「スイスの時計ブランドって、どこが有名なの?」
「高級時計からカジュアルウォッチまで、どんなブランドがあるか知りたい!」
スイスは世界的に有名な時計大国。
パテック・フィリップのようなハイエンドからスウォッチのようなカジュアルまで、さまざまな時計ブランドがあります。
それだけに、「種類が多すぎてどれを選べばいいかわからない」と悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
この記事では、スイスの時計ブランドをランキング形式で紹介しながら、それぞれの歴史や特徴をわかりやすく解説します。
各ブランドを象徴するおすすめモデルもピックアップしているので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
スイスの腕時計ブランドを一覧にまとめました。
数あるブランドから検索数などを基にしつつ独自の観点でピックアップしてみました。(入っていないブランドもあるかもしれませんが、随時追加していきます)
ブランド名 | 詳細 |
---|---|
ロレックス(Rolex) | 1905年創業の高級時計ブランド。精度と耐久性、ブランドの知名度も高く世界的に高い評価。 |
カルティエ(Cartier) | 1847年創業のフランス発祥ブランド。ジュエリーと時計の融合したデザイン。 |
オメガ(OMEGA) | 1848年創業。NASA公式時計「スピードマスター」が有名。 |
オーデマ・ピゲ(Audemars Piguet) | 1875年創業。「ロイヤルオーク」など革新的デザインの高級時計を製造。 |
パテック・フィリップ(Patek Philippe) | 1839年創業。世界最高峰の高級時計ブランドの一つ。 |
ロンジン(Longines) | 1832年創業。スポーツ計時や航空時計での実績を誇る。 |
ヴァシュロン・コンスタンタン(Vacheron Constantin) | 1755年創業のスイス最古の時計ブランド。複雑機構と芸術的なデザイン。 |
ブライトリング(Breitling) | 1884年創業。パイロットウォッチやクロノグラフで高い信頼性。 |
ティソ(Tissot) | 1853年創業。手頃な価格で高品質なスイス時計を提供。 |
IWC(アイ・ダブリュー・シー) | 1868年創業。ドイツ系の影響を受けた精密な時計製造で知られる。 |
ウブロ(Hublot) | 1980年創業。異素材の融合を特徴とするスポーティーな高級時計。 |
スウォッチ(Swatch) | 1983年創業。カジュアルで手頃な価格のスイス製時計を展開。 |
ジャガー・ルクルト(Jaeger-LeCoultre) | 1833年創業。ムーブメント開発の実績が豊富な高級時計ブランド。 |
タグ・ホイヤー(TAG Heuer) | 1860年創業。スポーツクロノグラフに強みを持ち、F1などで活躍。 |
エルメス(Hermès) | フランス発祥ながらスイスで時計製造を行い、洗練されたデザインが特徴。 |
チューダー(Tudor) | ロレックスの姉妹ブランドで、高品質ながら比較的手頃な価格帯。 |
パネライ(Panerai) | 1860年創業。イタリア海軍向けに開発された大型ダイバーズウォッチが有名。 |
ブルガリ(BVLGARI) | イタリアの高級ジュエリーブランドだが、スイスで時計製造を行う。独創的なデザインが特徴。 |
ショパール(Chopard) | 1860年創業。ジュエリーウォッチや複雑機構の高級時計で知られる。 |
ブレゲ(Breguet) | 1775年創業。トゥールビヨンを発明するなど、時計技術の発展に大きく貢献したブランド。 |
ブランパン(Blancpain) | 1735年創業。世界最古の時計ブランドの一つで、高級ダイバーズウォッチ「フィフティ・ファゾムス」が有名。 |
ゼニス(Zenith) | 1865年創業。高振動ムーブメント「エル・プリメロ」を搭載したクロノグラフが有名。 |
フランク・ミュラー(Franck Muller) | 1992年創業。独創的なデザインと複雑機構の融合で知られる高級ブランド。 |
ピアジェ(Piaget) | 1874年創業。極薄ムーブメントの開発に強みを持ち、ジュエリーウォッチにも定評がある。 |
シャネル(CHANEL) | フランスの高級ブランドだが、スイスで時計製造を行う。「J12」などのデザイン性の高い時計が人気。 |
ハリー・ウィンストン(Harry Winston) | 高級ジュエラーとして有名だが、スイスで時計製造も行い、ダイヤモンドを使ったラグジュアリーウォッチが特徴。 |
