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映画で使われている腕時計まとめてみました~全52作品~
最終更新日:
未知の生命体と遭遇したり、密室に閉じ込められて謎のゲームに参加させられたり、往年のロックバンドの生き様に涙したり・・・私たちの生活に楽しみと豊かさを与えてくれる映画。皆さんにも、お気に入りの一本と言うのがあるかもしれません。
そんな映画の劇中で、しばしば私たちにも身近な高級時計が着用されています。それは小道具の一つのこともあれば、俳優自身の持ち物であることも。
あの作品では、いったいどんな腕時計がストーリーにアクセントを加えているのでしょうか。
そこで、洋画・邦画を全52作品―人気作から筆者の趣味まで―ピックアップし、俳優陣が身に着けている腕時計をまとめてみました!
出典:https://www.tagheuer.com/ja-jp
※掲載している時計は作中の使用モデルと同一型番ではないものもございます。
※定価、相場などは2023年3月現在の情報となります。
※イメージ画像は映画作品や実際の着用モデルとは関係ありません。ご了承ください。
目次
映画で使われている腕時計~洋画27作品編~
まず最初に、ハリウッドを始めとした、洋画の人気作での使用モデルをご紹介いたします。
①『ミッション:インポッシブル』(1996年~2018年公開/アメリカ)
20年以上の歴史を持つ、トム・クルーズ主演のミッション:インポッシブル。スパイ映画を代表する、不朽の名作ですね。
緊迫したアクションを繰り広げ、クライマックスギリギリで「Mission accomplished!」(任務、完了!)と言うシーンまでは手に汗握らされるものです。
そんなミッション:インポッシブルの劇中では、しばしば俳優陣が、人気の腕時計を身に着けているのを見かけます。
トム・クルーズたちと世界を救う腕時計は、いったいどのようなモデルなのでしょうか。
チューダー ヘリテージ クロノグラフ 70330N
着用者:イーサン・ハント
役者名:トム・クルーズさん
ケースサイズ:41mm
素材:ステンレススティール
駆動方式:自動巻き
防水性:150m
トム・クルーズさんはチューダーの愛用者とのこと。
ミッション:インポッシブルの第四作にあたる「ゴースト・プロトコル」(2011年公開)で、その愛機の一つであるヘリテージ ブラックベイを着用していました!
ゴースト・プロトコルでは、ロシアやインドを舞台にイーサン・ハントが、お馴染みのアクションを繰り広げます。
そんな作中でイーサンを演じるトム・クルーズさんがつけているのが、こちらのチューダー ヘリテージ クロノグラフ。型番は70330Nです。
出典:https://www.tudorwatch.com/ja/magazine/history
この時計は1970年代、同社が製造していた手巻き式クロノグラフ「モンテカルロ」をリバイバルしたモデルです。リバイバル自体は2010年に行われました。
チューダーはロレックスの弟分として生まれたと言う経緯があります。そのため、ポールニューマンモデルに通じるような、レトロでヴィンテージな風合いたっぷりのデザインが魅力的。事実、モンテカルロはデイトナのディフュージョンモデルと言った立ち位置でした。
トム・クルーズは無類の自動車好きとしても知られています。そのため、そんな彼にマッチした逸品と言えるでしょう。
既に生産が終了したモデルですが、相場は35万円程度。比較的安定しており、手軽にイーサンと同じモデルを着けられるのが嬉しいポイントですね。
ロレックス サブマリーナ デイト 16610
着用者:ウィリアム・ブラント
役者名:ジェレミー・リー・レナーさん
ケースサイズ:40mm
素材:ステンレススティール
駆動方式:自動巻き
防水性:300m
同じく第四作にあたるゴースト・プロトコルで、イーサンチームの新メンバー役として活躍したジェレミー・レナーさん。
彼が劇中で身に着けていたのは、ロレックスのダイバーズウォッチ・サブマリーナです。モデルは現行モデルの二つ前の世代にあたる、Ref.16610です!
1989年の誕生以来20年以上にわたって生産された歴代サブマリーナの中でもロングセラーモデルで、後継機116610LNが2010年から販売されておりましたが(その後、2020年に最新世代の126610LNも登場)今なお人気の高い機種となっております。相場も120万円超が当たり前と、現行モデルに肉薄する勢いですので、その需要の高さが伺えるでしょう。
ちなみに同モデルは、同じくスパイ映画の名作『007』シリーズ第16作の『消されたライセンス』で、ジェームズ・ボンド扮するティモシー・ダルトン氏が身に着けたことでも有名です。
②『アポロ13』(1995年公開/アメリカ)
出典:https://www.omegawatches.jp/ja/planet-omega/space/our-space-legacy
アポロ13号は、実際の宇宙探査機アポロ13号爆発事故に基づいて制作されたハリウッド映画です。
アポロ13号とは、NASAによる三度目の有人月飛行計画として飛ばされた宇宙船です。船長はジェームズ・A・ラヴェル。1970年4月11日にフロリダ州ケネディ宇宙センターから打ち上げされました。
この計画は失敗に終わります。宇宙船内部の電線がショートして火花が散ったことから、酸素タンクの爆発を誘発してしまったためです。この爆発は電気系統へも影響を及ぼしたまま大気圏突入をしますが、なんと、乗組員全員が無事地球へと帰還したのです。
この栄光を映画化したのが当作品です。主演にあたるジム船長役はトム・ハンクスさん。
そして、あらゆる電気系統がダメージを受けながらも正確な時間測定によって危機を脱したのは、オメガのスピードマスターのおかげだった、と言います。
そのエピソードが、劇中で忠実に再現されています。
オメガ スピードマスター プロフェッショナル ムーンウォッチ
着用者:ジム・ラヴェル船長
役者名:トム・ハンクスさん
ケースサイズ:42mm
素材:ステンレススティール
駆動方式:手巻き
防水性:50m
映画内で何度か宇宙船の上から着用しているところを見るジム・ラヴェル船長のモデル。
掲載した画像は2021年に生産終了するものの、長らく現行の基幹モデルとして人気を牽引したスピードマスター プロフェッショナルの311.30.42.30.01.005です。しかしながら恐らくモデルの中では1970年代に生産されていた第五世代にあたるモデルと思われます。
スピードマスターはオメガのフラグシップです。もともとはレーシングモデルとして開発されましたが、NASAの公式装備品としての経歴の方が有名かもしれませんね。NASAの月面着陸計画全てに携行された時計であり、今なおオメガの顔を張るロングセラーとして、高い需要を誇ってきました。
スピードマスターにはいくつかの派生型がありますが、「プロフェッショナル」あるいは「ムーンウォッチ」の名称が付いているものが初代からのデザインを踏襲し、アポロ計画時代に採用されていたものが基幹モデルとなります。
特徴としては、ブラックベゼルにブラック文字盤と言う精悍なスタイル。及び手巻き式クロノグラフであることが挙げられます。なぜ手巻きでなくてはならないかと言うと、宇宙などの無重力空間では、自動巻きのローターが動作しづらく、十分な巻き上げを行えないため、と言われています。手巻きの方がシンプル機構で、衝撃に強いということもあるでしょう。
スピードマスター プロフェッショナルは長い歴史の中で大きくデザインは変えておらず、また、流通量も比較的豊富であったことから、相場は高値安定。
Ref.311.30.42.30.01.005の中古相場は大体50万円台後半~。裏蓋をスケルトナイズにした311.30.42.30.01.006もラインナップされており、こちらはやや高めの68万円程度~となっております。
一方で現行品のみならずヴィンテージの需要も高く、資産価値が落ちづらいというメリットもあります。
③『トランスポーター』(2002年~2015年公開/フランス・アメリカ)
プロの運び屋フランク・マーティンが、ある日荷物が動いていることが気になって中を見てみるとそこには中国人女性が・・・その女性を運んだことをきっかけに、人身売買組織に命を狙われるフランク。手に汗握るアクションが大ヒットを遂げて、その後4作の続編が作られていくこととなりました。
そんなトランスポーターで主人公を演じたジェイソン・ステイサムさん。水泳の飛込競技の選手であったという異色の経歴を持つ俳優で、現在は当シリーズを降板していますが、アクション俳優として非常に高い評価を得ています。
そんなジェイソン・ステイサムさんは、劇中でパネライを着用していました!モデルの詳細を見ていきましょう。
パネライ ルミノールクロノ デイライト PAM00196
着用者:フランク・マーティン
役者名:ジェイソン・ステイサムさん
ケースサイズ:44mm
素材:ステンレススティール
駆動方式:自動巻き
防水性:100m
ジェイソン・ステイサムさんは、トランスポーターにおいて、パネライのクロノグラフを身に着けていました!恐らく型番はPAM00196で、同じくハリウッド映画『デイライト』(1996年公開)へのオマージュモデルを愛用しているようです!
