ちの方も、お気軽にお越しのうえご相談ください。
通販サイトも合わせて運営しており、メールやお電話でも承っております。
最高の一本との出会いの場を手助けいたします!
当記事の監修者
南 幸太朗(みなみ こうたろう)
(一社)日本時計輸入協会認定 CWC ウォッチコーディネーター
高級時計専門店GINZA RASIN 買取部門 営業企画部 MD課/買取サロン プロスタッフ
学生時代に腕時計の魅力に惹かれ、大学を卒業後にGINZA RASINへ入社。店舗での販売、仕入れの経験を経て2016年3月より銀座本店 店長へ就任。その後、銀座ナイン店 店長を兼務。現在は営業企画部 MD課 プロスタッフとして、バイヤー、プライシングを務める。得意なブランドはパテックフィリップやオーデマピゲ。時計業界歴13年。