コンコルド(Concord) | 1908年創業。独創的なデザインとハイエンドな素材を活かした時計を製造。 |
エドックス(Edox) | 1884年創業。防水性の高いスポーツウォッチが得意で、ラリーやダイビング向けモデルが多い。 |
アルピナ(Alpina) | 1883年創業。耐久性の高いスポーツウォッチを製造し、パイロットや登山家に愛用される。 |
モンディーン(Mondaine) | スイス国鉄公式時計をモチーフにしたデザインが特徴のブランド。視認性の高いシンプルなデザイン。 |
ユニック(Unik) | 比較的新しいスイスのブランドで、個性的なデザインの時計を展開。 |
スイスの時計産業は400年を超える歴史と高い技術力によって、世界中から信頼を集めています。
ここでは約350社あるスイスの時計ブランド(※発祥が別の国で時計製造がスイスのブランドも含む)から、人気・知名度が高い30社あまりをランキング形式で紹介します。
ロレックスは、精度・耐久性・資産価値の全てにおいて優れた高級時計ブランドです。
1905年にドイツ人のハンス・ウィルスドルフがイギリスのロンドンで創業し、その後スイスのジュネーブに拠点を移しました。
クロノグラフ機能を搭載したコスモグラフデイトナは、ロレックスの中でも特に人気の高いモデルです。
1963年にレーシングドライバー向けに開発されたデイトナは、俳優ポール・ニューマンが愛用したモデル(ポール・ニューマン デイトナ)が、過去にオークションで約20億円の落札価格を記録し大きな話題に。
ステンレススチール、ゴールド、プラチナの各素材から選べる現行モデルは、どれも圧倒的な高級感と質感を備え、時計好きの間ではステータスシンボルとしても広く認識されています。
中でもステンレスのデイトナは実用性が高く、普段使いできる高級時計として、多くの男性の憧れであり続けています
カルティエは、ジュエラーならではの優雅なデザインと、数々の歴史的名作を生み出してきた名門時計ブランドです。
1847年にルイ=フランソワ・カルティエがフランスのパリで創業し、時計製造はスイスのラ・ショー・ド・フォンの自社工房(カルティエ マニュファクチュール)で行われています。
飛行家アルベルト・サントス=デュモンからの依頼で1904年に誕生したサントスは、世界初の男性用腕時計として広く知られています。
視認性を高めるためにスクエアケースが採用され、ビス留めのベゼルは飛行機の構造から着想を得た独創的なデザインです。
オリジナルの姿を忠実に再現した現行モデルは、約40時間のパワーリザーブを備える自動巻きムーブメント(Cal.1847 MC)を搭載し、100mの防水性能を持つなど、実用性も評価されています。
また、簡単にベルトの付け替えができるクイックスイッチ機構を搭載しており、シーンに応じてブレスレットとラバーストラップの両方を楽しめる点もうれしいところです。
オメガは、NASAやオリンピックの公式計時に採用されるなど、優れた精度と耐久性を誇る高級時計ブランドです。
1848年に時計職人のルイ・ブランがスイスのラ・ショー・ド・フォンで創業し、1894年にオメガキャリバーを発表したことで、現在のブランド名が確立されました。
スピードマスター ムーンウォッチ プロフェッショナルは、オメガを象徴する最も有名なモデルです。
NASAの厳しいテストを唯一クリアした時計として、1969年にアポロ11号の宇宙飛行士たちが人類初の月面着陸を果たした際に、着用されていたことは広く知られています。
半世紀以上が経った現在でも、文字盤が当時からほとんど変わっていないことは、このモデルの完成度の高さを如実に表しています。
現行モデルは42mmのケースにヘサライトガラスの風防を採用し、手巻きムーブメント(Cal.3861)を搭載。
コーアクシャル脱進機による安定した精度と、約50時間のパワーリザーブを備えています。
オーデマ・ピゲは、高度な職人技と独創的なデザインで知られる高級時計ブランドです。
1875年に時計師のジュール=ルイ・オーデマとエドワール=オーギュスト・ピゲの2人が、スイスのル・ブラッシュで創業し、現在も家族経営を貫く独立企業として時計業界をリードしています。
1972年に誕生したロイヤルオークは、世界初の高級スポーツウォッチとも称されるオーデマ・ピゲのアイコン的なモデルです。
かの有名なジェラルド・ジェンタ(20世紀を代表する時計デザイナー)が手掛けた八角形のベゼルとビス留めの意匠は、独創性と機能美にあふれ、普遍的でもあります。
ケースとブレスレットには、ポリッシュとサテン仕上げが巧みに使い分けられており、光の当たり具合によって様々な表情を楽しむことが可能。