『デイライト』はシルヴェスター・スタローンさん主演の、トンネル事故を題材にした救出劇ですね。
ルミノールクロノは、1990年代から続くパネライのロングセラーです。シリーズ自体は生産終了していますが、ゼニスのエルプリメロやバルジュー7750をベースにしたムーブメントの性能に定評があり、今なおパネリスティの間では人気の高いモデルと言えるでしょう。
44mmとケースサイズは大型ですが、ジェイソン・ステイサムさんが徹する「何があっても依頼者からの任務は遂行する」というプロの運び屋のイメージとよくマッチしており、素晴らしいチョイスだと思います。
※ロレックス エクスプローラーIIの初代モデルRef.1655
なお、ジェイソン・ステイサムさんは時計愛好家としても知られており、かなりの数の高級時計を所有しているようです。
パテクフィリップ ノーチラスのRef.5980やロレックス エクスプローラーIIのファーストモデルにあたるRef.1655などなど・・・かなり通好みのモデルも所有しており、時計好きであることが伺えます。
④『デイライト』(1996年公開/アメリカ)
シルヴェスター・スタローンさん繋がりで、デイライトもご紹介しておきましょう。パネリスティ(パネライファンのこと)にとっては良くご存知の方も多いかもしれません。
前述の通りトンネル事故を題材にした映画なのですが、実は彼が着用したことでパネライ人気に火が付いた形となります。
と言うのも、公開時、パネライはまだ一般市場向けに時計製造を開始したばかり。もともと軍用時計を製造していたブランドですので、性能はお墨付きであったものの、知名度の点ではロレックスやオメガといった有名どころに届きませんでした。
しかしながらシルヴェスター・スタローンさんは、まだパネライが有名になっていない当時、パネライ本社があるイタリアのローマでルミノールを見つけて、購入。そして当映画で着用したことで「あのかっこいい時計はどこのブランドだ!?」と大きな話題となった、という経緯があるのです。
では、シルヴェスター・スタローンさんは、劇中でどのような時計を着けていたのでしょうか。
パネライ ルミノールマリーナ
出典:https://www.panerai.com/ja/about-panerai/history.html
着用者:キット・ラトゥーラ
役者名:シルヴェスター・スタローンさん
ケースサイズ:44mm
素材:ステンレススティール
駆動方式:自動巻き
正確な型番はわかりませんが、パネライがまだリシュモン(当時はヴァンドームグループ)に所属する前、「プレヴァンドーム」と呼ばれていた頃の最初期型のルミノール マリーナを劇中で着用していたようです。
また、シルヴェスター・スタローンさん演じるキットは爆発シーンや水しぶきをかぶっているような状況でもパネライウォッチを着けたままなのですが、これは彼がパネライに特注して、同社が「スライ専用モデル」(スライはスタローンの愛称)として提供したためです。
ちなみにその後もシルヴェスター・スタローンさんは様々な作品でパネライを着用しており、スポンサーなどではなく心から気に入って愛用しているのだな、ということがわかります。
なお、当モデルに限らず、初期のパネライの多くは製造本数の少なさからなかなか市場に出回らず、海外オークションなどでも非常に高額で取引されてきました。
ちなみにスタローンさんが見込んだと思われる最初期ルミノール マリーナは、年式やコンディションにもよりますが、10,000~15,000ユーロ(日本円で約118万円~177万円ほど)の値付けがなされています。
⑤『エクスペンダブルズI・II・III』(2010年・2012年・2014年公開/アメリカ)
シルヴェスター・スタローンさん&ジェイソン・ステイサムさん繋がりと言えば、やはりエクスペンダブルズも一緒に語らなくてはなりません。「エクスぺ」などの愛称でも親しまれていますね。
シルヴェスター・スタローンさんが監督および主演を務め、そのパートナー役にジェイソン・ステイサムさんが抜擢されています。
このタイトルexpendablesは「消耗品」という意味で、エリートばかりが集められた傭兵団を主軸にしたアクション映画です。
出演者がシルヴェスターさんやジェイソンさん以外にもジェット・リーさんやアーノルド・シュワルツェネッガーさんなど、豪華キャスト陣が取り揃えられていることでも人気を博しました。
2019年にはスタローンさんからエクスペンダブルズ4の製作開始が発表されました!
新作の公開が待ち遠しいですね。
パネライ ルミノール1950 レガッタ ラトラパンテ PAM00332
出典:https://www.panerai.com/ja/home.html
着用者:バーニー・ロス
役者名:シルヴェスター・スタローンさん
ケースサイズ:44mm
素材:ステンレススティール(PVD)
駆動方式:自動巻き
防水:100m
パネリスティの一員であるスライは、もちろんパネライを劇中でも愛用しています!
第一作目のエクスペンダブルズでは、こちらの限定ルミノール1950を身に着けていました。2009年に500本のみ限定生産されたモデルのため、あまり見慣れないかもしれません。
ステンレススティールにブラックPVDと呼ばれる加工を施したことで、ブラック基調の精悍さと傷つきづらさを獲得した外装、ラトラパンテと呼ばれる超複雑かつ高性能のスプリットセコンドクロノグラフ(ラップタイム計測が可能なクロノグラフのこと)に特徴づけられる、パネライきっての特別仕様モデルとなります。ちなみにレガッタとはボートレースを指し、ラップタイム計測が付いているからレースで使えますよ、という意味です。
パネライ ルミノールサブマーシブル1950 PAM00382 ブロンズ
出典:https://www.panerai.com/ja/home.html
着用者:リー・クリスマス
役者名:ジェイソン・ステイサムさん
ケースサイズ:47mm
素材:ブロンズ
駆動方式:自動巻き
防水性:300m
トランスポーターでご紹介したジェイソン・ステイサムさんも、立派なパネリスティ。
エクスペンダブルズ2で、47mmという大型のルミノール サブマーシブルを着用していました!
サブマーシブルはパネライのダイバーズウォッチラインです。
ブロンズという渋い素材を使うことで、ヴィンテージ感溢れる逸品に仕上がりました。
ちなみに同モデルは、ガンナー役のドルフ・ラングレンさんやトール役のランディ・クートゥアさんも着用しているようです。
リシャールミル RM032
出典:https://www.richardmille.com/collections/rm-032-automatic-chronograph-divers-watch
着用者:バーニー・ロス
役者名:シルヴェスター・スタローンさん
ケースサイズ:50mm
素材:チタンなど
駆動方式:自動巻き
防水性:300m
エクスペンダブルズ3では、なんとスタローンさんはパネライを着けていません。代わって、2千万円が製品の平均価格と言う、超高額時計ブランド・リシャールミルを新たに着用していました。
なんでも同社のCEOリシャール・ミル氏と知人を介して知り合い、製品やコンセプトが気に入って購入に至ったとか。2018年には、リシャールミルとシルヴェスター・スタローンさんのコラボレーションモデルが開発されています(当モデルとは別)。
リシャールミルの何よりの強みは、「投げても壊れないコンプリケーション」であること!事実、ムーブメント設計や外装に使う素材を試行錯誤して、強い負荷がかかっても動作に影響しないモデルを続々と打ち出してきました。
前述の通り平均価格は2千万円と、なかなかのお値段となっていますが、ZOZOTOWNの前澤友作社長やプロデューサーとして高名な秋元康さん、テニスプレイヤーのラファエル・ナダルさんなど、一流と呼ばれる人物に愛されています。
⑥『メン・イン・ブラック』(1997年~2019年公開/アメリカ)
出典:https://www.hamiltonwatch.com/en-ca/mib-2019.html
スティーブン・スピルバーグ監督が手掛ける、SFコメディ大作「メン・イン・ブラック」。黒づくめ&黒サングラスのエージェントたちが、エイリアンと対峙しつつ監視していく、というストーリーです。しょっちゅう民放でも放送しており、日本人にとってなじみ深い名作のうちの一つですね。
2019年には新たなる試みとしてスピンオフ作品が公開され、監督や出演者が入れ替わったりしましたが、スピルバーグ監督は制作総指揮を変わらず務めており、メンインブラックの世界観は守られています。
そんな最新作の劇中では、お馴染みKとJは出てきません。代わって女性エージェントとして新たに登場したMを演じるテッサ・トンプソンさんが、ハミルトンのベンチュラを着用しています!