近年市場価格が高騰しており、資産価値の高い時計としても国内外で注目を集めています。
パテック・フィリップは、精密な時計製造技術と伝統を受け継ぐ世界最高峰の高級時計ブランドです。
ポーランド貴族出身のアントワーヌ・ノルベール・ド・パテックと、フランス人時計師ジャン・アドリアン・フィリップが、1839年にスイスのジュネーブで創業しました。
1976年に、パテック・フィリップ初のスポーツウォッチとして誕生したノーチラス。
デザインを手掛けたのはオーデマ・ピゲのロイヤルオークでも知られるジェラルド・ジェンタで、その特徴は船の船体にある小さな窓をイメージした八角形ベゼルと一体型のブレスレットにあります。
ノーチラスのカジュアル・エレガンスを体現する水平エンボスの文字盤も、初代から変わらないディティールとして、多くの時計ファンを魅了し続けています。
希少性が高く市場での価値が上昇し続けており、特にステンレスモデルは中古市場で定価の3倍やそれ以上の価格で取引されるケースも珍しくありません。
画像引用:ロンジン公式サイト
ロンジンはスイスきっての名門と呼ばれるなど、輝かしい歴史を誇る高級時計ブランドです。
1832年に政治家のオーギュスト・アガシがスイスのサンティミエで創業し、現在はスウォッチグループの中核に位置するブランドとして、コストパフォーマンスの高いモデルを数多く展開しています。
レジェンドダイバーは、ロンジンが1960年代に開発したダイバーズウォッチの復刻モデル。
当時のコンプレッサーケースと、2時位置のねじ込み式リューズによって操作するインナー回転ベゼルを再現している点が主な特徴です。
ケースサイズは36mm、39mm、42mmの3種類があり、文字盤カラーやストラップも多彩なバリエーションが用意されています。
300m防水の本格ダイバーズウォッチでありながら、その洗練されたスタイルはビジネスシーンにも違和感なくマッチするため、汎用性の高い1本として安定した人気を誇っています。
ヴァシュロン・コンスタンタンは、パテック・フィリップ、オーデマ・ピゲとともに世界三大時計に数えられる高級時計ブランドです。
1755年にスイスのジュネーブで創業した同社は、現存するスイス時計ブランドの中で4番目に古い歴史を誇っています。
1996年に登場したオーヴァーシーズは、近年時計業界で注目を浴びるラグジュアリースポーツウォッチの先駆け的存在として広く認知されています。
マルタ十字の意匠を取り入れたベゼルやブレスレットは、ヴァシュロン・コンスタンタンならではのアイコニックな魅力を表現しています。
現行モデルにはメタル、レザー、ラバーの各ストラップが付属し、これらはインターチェンジャブルシステムによって、工具なしで簡単に付け替えを楽しむことが可能。
スポーティな見た目とは裏腹に、ケースの厚みは一般的な機械式時計よりも抑えられているため、スーツに合わせても上品なスタイルを演出できます。
ブライトリングは、パイロットウォッチやクロノグラフの製造を得意とする高級時計ブランドです。
1884年にレオン・ブライトリングが、スイスのサンティミエに工房を開いたのが始まりとされています。
タフな見た目と高性能なクロノグラフ機能を備えるクロノマットは、ブライトリングのフラッグシップモデルです。
イタリア空軍(フレッチェ・トリコローリ)との共同開発により1984年に誕生したクロノマットは、その堅牢性と視認性の高さで瞬く間に時計ファンの心を鷲掴みにしました。
ライダータブ付きの逆回転防止ベゼルや特徴的なルーローブレスレット、さらに42mm前後の迫力あるケースがクロノマットならではの魅力。
自社製ムーブメントのCal.01を搭載したモデルは、日差マイナス4秒~プラス6秒以内の高精度と約70時間のロングパワーリザーブを備えています。
画像引用:ティソ公式サイト
ティソはオメガやロンジンと同じスウォッチグループに属し、高品質でありながらも手頃な価格の時計を展開するブランドです。
1853年にゴールドケースの仕立て屋だったシャルル・フェリシアン・ティソとその息子が、スイスのル・ロックルで創業しました。
画像引用:ティソ公式サイト
PRXは使い勝手の良さとスタイリッシュな外観によって、時計マニアからビギナーまで幅広い層に人気のモデルです。
1978年に誕生したオリジナルを現代風にアップデートし、統一感のあるケースとブレスレットがデザインの特徴になっています。
クォーツと自動巻きのモデルがあり、特にパワーマティック80を搭載した自動巻きモデルは実用性とコストパフォーマンスに優れ、初めての機械式時計にも最適。
ケースサイズや文字盤カラーのバリエーションも豊富なことから、ビジネスにもプライベートにもぴったりなモデルが見つかるはずです。