ハミルトン ベンチュラ クォーツH24411732
着用者:エージェントM
役者名:テッサ・トンプソンさん
ケースサイズ:縦50mm×横32mm
素材:ステンレススティール
駆動方式:クォーツ
防水性:5気圧
メン・イン・ブラックの最新作・インターナショナルは、様々なブランドと提携することとなりました。例えばスーツのポールスミス、車のレクサスなどです。
ハミルトンもそのうちの一つなのですが、もともと映画界と関わり深い同社。実は80年以上もハリウッド映画界と蜜月を保っており、後述する名作の数々などでも出演者が小物として着用したり、あるいは自分自身の愛用ハミルトンを持ち込んだりしていました。
メンインブラックもまた、初期からハミルトンウォッチを採用しています。
↑パルサーをリバイバルしたパルソマティック
デジタルウォッチにあたるパルサー、そしてトンプソンさんも着用している当シリーズ・ベンチュラなどを作中で見かけることがでいるでしょう。
今回ご紹介している最新作では、使いやすいクォーツ式のベンチュラが採用されています。
ベンチュラはハミルトンの人気シリーズで、1957年、時計史上初の電池式腕時計として誕生した経緯があります。ちなみにパルサーも、世界初LED式デジタルウォッチです。
比較的お値段も手ごろなため幅広い年代層から指示を得ており、当店でも売れ筋商品となっています。
⑦『007』(1954年~2021年公開/イギリス・アメリカ)
出典:https://www.omegawatches.jp/ja/planet-omega/cinema/james-bond
言わずと知れたスパイ映画の名作シリーズ。『007』という殺しの番号でも知られていますね。
その名はボンド。ジェームズ・ボンド。
彼が繰り広げる暗殺激は、50年以上にも渡って人々に愛され続けてきました。
007シリーズでは、ジェームズ・ボンドの持ち物もしばしば話題に上ります。
車やスーツ、そして腕時計は何を着けているか?は、当映画を楽しむ一つのスパイスです。なぜかと言うとこういった小道具にもギミックが仕掛けられており、劇中でボンドのツールとして活躍しているという背景があるためです。
出典:https://www.omegawatches.jp/ja/planet-omega/cinema/james-bond
時計ファンが気になるのは腕時計ですね。初代からの根強いファンは、断然ロレックスを思い浮かべるでしょう。
しかしながら最近ではオメガがタッグを組んでおり、ジェームズ・ボンドのために作られたモデルもラインナップ。時計ファンおよび映画ファンから買いが殺到し、発売から数年経っても高い相場が続いている、という製品は少なくありません。
そんな007シリーズで使われているオメガなどの時計をご紹介いたします。
オメガ シーマスター300 233.32.41.21.01.001
着用者:ジェームズ・ボンド
役者名:ダニエル・クレイグさん
ケースサイズ:41mm
素材:ステンレススティール
駆動方式:自動巻き
防水性:300m
こちらは、2015年公開の『007 スペクター』に合わせて、オメガがジェームズ・ボンドのために特別に作ったモデルです。
ジェームズ・ボンドシリーズとしては過去何本か登場していますが、こちらは初めて劇中でも使用されました。
と言うのも、オメガのオマージュモデルには「007」やピストル、弾丸などといったモチーフがしばしば使われており、映画ファンにはたまりませんが、スパイ活動中のボンドが使用したら一発で正体がばれてしまうためです。
そんな背景もありましたが、こちらは劇中ではスペシャルモチーフを控えめにして、用いられることとなりました。
007六代目にあたるダニエル・クレイグさんの理知的な印象とよくマッチするヴィンテージ感がたまりません。
なお、オメガは比較的資産価値の高いブランドですが、そんな中でもこちらはなかなかのプレミア価格。一時に比べれば落ち着きましたが、定価810,000円のところ、100万円台〜で売り出されております。
7007本限定生産であったことからなかなか市場に出回らず、気になる方は出会った時が買い時です!
オメガ シーマスター ダイバー300m 210.90.42.20.01.001
着用者:ジェームズ・ボンド
役者名:ダニエル・クレイグさん
ケースサイズ:42mm
素材:ステンレススティール
駆動方式:自動巻き
防水性:300m
もう一つ、ボンドウォッチとして特筆すべきオメガがあります。
それは、2021年公開の『ノー・タイム・トゥ・ダイ』で、やはりダニエル・クレイグさんが着用していたシーマスター ダイバー300m 210.90.42.20.01.001です!このシリーズでダニエル・クレイグさんはボンド引退となったため、思い入れがあるファンも多いのではないでしょうか。
この記念すべき作品で、オメガはヴィンテージ感に溢れる一本に仕上げてきました。チタン製ケースはサテン仕上げが基調となっており、ヤケをイメージさせる夜光が、いかにも渋いダニクレボンドにマッチしますね。
出典:https://www.omegawatches.jp/ja/
ヴィンテージなデザインである一方で、技術が最先端なのは、さすがオメガです。
搭載するムーブメントはオメガが誇る最新世代のCal.8806。これはレギュラーのシーマスター ダイバー300mにも搭載されている機械で、高い精度と信頼性、とりわけ耐磁性能で他社に先鞭をつける名機です。
内外ともに完成されたボンドウォッチと言えるでしょう。
なお、最先端かつ特別な一本ゆえに、定価は1,342,000円と、オメガの中ではハイエンドに位置します。しかしながら当店にも非常に多くの入荷連絡希望やお問合せを頂いており、買い控えのようなものは見られません。限定モデルではないにもかかわらず品薄が続いており、二次流通市場での実勢相場は中古でも100万円程度~となっております。
ロレックス サブマリーナ 5513
着用者:ジェームズ・ボンド
役者名:ロジャー・ムーアさん
ケースサイズ:40mm
素材:ステンレススティール
駆動方式:自動巻き
防水性:200m(当時)
「最近はオメガとタッグを組んでいる」とお話しましたが、やはり007と言えばロレックスも語らずにはいられません。
初代ドクター・ノオから第五作まで、飛んで第七作『ダイヤモンドは永遠に』でボンド役を演じたショーン・コネリーさん、そして第八作『死ぬのは奴らだ』から第十四作『美しき獲物たち』までボンドを任された故ロジャー・ムーアさんは、ロレックスのサブマリーナは作中で使用し、サブマリーナ人気を押し上げることとなりました。
こちらはロジャー・ムーアさんがボンドとして、そしてプライベートでも愛用していた、サブマリーナ Ref.5513です。
1963年から1989年までと長きに渡って製造されていたサブマリーナきってのロングセラーであり、アンティークロレックスとして非常に評価の高いモデルとなります。
年式にもよりますがかなりのプレミア価格を記録しており、特にインデクスにフチがない「フチなし」と呼ばれる仕様は200万円超えの相場が当たり前。
なお、ショーン・コネリーさんが着けていたサブマリーナのセカンドモデルにあたるRef.6538は、さらにものすごい金額がついています。
ちなみにダニエル・クレイグさんも実はロレックスファンで、プライベートで愛用しているそうです。
⑧『スピード』(1994年公開/アメリカ)
出典:https://g-shock.jp/identity/
日本国内で非常に人気の高いハリウッド・スターの一人であるキアヌ・リーブスさん。
彼主演であるノンストップ・アクション『スピード』は長いアクション映画史の中でも特に評価が高く、1995年のアカデミー賞では二部門で受賞を果たしました。
ストーリーとしてはSWAT(Special Weapons And Tactics、アメリカ合衆国の特殊部隊)隊員であるジャック・トラヴェン(キアヌ・リーブス)が、ロサンゼルスで連続無差別爆弾魔と死闘を繰り広げる、というもの。
そんな劇中で使用された腕時計は、実際のSWATや世界格好の特殊部隊でも愛用者が多いカシオのG-SHOCKです!
カシオ G-SHOCK DW-5600C-1V
出典:https://products.g-shock.jp/_detail/DW-5600C-1/
着用者:ジャック・トラヴェン
役者名:キアヌ・リーブスさん
ケースサイズ:43.8mm
素材:樹脂
駆動方式:電池
防水性:200m
※画像は同シリーズのファーストモデルにあたるDW-5600C-1となります。
G-SHOCKの中でDW-5600が付くシリーズは、G-SHOCKの原点であり、G-SHOCKと言えばこの外観がまず思い浮かぶ方もいらっしゃるでしょう。
キアヌ・リーブスさんが作中で着けていたのは、そのDW-5600の、さらに初号機にあたるモデル。むしろ、「キアヌが着けて海外でのカシオ認知度が爆発的に高まった」という風にも言われます。事実、DW-5600系はスピードモデルの異名を持ちます。
樹脂製のブラックボディが精悍で、G-SHOCKらしい堅牢性・耐衝撃性、そしてスポーティーなかっこよさは抜群です。
デジタルウォッチの模範ともいえる一本でしょう。
⑨『摩天楼を夢みて』(1992年公開/アメリカ)
出典:https://www.rolex.com/ja
ピューリッツァー賞文学賞を受賞した1984年発表の戯曲『グレンギャリー・グレンロス』を原作とし、1992年に映画化した『摩天楼を夢見て』。2012年にはブロードウェイで舞台化しているほど、今なお色褪せることのない名作です。
映画を見たことがなくても、「A.B.C.!Always. Be. Closing!」のセリフは知っているかもしれません。「A.B.C.=とにかく契約とってこい」の頭文字だ、という意味となります。
アメリカのブラック企業で働くシェリー・レーヴィン(ジャック・レモン)は、成績不振の営業マン。入院中の娘のためになんとか会社にかじりついている状態ですが、ある解雇の危機に瀕します。そこで、別の営業マンが会社への腹いせに顧客情報を盗み出しますが、それをめぐって上層部、営業マン同士、そしてレーヴィンの騙しあいが繰り広げられて・・・と言ったストーリーです。
ちなみにシェリー・レーヴィンは「ロートル」の設定であったため、10年を経て舞台化した折は、敏腕営業マンリッキー・ローマを演じたアル・パチーノさんがレーヴィンの役を担いました。
ロレックス デイデイト イエローゴールド
着用者:ブレイク
役者名:アレック・ボールドウィンさん
素材:イエローゴールド
駆動方式:自動巻き
防水性:100m
※当店での取り扱いは同一モデルではありません
『摩天楼を夢みて』の作中で、本社からレーヴィンらにクビを告げに来た上役ブレイクを演じたアレック・ボールドウィンさん。有名な「ABC!」も彼が発したセリフですが、嫌味で説教好きな悪役ぶりを発揮していました。
そんな彼の腕に巻かれていたのでは、金無垢のデイデイト。しかも、イエローゴールドです。
デイデイトはロレックスの最上位モデルです。
全てのモデルが金無垢またはプラチナで製造されており、また、特別な装飾の入ったフルーテッドベゼル(これはデイトジャストにも見られる仕様ですが)やプレジデントブレスなど、非常に豪華シリーズ。そのため、「成功者が身に着ける」などとも称されてきました。
デイデイトはケースサイズや素材、デザインに非常にバリエーションが豊富で、ボールドウィンさんが身に着けていたモデルの正式な型番はわからないのですが、イエローゴールドにさらにシャンパンカラーの文字盤と言う、とにかくギラギラとゴージャスな一本。
役柄にも、ボールドウィンさんのエレガンスな立ち居振る舞いにも、よくマッチしていたと言えます。
⑩『バットマン ダークナイト三部作』(2005年~2012公開/アメリカ)
1989年に公開されて以来、アクション・SF部門の中でも数々の名作を打ち出しました。原作となるアメコミを、世界的に広めた立役者でもあります。
バットマンはその名の通り、こうもり男です。架空の犯罪都市ゴッサム・シティにて、犯罪者を粛清していきますが、なぜこうもりなの?そんなバットマンの誕生秘話を暴いたのがビギンズです。
同作はクリストファー・ノーラン監督の指揮のもと撮影されましたが、その後ノーラン監督が手掛けた「バットマン ダークナイト』『バットマン ダークナイト・ライジング』を合わせて『ダークナイト三部作』とも呼ばれてきました。
このダークナイトでバットマンを演じたのは、クリスチャン・ベールさん。『ターミネーター4』や『ザ・ファイター』などでも知られていますね。
そんなクリスチャン・ベールさんが劇中で身に着けていた腕時計をご紹介いたします。
ジャガールクルト レベルソ グランドデイト Q3008420
着用者:ブルース・ウェイン / バットマン
役者名:クリスチャン・ベールさん
ケースサイズ:縦46.5mm×横29mm
素材:ステンレススティール
駆動方式:手巻き
防水性:30m
ジャガールクルト愛好家としても知られるクリスチャン・ベールさん。ジャガールクルトはムーブメント製造に一家言持つ技術屋といったブランドで、硬派なベールさんの人となりによくマッチした一本と言えます。
同社のフラグシップはレベルソ。
ラテン語で「回転させる」という意味を持ち、文字盤がくるっと裏返る、という仕様が何よりの特徴です。これは、ポロ競技の最中、衝撃から文字盤を守るためのジャガールクルト独自の機構です。
出典:https://www.ubergizmo.com/2012/07/the-dark-knight-rises-tribute-watch-by-jaeger-lecoultre-revealed/
ところであまり知られていませんが、実はバットマンのコラボモデルが同社から出ています。
と言うのも、バットマン三作目にあたる『バットマン フォーエバー』(1995年公開)において、主演を務めたヴァル・キルマーさんがジャガールクルトのレベルソ バットマンモデルを着用しているのです。
バットマンのための仕様になっており、反転させた裏側にはバットマンのロゴが。ちなみに劇中では通信用として用いられていました。
非常に少量生産であったためなかなか市場に出回りませんが、映画ファンの間では大きく話題になっています。
ちなみに『ダークナイト・ライジング』でも特別モデルがラインナップされましたが、さらに少ない10本限定生産で、映画関係者に贈与されました。
⑪『ブラッドダイヤモンド』(2006年公開/アメリカ)
出典:https://www.breitling.co.jp/products/avenger/avenger_ii/
現実で大きな問題となっているブラッド・ダイヤモンド(紛争ダイヤモンド)。これは、世界的に稀少性の高いダイヤモンドがアフリカ大陸で多く産出されることから、一部地域で紛争の資金源になってしまうことがあり、そんな不正出荷されているダイヤモンドを指す用語です。
このブラッド・ダイヤモンドをそのままタイトルにし、題材にしたのが当映画。主演は『タイタニック』『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』などでも有名なレオナルド・ディカプリオさんです。
作品自体はサスペンスなのですが、ダイヤモンドの採掘現場や紛争地帯の実情を浮き彫りにしたとあって、第79回アカデミー賞では数々の部門で賞を総なめにしました。
この作中でブラッド・ダイヤモンドを追うジャーナリストを演じたレオ様は、数々のアクションシーンをこなすのにふさわしい腕時計を身に着けています。
ブライトリング アベンジャー
着用者:ダニー・アーチャー
役者名:レオナルド・ディカプリオさん
ケースサイズ:45mm
素材:チタン
駆動方式:自動巻き
防水性:300m
レオナルド・ディカプリオさんは、長らくタグホイヤーのブランド大使を務めてきました。そのためカレラなどの着用を確認できる作品が少なくないのですが、今作ではブライトリング!しかも、ハイスペックが自慢のアベンジャーシリーズです!
ブライトリングには多数のコレクションがあり、クロノマットやナビタイマーが有名ですが、陸海空あらゆるフィールドにおいての使用を前提とした最もタフな一大シリーズがアベンジャーです。
当モデルは、劇中で使われたモデルと同一型番ではありませんが、軽量かつ強靭なチタンモデルが使われています。
レオ様と言えば比較的エレガントな役柄も多いため、アベンジャーと聞いて少し驚きましたが、ワイルドな今回の役柄にかなりマッチしていました。
⑫『Mr.&Mrs.スミス』(2005年公開/アメリカ)
夫婦でカウンセリングに訪れるシーンから始まる『Mr.&Mrs.スミス』。
でも実はこの夫婦はプロの殺し屋で、お互いそのことを隠している・・・?という、これまでありそうでなかった作品として人気を博した2005年公開映画です。
夫役のジョン・スミスにブラッド・ピットさんを、妻役のジェーン・スミスにアンジェリーナ・ジョリーさんを据えるという豪華キャスト陣。ちなみにこの二人は共演後、実際に交際を始めることとなりました。
ブラッド・ピットさんは映画界きっての時計愛好家です。パテックフィリップのノーチラスやグランドコンプリケーションなどと言った、通好みの高級機の数々を所有しています。
この映画では、どのような時計を着用していたのでしょうか。
IWC メカニカルフリーガー クロノグラフ IW3706-07
着用者:ジョン・スミス
役者名:ブラッド・ピットさん
ケースサイズ:39mm
素材:ステンレススティール
駆動方式:自動巻き
防水性:-
かなり激しいアクションシーンも多々見られる当作品では、堅牢性に定評があるIWCのパイロットウォッチが着用されていました!
このモデルが製造されていた2000年前台前半のIWCはリシュモン傘下となったばかりで、これまでの質実剛健なIWCの持ち味と、リシュモンらしいスタイリッシュなテイストが融合し始めた時代で、現在のIWCのデザインアイデンティティを築き上げたモデルも少なくありません。
フリーガーと名付けられたモデルもそのうちの一つで、ドイツ語でパイロットのことです。
現代のパイロットウォッチのテイストを取り入れつつも、1960年代~1970年代のヴィンテージ感も忘れない。そんな名作と言えるでしょう。
ちなみに作中ではカシオのG-SHOCKを着用しているところも見られます。
また、パートナーのアンジェリーナ・ジョリーさんもまた、ティソの機能的なモデルを着用していました。
⑬『ネクスト』(2007年公開/アメリカ)
ニコラス・ケイジさんがプロデューサー及び主演を務めた『ネクスト』。表題通り、二分先の未来を知る、という予知能力の持ち主クリス・ジョンソンが、FBIに協力しながらテロリストに立ち向かっていく、というストーリーです。
ニコラス・ケジさんはロレックスのトリプルムーンフェイズやヒョウ柄のギラギラしたデイトナを持つなど、レアロレックス収集家と言ったイメージがあるかもしれません。事実、アクセサリーなどもかなりド派手な印象です。
しかしながら『ネクスト』の中では、タグホイヤーを着用していました。しかも、ブラック文字盤がシンプルなカレラ クロノグラフです!