IWC(インターナショナル・ウォッチ・カンパニー)は、精巧な職人技と実用性を兼ね備えた高級時計ブランドです。
1868年にアメリカ人時計技師のフロレンタイン・アリオスト・ジョーンズが、ドイツ国境にほど近いスイス北端の都市シャフハウゼンで創業しました。
ポルトギーゼは、パイロットウォッチと並ぶIWCの象徴的モデルで、大型ケースによる高い視認性とクラシカルな見た目を特徴としています。
ポルトガル商人からの依頼を受けて1939年に誕生したこのモデルは、懐中時計のムーブメントを搭載した、当時としては異例な大型サイズの腕時計でした。
その大胆な造形と歴史的背景が評価され、現在もIWCのアイコンとして絶大な支持を集めています。
現行モデルは3針、クロノグラフ、永久カレンダーなど機能のバリエーションが豊富で、ケース素材や文字盤カラーもさまざまなタイプが用意されています。
老舗が軒を連ねるスイス時計業界において、ウブロは革新的な素材と大胆なデザインを武器に注目を集める新進気鋭の高級時計ブランドです。
1980年にイタリア人のカルロ・クロッコが、スイスのニヨンで創業しました。
ビッグ・バンは2005年の発売以来、ウブロのフラッグシップモデルとして世界中で人気を博しています。
ウブロ独自のフュージョンコンセプト(異なる素材やアイデアの融合)からなるビッグ・バンは、ゴールドやチタン、カーボンファイバー、セラミックなど、異素材を組み合わせた革新的なスタイルが特徴。
多くのモデルが直径42mm~45mmの大型ケースを採用しており、腕元で抜群の存在感を発揮してくれます。
ムーブメントの造形美を堪能できるスケルトン文字盤や、全体にビビットなカラーを採用したモデルが揃うなど、自身の個性を際立たせたい人には、まさにうってつけのタイムピースです。
画像引用:スウォッチ公式サイト
スウォッチは、手頃な価格とポップなデザインを特徴とするカジュアルウォッチブランドです。
2大時計メーカーであったASUAGとSSIHの合併により1983年に誕生し、個性あふれるクォーツ時計を数多く展開しています。
画像引用:スウォッチ公式サイト
2022年に登場したバイオセラミック ムーンスウォッチは、スウォッチと高級時計オメガによるコラボレーションシリーズ。
あのオメガ・スピードマスターを手頃な価格で楽しめるとあって、発売前から大きな話題を集めました。
ケース素材には環境に配慮したバイオセラミックを採用し、軽量ながらも耐久性に優れているのが特徴。
限定モデルから定番品まで様々なバリエーションがあり、そのどれもが太陽系の惑星をコンセプトにしたデザインで統一されています。
ジャガー・ルクルトは、時計の設計から開発、装飾、製造までを自社工房にて手作業で行うマニュファクチュールブランドです。
歯車工作機を発明したアントワーヌ・ルクルトが、1833年にスイスのル・サンティエに小さな工房を開いたのが始まりとされています。
反転ケースを採用したレベルソは、ジャガー・ルクルトを代表するアイコニックなモデルです。
1931年に誕生したレベルソは、ポロの試合中に文字盤を衝撃から守る目的で開発され、その唯一無二のコンセプトと精巧なつくりが、現在は男女問わず本物志向のユーザーから熱い支持を受けています。
クラシックな手巻きモデルやデュオフェイス(裏表で異なる時間を表示)など、多彩なバリエーションからお気に入りを選ぶことが可能。
エレガントな長方形のケースとムーブメントの美しい仕上げからは、一生モノにふさわしいタイムレスな魅力を感じ取ることができます。
タグホイヤーは、クロノグラフとスポーツウォッチの製造を得意とする高級時計ブランドです。
1860年に当時20歳のエドワード・ホイヤーが、スイスのサンティミエに自身の時計工房を開いたのが始まりとされています。
カレラは、モータースポーツにインスパイアされたクラシックなレーシングウォッチで、タグホイヤーを象徴するモデルの1つです。
1963年に創業者のひ孫にあたるジャック・ホイヤーが、過酷なレース(カレラ・パンアメリカーナ)から影響を受けて開発し、プロのレーサーにも愛用されました。
文字盤は視認性の高いシンプルな見栄えを特徴とし、自社製ムーブメントのCal.ホイヤー02を搭載する現行モデルは、約80時間のパワーリザーブを備えています。
スポーティで洗練された見た目は、スーツにもカジュアルウェアにも合わせやすく、汎用性の高いモデルとして幅広い人気を集めています。
画像引用:エルメス公式サイト
馬具を製造する工房から始まったエルメスは、世界的に有名な高級ブランドです。