タグホイヤー カレラ タキメーター クロノグラフ CV2010.BA0794
カレラは、タグホイヤーのフラグシップです。
スペイン語で「情熱」という意味を持ちますが、もともとは「カレラ パンアメリカーナ・メキシコ」へのオマージュとして制作されたレーシングモデル。そのため車好きにはたまらないレーシングスピリットを感じられる味わいがあり、長らくタグホイヤーの中で一番人気を誇ってきました。
搭載するムーブメントや採用する素材によって本当に多くの派生モデルが存在するのですが、ニコラス・ケイジさんが作中で身に着けていたのはシンプル&エレガンスな一本。細く絞られたタキメーターベゼルやリンクが細かいブレスレットは、ヴィンテージテイストも感じられます。
なお、当モデルは2011年発表と比較的古いもので、現在カレラのクロノグラフをご購入される方はホイヤー01(またはホイヤー02)やキャリバー16などをお選びいただくことが多いです。
⑭『ボーダー』(2008年公開/アメリカ)
ロバート・デ・ニーロさんとアル・パチーノさんという、豪華キャストのタッグで話題を呼んだボーダー。この二人は『ゴッドファーザー』や『ヒート』でも名コンビとして活躍しましたね。
ストーリーは刑事ものとなり、連続殺人犯をこのコンビが追いかける、というもの。ストーリー自体は割とよくある話ですが、ロバート・デ・ニーロさんとアル・パチーノさんのドタバタ劇が、気軽に楽しめる映画として完成されていました。
今回は、熱血刑事タークを演じたロバート・デ・ニーロさんが、劇中で着けていた腕時計をそれぞれご紹介いたします。
オメガ スピードマスター プロフェッショナル 3570.50
着用者:トム・”ターク”・コワン
役者名:ロバート・デ・ニーロさん
ケースサイズ:42mm
素材:ステンレススティール
駆動方式:手巻き
防水性:50m
ロバート・デ・ニーロさんが身に着けていたのは、オメガのフラグシップ「スピードマスタープロフェッショナル」です!先ほど『アポロ13号』の項でもご紹介いたしましたが、ムーンウォッチの呼び名でも知られる、NASAとの関わり深いモデルです。
とは言えジム船長―トム・ハンクスさん―とは世代の違うモデルです。第六世代プロフェッショナルにあたる、Ref.3570.50と思われます。1996年頃~2014年頃まで製造されていた、非常のポピュラーな一本。ちなみに現行モデルは第七世代にあたります。
実はロバート・デ・ニーロさんは、オメガ愛好家!『マイ・インターン』(2015年公開)や『シビル・ウォー』(2016年公開)などでも、異なるオメガウォッチを身に着けているところが確認できます。
当モデルはプロフェッショナルと言う呼び名にふさわしく、一流たちに愛され続けてきた一本。
ロバート・デ・ニーロさん以外にも、司会者として知られるリチャード・ハモンドさんや俳優のエディ・レッドメインさん。日本国内でもEXILEメンバーの松本利夫さんや木村拓哉さんなどに愛用されています。
⑮『インセプション』(2010年公開/アメリカ)
先ほどご紹介した『バットマン ビギンズ』を始めとするダークナイト三部作、『インターステラー』、『バットマンSスーパーマン ジャスティスの誕生』などを手掛けたクリストファー・ノーラン監督。そんな彼が2010年、新たな境地を開いたとして話題になったのが、こちらの『インセプション』です。
「引き出し人」と呼ばれる、標的の潜在意識下に侵入し、標的の夢から重要情報を奪う産業スパイ・コブとアーサーが、日本人実業家をターゲットに、心理作戦を繰り広げる、というSFとサスペンスが交じり合った展開です。
そのコブ役を担うのがレオナルド・ディカプリオさん。
先ほどブラッド・ダイヤモンドでもご紹介しましたが、レオ様は様々な役回りをこなうオールマイティな役者で、エレガンスからスポーティーな一本までを上手に着けこなしている人物です。ブライトリングも、彼の役柄によくマッチしていました。
そんなレオ様が作中で身に着けているのは、タグホイヤーのカレラです!
タグホイヤー カレラ キャリバー5 WV211B.BA0787
着用者:ドム・コブ
役者名:レオナルド・ディカプリオさん
ケースサイズ:39mm
素材:ステンレススティール
駆動方式:自動巻き
防水性:50m
何度かご紹介しているように、カレラはタグホイヤーのフラグシップ。初出は1964年。50年以上の歴史の中でいくつかの派生モデルが出てきましたが、現在「キャリバー5」というムーブメントを搭載した機種はカレラの中でもベーシックな立ち位置のモデルとなります。
レオ様が身に着けているのも、そんな基礎的な一本。レーシングスピリットにインスパイアされたスポーツウォッチでありながら、エレガンスや控えめな気品を湛えていることも特徴ですね。
なお、レオ様が着用していたものと同一型番の個体は、既に生産終了していますが、現行モデルと大きくデザインアイデンティティを変えてはいません。
とは言え現行は文字盤にギョーシェが彫られていたり、ケースやブレスレットの細部がブラッシュアップされていたりと、確実にスペックアップしています。
⑯『ナイト&デイ』(2010年公開/アメリカ)
トム・クルーズさんとキャメロン・ディアスさんが繰り広げる、アクションあり、笑いあり、ヒューマンストーリーありの名作!映画愛好家からも、非常に高い評価を得てきました。
公開から10年近く経とうとしている今なお語り草になる映画です。
そんな『ナイト&デイ』に出てくる時計。トム・クルーズさんが身に着けているタグホイヤのカレラもクールなのですが、キャメロン・ディアスさんが超意外な、しかしながら実にかっこいい時計を着けていることでも話題になりました。
確かに『ナイト&デイ』でキャメロンさんはファッションリーダーとしても注目されています。そのため、優雅な持ち物にも要注目の作品でした。
そんなキャメロン・ディアスさんが、彼女らしく着けこなしていた一本とは?
ロレックス サブマリーナ 16610
着用者:ジューン・ヘイヴンス
役者名:キャメロン・ディアスさん
ケースサイズ:40mm
素材:ステンレススティール
駆動方式:自動巻き
防水性:300m
ミッション:インポッシブルのジェレミー・リー・レナーさん着用モデルとしてもご紹介した、ロレックスを代表するダイバーズウォッチ・サブマリーナ。逆回転防止ベゼルや堅牢なケース、機能性に特化したシンプルかつクールなデザイン・・・どこをとっても王道のダイバーズウォッチといった様相で、国内外を問わず男性陣から非常に高い人気を得ています。
しかしながらこれ、トム・クルーズさんの着用モデルではありません。なんと、キャメロン・ディアスさんが劇中で着けこなしている一本なのです!
ロレックスはかっこよさもありますが、同時に着ける人を選ばないシンプル&エレガンスがあります。また、女性がメンズライクな時計を身に着けているのは、いかにもセレブといった様相でかっこいいですよね!
⑰『ボーン・レガシー』(2012年公開/アメリカ)
出典:https://www.iwc.com/ja/articles/journal/new-top-gun-line-sihh.html
『ボーン・レガシー』は、米国国務省内の外交官ジェイソン・ボーンを主人公に繰り広げられる、サスペンスシリーズのうちの第四作です。とはいえ当作品に、ジェイソン・ボーンは出てきません。もともと原作は小説なのですが、映画オリジナルとしてラインナップされました。
『ボーン・レガシー』における主人公は、アーロン・クロスです。ミュージシャンとしても有名なジェレミー・レナーさんが演じたアーロンはアクションシーンも見ものでしたが、激しい動きにも耐えうる、堅牢かつ男らしい時計を着用していました。
IWC パイロットウォッチ ダブルクロノグラフ トップガン IW379901
着用者:アーロン・クロス
役者名:ジェレミー・レナーさん
ケースサイズ:46mm
素材:チタン×セラミック
駆動方式:自動巻き
防水性:日常生活用防水
ジェレミー・レナーさんが作中で着用していたのは、パイロットウォッチの雄「IWC」から、トップガンシリーズの一本です!
トップガンとはアメリカ海軍戦闘機兵器学校の通称のこと。実際の戦闘機乗り達を育成していますが、そのエリートたちが使用すること前提で作られているという、パイロットウォッチとして非常に完成された一大コレクションとなります。
例年新作が出ているシリーズでもありますが、いずれも本当にかっこよくて機能的で、当店でも入荷するとすぐ売れてしまう商品です。
こちらのIW379901は、ケースにはセラミックを、リューズやケースバックにはチタン素材を採用し、軽量さと強靭さを兼ね備えた一本です!