1837年に実業家のティエリー・エルメスがフランスのパリで創業し、時計はジャガー・ルクルトやユニバーサル・ジュネーブなどとの協業によって、1928年に初代モデル(エルメト)を発表しています。
エルメス H08は、42mmのクッション型ケースとアラビア数字のインデックスが存在感を放つ機械式腕時計です。
2021年に発表され、エルメスの伝統的なクラフトマンシップと現代的な機能美が融合したモデルとして注目を集めました。
ケースにチタンやカーボン複合素材を使用したバリエーションも展開されており、軽量で耐久性に優れるのが特徴。
約50時間のパワーリザーブを誇るマニュファクチュール自動巻きムーブメント(Cal.h1837)を搭載し、100mの防水性能を備えるなど、実用面でも申し分のない仕上がりになっています。
チューダーは、高品質ながらも手の届きやすい価格設定で人気の時計ブランドです。
1926年に腕時計ディーラー兼メーカーのヴーヴ ドゥ フィリップ ヒュンターがチューダーを商標登録し、1946年にロレックスの創業者であるハンス・ウィルスドルフがモントレ チューダー SAを設立して自身の名義で再登録しました。
1950年代に開発されたダイバーズウォッチをオマージュしたブラックベイは、近年におけるチューダーの躍進を支えたモデルです。
41mmのケースを軸に、ベゼルや文字盤のカラー違い、ストラップの素材違いなど、何通りものパターンからお気に入りの1本を選ぶことが可能。
現行モデルはMETAS認定の自社製ムーブメントを搭載し、高精度と約70時間のパワーリザーブを備えています。
また、ヴィンテージ感のあるドーム型風防やスノーフレーク針など独自のデザイン要素が詰まっており、クラシカルなスタイルと現代技術が高次元で融合した1本として、時計マニアからビギナーまで幅広い層に支持されています。
パネライは、大型ケースと視認性の高い文字盤が特徴的なイタリア発祥の高級時計ブランドです。
1860年にジョバンニ・パネライがイタリアのフィレンツェで創業し、長きにわたってイタリア海軍専属の時計メーカーであり続けた後、1990年代からは民生用時計を数多く手掛けています。
ロックレバー式リューズプロテクターと堅牢なケースが印象的なルミノールは、1950年代にイタリア海軍の潜水部隊向けに開発されたミリタリーダイバーズを起源とするモデルです。
このリューズプロテクターは、レバーでリューズを押さえ込むことで、ねじ込み式リューズよりも素早く時刻合わせを行えるのがポイント。
二重構造の文字盤は、夜光塗料の発光力を高めることで、海底や暗闇での視認性を確保するために開発されたものです。
パネライならではの歴史とミリタリー仕様の機能美が、本物を手にする喜びを沸々と感じさせてくれます。
世界5大ジュエラーの1つに数えられるブルガリは、スタイリッシュな時計を生み出すセンスにも定評のある高級ブランドです。
ギリシャ人の銀細工職人ソティリオ・ブルガリが1884年にイタリアのローマで創業し、1970年代から本格的に時計製造を開始しています。
オクトは、独創的な八角形ケースと先進技術を融合させた、時計業界でも高く評価されるモデルです。
2012年に登場し、ローマ建築から着想を得た幾何学的な美しさと、シャープでモダンなフォルムを特徴としています。
中でもオクト フィニッシモは、世界最薄級のクロノグラフやトゥールビヨンを実現し、機械式時計の常識を次々と塗り替えてきました。
豊富なバリエーションが揃い、機能、素材、文字盤カラーの多彩な選択肢が、多くの時計ファンを魅了し続けています。
ショパールは、精度の高い時計製造とジュエリーの優雅さを融合した高級ブランドです。
1860年に時計職人のルイ=ユリス・ショパールが、スイスのソンヴィリエで自身の工房を立ち上げたのが起源とされています。
2019年に登場したアルパインイーグルは、ジラールペルゴのロレアートとともに近年注目を集めているラグジュアリースポーツウォッチです。
これはショパールが1980年に発表した、名作サンモリッツのデザインを現代風に再解釈したもの。
ケースとブレスレットにショパール独自のルーセントスティールA223という特殊な素材を使用したモデルは、一般的なステンレスに比べて硬度が1.5倍高く、ゴールドさながらの美しい輝きを放ちます。
文字盤には鷲の虹彩をイメージした放射状の模様が施されており、見る角度によってさまざまな表情を堪能できます。
ブレゲはトゥールビヨンや自動巻き機構など、時計の精度や構造を大きく進化させてきた高級時計ブランドです。
1775年に時計師のアブラアム=ルイ・ブレゲがフランスのパリで創業し、現在はスイスのヴァレ・ド・ジューに拠点を構えています。
マリーンは、ブレゲがかつてフランス王国海軍の公式時計サプライヤーを務めていた歴史を受け継ぐ、ブランドを代表するスポーツウォッチです。
クラシックな印象が強いブレゲのコレクションの中で、マリーンは実用的な防水性能を備え、現代的なデザインに仕上げられています。
ケース素材には、チタン、ゴールド、プラチナなどが用いられ、文字盤には波をモチーフにしたギョーシェ彫りが施されることで、洗練された高級感を演出しています。
また、スポーティなラバーストラップ、エレガントなレザーストラップ、堅牢なメタルブレスレットなど、多彩なストラップが用意されており、シーンやスタイルに合わせた選択が可能です。
ブランパンは、現存する時計ブランドの中で最も古い歴史を持ち、その起源は約300年前にさかのぼります。
1735年にジャン=ジャック・ブランパンがスイスのヴィルレで創業し、以来、機械式時計のみを製造する方針を貫いてきました。
フランス海軍の要請を受けて1953年に誕生したフィフティ ファゾムスは、現在も高級ダイバーズウォッチの象徴としてその名を轟かせています。
当時としては画期的な50ファゾム(約91m)の防水性能と、一方向回転ベゼルを搭載したことで、現代のダイバーズウォッチの基準を確立しました。
現行モデルは300m防水を備え、頑丈なサファイアクリスタルベゼルと長時間のパワーリザーブを誇る自社製ムーブメントを搭載するなど、ハイスペックと高級感を両立しています。
軍用時計としての歴史とブランパンの精密な時計製造技術が融合したフィフティ ファゾムスは、真の時計好きからセレブリティーまで幅広い層に支持されています。
ゼニスは、自社開発の高精度ムーブメントに定評のある老舗の高級時計ブランドです。
1865年にジョルジュ・ファーブル=ジャコが、スイスのル・ロックルで創業しました。
デファイは、ゼニスの最先端技術を象徴するコレクションで、未来的なデザインと革新的なマニュファクチュールムーブメントを備えているのが特徴です。
中でもデファイ エル・プリメロ 21は、1/100秒単位の計測が可能なクロノグラフを搭載し、毎時36,000振動の通常輪列と、驚異の360,000振動を誇るクロノグラフ輪列を組み合わせた革新的なムーブメントを採用した注目のモデルです。
ケース素材には、軽量かつ耐久性に優れたチタンやセラミックを使用し、スポーティかつモダンなスタイルを演出。
また、オープンワークの文字盤は、ムーブメントの動きをあらゆる角度から楽しめるデザインになっているため、機械好きであればその精巧なつくりに心を奪われてしまうに違いありません。
フランクミュラーは、ブランドを象徴するトノー型ケースと斬新な機構で知られる高級時計ブランドです。
天才時計師フランク・ミュラーが1992年にスイスのジュネーブで創業し、高度な技術と独特の世界観によって注目を集めました。
直線的なトノー型ケースを採用したロングアイランドは、フランクミュラーを象徴するモデルの1つです。
1920年代のアールデコ様式に着想を得たフォルムが特徴で、縦長のケースと大きく湾曲したサファイアクリスタルが優雅な雰囲気を醸し出します。
文字盤いっぱいに配置されたビザン数字が絶妙なバランスを生み出し、ギョーシェ彫りやラッカー塗装からは職人の技術を感じ取ることができます。
クラシカルな要素とモダンなスタイルが融合するロングアイランドは、身に着けるだけで腕元にさりげない個性を演出できます。
画像引用:ピアジェ公式サイト
ピアジェは、極薄ムーブメントとジュエリーを思わせる華やかなデザインで高く評価されている高級時計ブランドです。
1874年に時計師のジョルジュ=エドワール・ピアジェが、スイスのラ・コート=オ・フェに工房を開いたのが始まりとされています。
ピアジェ ポロは、ラグジュアリーとスポーツの要素を融合させた、エレガントなタイムピースです。
特徴的な水平ギョーシェ模様の文字盤は、光の角度によって美しい陰影を生み出し、高級感を際立たせます。
また、ケースとブレスレットがシームレスにつながるフォルムは、優雅さを演出すると同時に、快適な装着感も実現。
ムーブメントには、ピアジェが誇る極薄の自動巻きキャリバーを搭載し、スリムなケースによってエレガントな着けこなしを可能にします。
シャネルは、1883年にファッションデザイナーのココ・シャネルによって設立されたフランス発の高級ブランドです。
1987年にシャネル初の腕時計プルミエールを発表し、2000年にはJ12でセラミックウォッチの新時代を切り開きました。
J12は、高耐性セラミックを採用したスポーティかつエレガントなモデルで、シャネルのアイコンウォッチとして確固たる地位を築いています。