戦闘機をイメージしたクロノグラフ秒針やお馴染みの裏蓋のトップガンのロゴなどがたまりませんね。
ちなみにダブルクロノグラフとは先ほどもご紹介したラトラパンテのことです。ラップタイムが測れる利便性がミソとなります。
⑱『アルゴ』(2012年公開/アメリカ)
『アルゴ』は、1979年から1980年にかけて実際に起きた、在イランアメリカ大使館人質事件がテーマとなった社会派作品です。第85回アカデミー賞作品賞を受賞しました。
1979年のイラン革命の後、国外亡命した体制側のモハンマド・レザー・パフラヴィー国王をアメリカが受け入れたことに反発した反政府軍が、イランの首都テヘランにあるアメリカ大使館を占拠し、アメリカ人外交官が人質に取られます。
その際、『アルゴ』という架空のSF映画制作のスタッフとして、人質を国外脱出させる、という計画をCIA職員トニー・メンデスが画策する、というあらすじです。
そのトニー・メンデスさんを演じているのがベン。アフレックさん。
救出作戦が頓挫しそうになったり、上層部と駆け引きしたりする様にはハラハラさせられたものです。
そんなベン・アフレックさんが着用していた腕時計をご紹介いたします。
ロレックス シードゥエラー ディープシー 116660
着用者:トニー・メンデス
役者名:ベン・アフレックさん
ケースサイズ:44mm
素材:ステンレススティール
駆動方式:自動巻き
防水性:3,900m
理知的ながらも、男らしい押し出しを感じさせる役柄を、見事演じきったベン・アフレックさん。
彼の左腕には、ロレックスのシードゥエラー ディープシーモデルが存在感を放っていました!
何度かサブマリーナをご紹介しておりますが、シードゥエラーはその上位モデルにあたります。サブマリーナが300m防水であったことに対して、なんと1,220m!通常のダイビングだと、潜水するのは30m~100m程度です。プロの調査ダイビングや潜水艦での作業などでの使用を前提としたのでしょう。
さらにその上をいくのが、こちらのディープシーです。2008年、新シリーズとして誕生した経緯がありますが、その防水性はなんと3,900m!
高い防水技術を持つには、ケースやブレスレットに堅牢性、気密性を保たせなくてはなりません。そのため、1,000mを超えるクラスの防水性を実現することは限られたブランドにしかできないこと。ロレックスの技術力の高さをご理解いただけるかと思います。
そんなハイスペックを有するディープシーは、44mmという大型ケースも魅力の一つ!作中ではスーツスタイルのベン・アフレックさんもよく見たのですが、袖口からもよく目立っていたように思います。
なお、116660は2018年に新ムーブメントを搭載させたRef.126660が誕生したことで、廃盤となりました。しかしながら外装はほとんど変わっておらず、ディープシーの男らしさは守り抜かれています。
⑲『ウルフ・オブ・ウォールストリート』(2013年公開/アメリカ)
これまたレオ様が主演の名作映画!作風はコメディですが、アメリカのウォール街の様相を如実に表しているという点では、非常に意義深い一本となります。
原著『ウォール街狂乱日記―「狼」と呼ばれた私のやばすぎる人生』もまた有名で、貯金ゼロから年収49億円を実現していく実在したジョーダンの人生が描かれています。
このジョーダンを演じたのがレオ様です。
かなりぶっ飛んだ役柄で、酒、ドラッグ、金、女性関係が常に付きまとい、それに溺れる男が作中では描かれていました。
この映画の中では、ゴージャスな時計の着用者が目立ちます。
時計のみならずスーツもグッチやジョルジオ・アルマーニに提供してもらっているようで、作風に合わせた小物が展開されています。
ロレックス コスモグラフ デイトナ 116518 ブラック
着用者:ドニー・アゾフ
役者名:ジョナ・ヒルさん
ケースサイズ:40mm
素材:イエローゴールド
駆動方式:自動巻き
防水性:100m
※ジョナ・ヒルさんが着用しているのはゴールドブレスレットタイプとなります
作中きっての成金役を演じたジョナ・ヒルさん。
それを象徴するかのように、ギラギラとした明るいイエローゴールドがよく映える、デイトナ 116518を着用していました。
デイトナはスポーツロレックスには珍しく、素材や文字盤カラー、デザインにバリエーションがあります。特に金無垢使いがよく目立ち、上品なホワイトゴールドやプラチナ、やさしいエバーローズゴールド(ピンクゴールド)などがラインナップされてきました。
しかしながらとにかくゴージャスと言えば、イエローゴールドモデルではないでしょうか。
とは言え文字盤をブラックでまとめあげたことで、スポーティーさも忘れないかっこよさに仕上がっております。
ロレックス オイスタークォーツ
着用者:マーク・ハンナ
役者名:マシュー・マコノヒー
ケースサイズ:35mm
素材:ステンレススティール×イエローゴールド
駆動方式:クォーツ
防水性:-
※マシュー・マコノヒーさんの着用モデルとは型番が異なります
正確な型番はわかりませんが、レオ様の上司役を務めたマコノヒーさんはかなり渋いモデルを着用しています。
それは、オイスター クォーツ。ロレックスと言うと現行ではほとんどが自動巻き式ムーブメント搭載機となりますが、実は1977年~2000年頃にかけて、クォーツモデルを生産していた、という歴史があります。
ちょうどその頃はクォーツが時計界の主流でしたので、時流に乗って同社もラインナップした形だったのでしょう。
現在では生産終了していますが、ロレックス愛好家から非常に高く評価されている一大コレクションです。もちろんクォーツだから、というのもありますが、エッジのきいたケース・ブレスレットや、やや小さめのケースサイズなどが、現行にはない味わいを楽しめる、として、コレクターズアイテムになっているのです。
マコノヒーさんも、もしかしたらロレックスファンで、オイスタークォーツを所有しているのかもしれませんね。
出典:https://www.quora.com/What-watches-were-on-The-Wolf-of-Wall-Street-movie
なお、今作でレオ様が着けていたモデルは・・・?と気になって調べてみたのですが、当初は金無垢のGMTマスターかと思われました。
しかしながらどうも、タグホイヤーがGMTモデルとして1990年代に生産していた時計を着用していたようです。
もちろんイエローゴールド。レオ様のスーツの袖口からも、ゴールドのゴージャスさが非常によく目立っていました。
⑳『ドクター・ストレンジ』(2016年公開/アメリカ)
ウォルト・ディズニー配給、マーベル・スタジオが制作を手掛ける、スーパーヒーロー映画もご紹介いたします!
マーベル・スタジオとは、同名のアメコミ『マーベル・コミック』の原作から映画化を手掛けている制作スタジオです。前述した『X-MEN アポカリプス』や『スパイダーマン』、『アイアンマン』などでも知られていますね。
ストーリーは、ドクター・ストレンジという天才脳外科医が、事故によって両手が思うように動かせなくなったことを契機に再生を目指す物語ですが、その中で人類の存亡をかけた戦いに巻き込まれていく、というお話です。
ドクター・ストレンジを演じたのはベネディクト・カンバーバッチさん。彼の熱演によって作品は成功をおさめ、日本でも非常に高い評価を得てきました。
そんなカンバーバッチさんの着用モデルをご紹介いたします。
ジャガールクルト マスターウルトラスリム パーペチュアル 130842J
出典:https://www.jaeger-lecoultre.com/jp/jp/watches/master/master-ultra-thin-perpetual/130842J.html
着用者:ドクター・ストレンジ
役者名:ベネディクト・カンバーバッチさん
ケースサイズ:39mm
素材:ステンレススティール
駆動方式:自動巻き
防水性:5気圧
※当店での取り扱いに同一モデルはありません
カンバーバッチさん扮するドクター・ストレンジが身に着けていたのは、上品なジャガールクルトのコンプリケーションです!