2000年の発表当初、ブラックセラミックを用いた革新的なスタイルが、ラグジュアリーウォッチの新たな可能性を示し、大きな注目を集めました。
その後、ホワイトセラミックやスケルトン仕様などが登場し、男女問わず愛されるタイムレスな定番モデルへと進化。
優れた耐傷性や軽さといった実用性に加え、独特の艶やかな質感もJ12の大きな魅力となっています。
ハリーウィンストンは、世界5大ジュエラーの1つに数えられるアメリカ発のハイジュエリーブランドです。
宝石店を経営する父の影響で子どもの頃から宝石の価値を見抜く力を持っていたハリー・ウィンストンが、1932年にアメリカのニューヨークで創業し、後にスイスで本格的な時計製造を開始しました。
プロジェクトZは、ハリー・ウィンストンが2004年から展開する、究極のラグジュアリースポーツウォッチです。
軽量で低アレルギー性、さらに高い耐腐食性を備えた独自素材(ザリウム)をケースに採用し、独特のメタリックな輝きが洗練された高級感を演出。
また、スケルトン仕様の文字盤からは、精巧なムーブメントの造形美を堪能することができます。
2021年発表のプロジェクトZ15、2023年発表のプロジェクトZ16など、シリーズは進化を続けており、各モデルの生産数はわずか100本~300本程度。
その希少性と斬新なコンセプトにより、新作が発表されるたびにコレクターの熱い視線を集めています。
画像引用:コンコルド時計公式サイト
コンコルドは、独創的なデザインと宝飾時計の技術を融合させた高級時計ブランドです。
1908年にスイスのビエンヌで設立され、ダイヤモンドやエメラルドプラチナなどのジュエリーと時計製造を組み合わせた革新的なスタイルを確立しました。
デリリュームはコンコルドを代表するモデルの1つで、世界最薄のアナログ式クォーツとして時計史に名を刻んでいます。
1979年に発表されたこのモデルは、わずか1.98mmという驚異的な薄さを実現し、時計業界に衝撃を与えました。
この極薄設計は、ムーブメントとケースバックを一体化させる革新的な構造によって可能となり、薄型ながらも優れた耐久性を備えています。
また、シンプルで洗練されたデザインも魅力で、ゴールドやプラチナを使用した高級モデルに加え、手巻き式のジャンピングアワーモデルなど、多彩なバリエーションが展開されています。
画像引用:エドックス公式サイト
エドックスは、ダイバーズウォッチやクロノグラフの製造に重きを置く高級時計ブランドです。
1884年に時計職人のクリスチャン・リュフリー=フルーリーが、スイスのビール/ビエンヌで創業し、精密な時計製造技術を継承し続けています。
クロノオフショア1は、ハイレベルな耐衝撃性能と500m防水を備えることで、プロダイバーやモータースポーツ愛好者からも支持されるエドックスのフラッグシップモデルです。
ハイテクセラミックを使用した逆回転防止ベゼルは傷がつきにくく、長期間美しい状態を維持できるのが魅力。
ケースには頑丈な316Lステンレスを使用し、オートヘリウムエスケープバルブとねじ込み式リューズを搭載することで、高い防水性能を実現しています。
クロノグラフのスポーティなデザインは、シンプルな服装やカジュアルウェアとも好相性で、ダイビングシーンに限らずアウトドアやタウンユースでもその存在感が際立ちます。
画像引用:アルピナ公式サイト
アルピナは、過酷な環境にも耐えうる高性能スポーツウォッチを手掛ける老舗の時計ブランドです。
1883年にスイスのジュネーブで時計職人のギルド(同業者組合)としてスタートし、その後、革新的なキャリバーを開発するなど、主に登山家や冒険家向けの耐久性に優れたモデルを展開しています。
画像引用:アルピナ公式サイト
シーストロング ダイバー ヘリテージは、1967年に発表された名作アルピナ10の復刻モデル。
当時のオリジナルを再現したスーパーコンプレッサーケースとインナー回転リング、丸みを帯びた風防からは、ヴィンテージの雰囲気を存分に味わうことができます。
防水性能は200mから300mに強化されており、風防素材には耐傷性の高いサファイアクリスタルが使用されるなど、現代のスペックにアップデートされている点もうれしいところ。
さらに、ムーブメントは信頼性の高いセリタSW-200をベースにしたアルピナのCal.AL-525が搭載されており、実用性やメンテナンス性に関しても申し分のない仕様となっています。
画像引用:モンディーン公式サイト
モンディーンは、スイス国鉄の公式時計を製造する時計メーカーです。
1951年にスイスのチューリッヒで創業し、1986年にスイス国鉄オフィシャル鉄道ウォッチを発表しています。
画像引用:モンディーン公式サイト
ストップ・トゥ・ゴーは、スイス国鉄の駅時計と同じ秒針の動きを再現したユニークなモデルです。