ムーンフェイズ、パーペチュアルカレンダーなどを搭載した逸品で、これだけ複雑な機構を備えているにもかかわらず、文字盤は端正なまでに美しいですね。ジャガールクルトはムーブメント技術に一家言持つブランドですので、性能の良さは言うまでもありません。
なお、カンバーバッチさんは、もともとジャガールクルト愛好家であったようです。
そんな経緯から、今では同社のブランドアンバサダーに就任しており、プロモーションで活躍しています。
㉑『ザ ゴーストライター』(2010年公開/アメリカ)
ロマン・ポランスキー監督によって手掛けられた政治サスペンス「ザ ゴーストライター」。
元英国首相のアダム・ラングの自伝小説の執筆を依頼されたゴーストライターが巨大な陰謀に巻き込まれるスリリングな展開が話題を生みました。
元首相を演じたのはピアース・ブロスナンさん。腕元には男の色気が漂う「ヴィンテージ1945」が着用されていました。
ジャガールクルト ヴィンテージ1945
着用者:アダム・ラング
役者名:ピアース・ブロスナンさん
ケースサイズ:縦 42.0mm × 横 29.0mm
素材:イエローゴールド
駆動方式:手巻き
防水性:30m
ジラール・ペルゴは知る人ぞ知る時計界の一流ブランドです。
硬派な印象を与えるモデルが多く、ヴィンテージ1945はクラシカルでありながらも男らしさを感じさせます。
ヴィンテージシリーズには様々な素材が使用されていますが、今作では18KRG製のモデルが採用されています。
㉒『マイアミバイス』(2006年公開/アメリカ)
1980年代に流行したアメリカの人気ドラマを映画化した「マイアミ・バイス」。 監督はマイケル・マンさん。
2人の麻薬潜入捜査官(コリン・ファレル、ジェイミー・フォックス)の活躍がマイアミや中南米を舞台に描かれています。
作中ではジェイミー・フォックスさんがポルトギーゼ・クロノグラフ IW371404を着用。
スタイリッシュな着けこなしが注目されました。
IWC ポルトギーゼ・クロノグラフ IW371404
着用者:リカルド・タブス
役者名:ジェイミー・フォックスさん
ケースサイズ:41mm
素材:ステンレススティール
駆動方式:自動巻き
防水性:30m
IW371404は今となっては滅多に見かけなくなったクロノオートマティックの廃盤モデルです。
インダイヤルがシルバーとなっており、シックかつスポーティーな見た目から人気を博しました。
現行モデルにはない魅力を持つため、今でもIW371404を探されている方は多いです。
現在の相場は中古で50万円前後となっており、コストパフォーマンスにも優れます。
㉓『マイレージ マイライフ』(2010年公開/アメリカ)
マイレージ マイライフはジェイソン・ライトマン監督による2009年のコメディドラマ映画です。
主人公ライアン・ビンガムは人事コンサルタント会社に勤めており、マイルの収集が生き甲斐。
旅を楽しみ、アメリカン航空史上7人目で最年少の1000万マイル達成者となることを目標にしています。
主演はジョージ・クルーニーさん。腕元にはデヴィル アワービジョンを携え、都会的で洗練された役を演じました。
オメガ デヴィル アワービジョン
着用者:ライアン・ビンガム
役者名:ジョージ・クルーニーさん
ケースサイズ:41mm
素材:ステンレススティール
駆動方式:自動巻き
防水性:30m
※当店での取り扱いに同一モデルはありません
デヴィルは端正な顔立ちが支持を集めるオメガの人気モデル。
最高レベルの実用性を誇る一本です。
豊富なバリエーションが存在しますが、今作ではローマンインデックスをあしらったシルバーダイヤルが採用されました。
㉔『インターステラー』(2014年公開/アメリカ)
インターステラーはクリストファー・ノーラン監督によって2014年に公開されたSF映画です。
マシュー・マコノヒーさん演じる元宇宙飛行士ジョセフ・クーパーはクーパー食糧難と環境変化による人類滅亡の未来に立ち向かうため、宇宙へと旅立ちます。
壮大なスケールで構築され、父と娘の絆を物語の軸に熱い感動ドラマが展開されました。
元宇宙飛行士の設定を持つことからジョセフ・クーパーはミリタリーウォッチの伝統を継承するカーキパイロットを着用。
平行新品であれば10万円以下で買える手頃なプライスから、公開後に売り上げが大きく伸びました。
ハミルトン カーキ アビエーション パイロット デイデイト H64615135
着用者:ジョセフ・クーパー
役者名:マシュー・マコノヒーさん
ケースサイズ:42mm
素材:ステンレススティール
駆動方式:自動巻き
防水性:100m
「カーキ アビエーション パイロット デイデイト オート」は視認性に優れる実用的なモデルです。
フル表示の曜日カレンダーに時分をそれぞれ分けたスケール。80時間パワーリザーブも有し、圧倒的なコスパを誇ります。
㉕『TENET』(2020年公開/アメリカ)
2020年に公開されたSFアクション映画「TENET テネット」。
監督・脚本・製作は「インセプション」「インターステラー」といった話題作を作り上げたクリストファー・ノーラン監督。
出演はジョン・デヴィッド・ワシントンさんとロバート・パティンソンさん達が務めました。
「現在から未来に進む“時間のルール”から脱出する」というミッションを課せられた主人公は第3次世界大戦を防ぐために奔走。
「時間の逆行」と呼ばれる装置でやって来た敵と戦いを繰り広げます。
作中では特注モデル「ハミルトン ビロウゼロ リミテッドエディション」を装備。時間の逆行をテーマにすることから、劇中に写る時計も逆行しています。
ハミルトン ビロウゼロ リミテッドエディション H78505332
出典:https://www.hamiltonwatch.com/ja-jp/h78505332-khaki-navy-belowzero-auto-limited-edition.html
着用者:名もなき男
役者名:ジョン・デヴィッド・ワシントンさん
ケースサイズ:46mm
素材:チタン ブラックPVD
駆動方式:自動巻き
防水性:1000m
※当店での取り扱いに同一モデルはありません
「ハミルトン ビロウゼロ リミテッドエディション」はオールブラックのシックなデザインが魅力。
特徴的なアラビアインデックスを持ち、力強さを演出しています。
限定モデルとして生産され、時計初心者から時計愛好家まで幅広い層から人気を博しています。
㉖『ブレット・トレイン』(2022年公開/アメリカ)
出典:https://www.breitling.com/jp-ja/
主演をブラッド・ピットさんが務めた、時にコミカルで、時にバイオレンスで、時にスペクタクルなスリラー映画『ブレット・トレイン』。
作品名は新幹線を意味しており、日本の人気作家・伊坂幸太郎氏の小説『マリアビートル』が原作となっていること。また日本の新幹線が舞台になっていることでも大きな話題を呼びました(実際には日本での撮影はないようですが)。
運の悪い殺し屋レディバグを演じるブラピは、情けなくもかっこよく、やはり名優と言わざるをえません。
このレディバグとしてブラッド・ピットさんが着用していたのは、ブライトリングでした。
ブラッド・ピットさんは2019年からブライトリングとパートナーシップを結んでいる関係もあるかもしれませんが、ブラッド・ピットさんのクールな顔立ちにブライトリングがよく映えること!
ブライトリング AVI REF.765 1953 リ・エディション AB0920131B1X1(AB0920)
着用者:レディバグ
役者名:ブラッド・ピットさん
ケースサイズ:41mm
素材:ステンレススティール
駆動方式:手巻き
防水性:30m
『ブラッドダイヤモンド』の項でも同社のモデルを紹介しておりますが、ブライトリングは1884年に創業した、名門時計ブランドです。
長い歴史の中で信頼性高い時計を製造し続けてきましたが、とりわけ航空用クロノグラフの開発で他社に先鞭をつけてきました。パイロットウォッチと言えば、ブライトリングをまずイメージする方も多いのではないでしょうか。1942年に回転計算尺を備えた世界初クロノグラフ「クロノマット」を、その後1952年に航空計算尺を備える「ナビタイマー」を開発し、パイロットのフライトをサポートする計器として重宝されていくこととなりました。
ブラッド・ピットさんが劇中で着用していたAVI REF.765 1953も、そんなブライトリングが手掛けるパイロットウォッチです。もっとも劇中のこのモデルは、なかなかのレアモデル!
2020年に発表されたモデルなのですが、その原型は1953年にブライトリングが手掛けた「コ・パイロット Ref. 765 AVI」を細部まで再現していることを特徴とします。
発表当時、オリジナルとほとんど変わらない雰囲気に驚かされたものでした。
こういった復刻というのは近年の時計業界のトレンドの一つなのですが、だいたいが素材やデザインを現代的にアップデートしていくものです。しかしながらブライトリングは「忠実」に再現しており、特に1950年代と同じドーム型の強化プラスティック風防を採用していることは特筆すべき点です。
さらに当時を思わせる手巻きムーブメントB09を搭載しているのも、素晴らしいですね。
1953本の限定生産であったためなかなか市場に出回らないのが口惜しいところですが、見つけたらチェック必至の一本です。
㉗『トップガン マーヴェリック』(2022年公開/アメリカ)
出典:https://www.iwc.com/jp/ja/home.html
1980年代、全世界を湧かせたアメリカ海軍の戦闘機パイロット映画『トップガン』。青春時代に熱狂していた諸氏も少なくないでしょう。
アメリカ西海岸のカリフォルニア州サンディエゴ近郊の、開放的でオシャレながら、どこか牧歌的な雰囲気が作中のロマンスや青春劇にもマッチしていましたね(現在のトップガンはネバダ州に移転)。
そのため30年越しの続編は大いに話題となり、公開から間もなく一年が経とうとしている2023年3月現在も上映中という異例のロングラン!続編も随所に初代トップガンのディテールが織り込まれており、初代の監督を務めた故トニー・スコット氏への敬意と感謝が伝わったものです。
そんな『トップガン マーヴェリック』でさらに胸熱なのが、トム・クルーズさん演じるピートこと「マーヴェリック」のバイクや小物が、やはり初代を踏襲しているということ!