秒針が通常の時計とは異なり、58秒で1周した後、2秒間停止してから動く独特の仕組みになっています。
これは、駅の時計が正確な時刻を保つために採用しているシステムを忠実に再現したもので、視覚的に楽しめるのもポイント。
そんな鉄道時計の歴史を手軽に体感できるストップ・トゥ・ゴーは、マニアの間で密かに名作と呼ばれており、ロングセラーとして世界中の人々にも親しまれています。
画像引用:ユニック公式サイト
ユニックは、イタリアの伝統的なヴェネチアンガラスとスイスの高品質な時計製造技術を融合させた、独自性あふれるブランドです。
1980年代に、Groupe ACHOR社が初めてヴェネチアンガラス(ムラーノガラス)を時計⽂字盤の製造に使⽤したことが、同ブランドの始まりとされています。
画像引用:ユニック公式サイト
幾何学模様を思わせるモノトーンの色使いが新鮮なネビュラ・ロンドは、ユニックを代表するベストセラーモデルの1つです。
ムーブメントは、約60カ月の標準バッテリー寿命を備えるスイス製Ronda 703を搭載。
44mmのモノブロック文字盤と本革ストラップの組み合わせが、腕元に抜群のインパクトとエレガンスをプラスしてくれます。
大量生産品では味わえないヴェネチアンガラスの特別感が、本物を求める人々の心を惹きつける逸品です。
時間を知るのにスマホがあれば十分なこの時代に、わざわざ時計を購入する人が後を絶ちません。
ましてや、決して安いとはいえないスイス時計を、何十本とコレクションする愛好家もこの世には星の数ほど存在します。
なぜ、スイスブランドはそれほどまでに人々を夢中にさせるのか、その理由を説明するなら以下の4つがあげられるでしょう。
スイスの時計ブランドが世界的に高く評価される理由は、その卓越した技術と長い歴史にあります。
スイスの時計産業は18世紀から精密機械工学を発展させ、ロレックスやオメガをはじめ、多くのブランドが独自のムーブメント開発と厳格な品質管理を徹底してきました。
さらに、クロノメーター認定やジュネーブ・シールなど、公的機関による厳格な品質基準が存在し、各ブランドはそれらをクリアするために絶えず研究・開発を重ねています。
こうした歴史と文化によって培われた高い信頼性こそが、スイス時計の魅力を支える要因となっているに違いありません。
スイス時計は単に時間を知るための道具ではなく、ステータスシンボルとしての意味合いを持ち合わせています。
パテック・フィリップやオーデマ・ピゲなどは、多くの著名人や富裕層がこぞって身に着けたりコレクションしたりしています。
近年は絵画や骨董品と同じように、スイス時計も資産と見なされる傾向が強く、投機目的で購入する人も少なくありません。
人気モデルや希少モデルは、手放す際に購入価格よりも高く売れることがあるため、資産価値が維持されやすい点も魅力といえます。
スイス時計はそれぞれのブランドに個性があり、デザインもクラシックやモダン、スポーツタイプなど実に多彩で選ぶ楽しみが尽きません。
例えば、カルティエのタンクやオメガのスピードマスターは、デザインが優れている上に唯一無二の物語が背景にあるからこそ、名品として語り継がれています。
精緻に組み上げられたムーブメントや細部に至るまで丁寧につくり込まれた文字盤は、芸術と呼ぶにふさわしく、それらをただ眺めて過ごすのも時計の楽しみ方の1つです。
当然ながら、絵画や骨董品とは違いスイス時計には実用性があります。
故にいつでもどこでも、プライベートでもビジネスでも、身に着けたまま持ち歩ける点も大きな魅力です。
スイス時計は、定期的にメンテナンスを施すことで、長期間使えることを前提につくられているものがほとんどです。
そのため、アフターサービスが手厚いブランドが多く、修理やオーバーホールを行うことで数十年にわたり使用できます。
パテック・フィリップやジャガー・ルクルトなどは永久修理を保証しており、そのようなブランドを選べば、子や孫の代まで思い入れのある時計を引き継ぐこともできるはずです。
時計とともに過ごす時間が長くなれば長くなるほど、愛着が増し、きっと自分だけのものに育っていく感覚も味わえるでしょう。
歴史と伝統に育まれたスイスの時計ブランドは、精密な技術、美しい仕上げ、そして長期間使い続けられるなど、価値ある製品を世に送り出しています。
価格やデザイン、使い勝手の良さなど、時計選びの基準は人それぞれで違うでしょう。
ブランドの歴史や特徴を調べてみたら、今まで完全にスルーしていた時計が、急に魅力的に見えてくることもあるかもしれません。
ぜひこの機会に、気になるブランドを1つずつチェックしながら、お気に入りの1本を選んでみてはいかがでしょうか。