バイクはカワサキのGPZ900R、サングラスはRay-Ban AVIATOR(レイバン アビエーター)・・・そして腕時計も、ポルシェデザイン クロノグラフでした。
本項では最新作についてご紹介するため、ピートの着用モデルについては次項の「映画で使われている腕時計~不朽の名作10編~」でご紹介いたします。
本項では、「不可能な極秘ミッション」をともに成し遂げるピート教官の教え子らが身に着けていたと思われる、IWC パイロットウォッチ SFTIモデルをご紹介いたします。
IWC パイロットウォッチ マーク18 トップガン “SFTI” IW324712
着用者:ルースター他
役者名:マイルズ・テラーさん他
ケースサイズ:41mm
素材:セラミック
駆動方式:自動巻き
防水性:60m
※実際の劇中のモデルはRef.IW389004およびRef.IW324705
IWCもまた、パイロットウォッチの名門ブランドです。1930年代という早い段階から耐磁性や気密性、温度特性といった現在パイロットウォッチに求められる性能を考慮した腕時計の開発を行っており、その名作は枚挙にいとまがありません。
とりわけ英国空軍の飛行監視要員向けのパイロットウォッチとして、30年以上に渡って制式採用された1948年発表の「マーク11」からDNAを受け継ぐマークシリーズは、時計業界トップクラスの人気を誇り続けています。
そんなIWCは、2007年からアメリカ海軍戦闘機兵器学校NFWS―通称 「トップガン」―と提携し、トップガンに製品を提供するのみならず、オマージュモデルの作成にも情熱を注いできました。
2012年公開の『ボーン・レガシー』でも、IWCのトップガンシリーズが着用モデルでしたね。このようにコレクションとしてのトップガンはいくつかあるのですが、このSFTI(Strike Fghter Tactics Instractor;戦闘機戦術インストラクター)モデルは、トップガン卒業生のみが入手できると言います。
このSFTIモデルにはマーク18とクロノグラフモデルがあり、いずれも厳しい訓練や戦闘機の狭いコックピットでの任務にも耐えられるよう、ケースは極めて硬く耐傷性が高いブラックの酸化ジルコニウムセラミックで製造されています。なお、IWCのパイロットウォッチではお馴染みとなった軟鉄製インナーケースによって、コックピットでの高磁場下でもムーブメントを守ります。
文字盤9時位置とケースバックに記された「TOP GUN」のロゴが、特別感を醸し出しますね。
前述の通りSFTIモデルはトップガン卒業生のために製造されていますが、一方でIWCは豊富にパイロットウォッチコレクションを展開しています。
ツール感に溢れたマークシリーズやビッグパイロット、あるいは現代的に洗練されたパイロットウォッチ クロノグラフにコンプリケーション搭載モデル・・・映画『トップガン』同様に男心をくすぐるモデルばかりですので、トップガン好きは一度腕に着けてみてくださいね。
映画で使われている腕時計~不朽の名作10編~
次に、1980年代以前に公開され、今なお不朽の名作として語り継がれる映画内での着用時計についてご紹介いたします。
『フロッグメン』(1951年公開/アメリカ)
出典:https://www.instagram.com/hamiltonwatch/
フロッグマンは直訳すると「カエル男」です。転じて、水中で軍事活動を行う、潜水工作員を指して使うようになりました。
その複数形にあたる『フロッグメン』は、第二次世界大戦下のアメリカ海軍「海底破壊部隊」を描いた、事実に基づく戦争映画です。
その際、ハミルトンの時計が提供されることとなりました。前述の通りハミルトンは映画との関わりが大変深いブランドですが、それは、この『フロッグメン』から始まっていたと言っていいでしょう。
使われたのは、現在のカーキネイビーです。
※画像は現行モデルのカーキネイビー H77805335となります。
実際にアメリカ海軍の特殊潜水部隊のために開発されたダイバーズウォッチで、堅牢なケースや逆回転防止ベゼルなど、本格派のダイバーズウォッチに仕上がっています。
なお、ハミルトンは時計自体がものすごく完成されているにもかかわらず、非常にお手頃価格なことも嬉しいポイント。
こちらのカーキネイビーも並行輸入店であれば10万円台から手に入れられるとあって、幅広い世代の方から愛され続けています。
②『ブルーハワイ』(1962年公開/アメリカ)
出典:https://www.hamiltonwatch.com/ja-jp/
エルヴィス・プレスリーさんが主役を演じるこちら。知る人ぞ知る名作で、ハワイではエルヴィスさん扮するチャドがロケした名所が、観光スポットにもなっていますね。
そんなブルーハワイもまた、ハミルトンによって時計が提供されました。
エルヴィスさんの腕に光るのは、ベンチュラです。
『メン・イン・ブラック』の最新作でも使われたこのシリーズは、世界初の電池式腕時計であること。また、独特のケースフォルム・ブレスレットをしていることから、時計界では一目置かれている存在です。
1957年誕生と歴史も古く、ハミルトンを代表するモデルとなります。
③『栄光のル・マン』(1971年/アメリカ)
こちらのモデルは、モナコという時計です。タグホイヤーが1969年、世界初のj胴巻きムーブメント搭載×スクエア型防水時計として誕生しました。せかい三大カーレース「モナコグランプリ」へのオマージュモデルです。
しかしながら画期的なフォルムは奇抜すぎたのか、当初は人気が今一つでした。そもそもスクエアケース自体が一般的ではなかったため、ということも大きいでしょう。
そんなモナコの転機となったのが、『栄光のル・マン』。1971年に公開されたカーレースを題材にした映画です。
実際にフランスのル・マン郊外で開催される24時間レースで、アメリカ人選手マイケル・ディレイニーが、ガルフ・ポルシェチームの一員としてレースで戦う、というストーリーでしたね。
出典:https://www.tagheuer.com/ja-jp
そのディレイニーを演じるスティーブ・マックイーンがモナコを着用したことで、一躍有名モデルへと躍り出ました。
現在もモナコはタグホイヤーからラインナップされています。
2009年に生誕40周年を記念してリニューアルされ、さらに使いやすくなりました。
なお、スティーブ・マックイーンさんが実際に着用したオリジナルモデルを忠実に再現したモデルがこちらです。
タグホイヤー モナコ スティーブ・マックイーン CAW211P.FC6356
ケースサイズ:39mm
素材:ステンレススティール
駆動方式:自動巻き
防水性:100m
オリジナルモデルはレフトハンド(9時位置にリューズがある仕様のこと)です。
なぜならヨーロッパの車は左ハンドル。そのためシフトレバーを右手で操作し、左手は常にハンドルを握った状態となります。そのため右腕に身に着けた方がレーサーは時間を確認しやすいことを考慮したうえで、この仕様となりました。
往年の名作を感じられる逸品と言えば、まずこのモナコが挙がると言っていいでしょう。
④『地獄の黙示録』(1979年公開/アメリカ)
出典:https://gearpatrol.com/2014/08/19/iconic-watches-in-movies/
ベトナム戦争を題材に、戦争の狂気を描いた『地獄の黙示録』。「朝のナパーム弾の匂いは格別だ」のセリフでよく知られていますね。
公開当初は賛否両論あったようですが、今では戦争映画を代表する一作ですね。
そんな当映画内において、ベンジャミン・ウィラード大尉演じるマーティン・シーンさんが、セイコーのダイバーズウォッチRef.6105を着けていました。
ちなみに冒険家の故植村直己さんもご愛用されていたそうです。
セイコーは、メイドインジャパンのダイバーズウォッチを初めて作った国産メーカーです。
初出は1965年。第二世代にあたるモデルを『地獄の黙示録』で使用した形となりますが、公開から50年を記念して、セイコーがベンジャミン着用モデルを2019年の今年に復刻しました!!
出典:https://www.seikowatches.com/global-en/products/prospex/special/1970recreation/
最近ファッション業界では「クラシック回帰」が一つのトレンドとなっており、1950年代~1970年代の名作の数々が続々とリバイバルされています。
セイコーもダイバーズラインで復刻モデルを多数ラインナップしており、こちらもヴィンテージ感が味わえる一本です。
45mmの大型ケースにブラック基調のイケメン顔、大きめの針・インデックス、4時位置リューズ・・・オリジナルに忠実でありつつも、機能は現代風にブラッシュアップされていると話題です。
⑤『ロッキー』(1976年~2006年公開/アメリカ)
先ほど洋画20作品編の中で、『エクスペンダブルズ』『デイライト』をご紹介いたしました。主演・監督を務めるシルヴェスター・スタローンさんを一躍有名にしたのは、ロッキーシリーズです。
ロッキーは言わずと知れたボクシング映画。ここぞと言う時のBGMで流れるテーマ音楽の方が有名かもしれませんね。
前述の通り、シルヴェスター・スタローンはパネリスティ。そのためロッキーでもパネライをしている・・・と思いきや、ロッキーが公開されたばかりの頃はまだパネライは民生用に時計を製造していませんでした。
そのため、ロッキーシリーズでは、ロレックスの着用が目立ちます。
ロッキーIII(1982年公開)でエイドリアンと対峙する一場面では、ロレックスのサブマリーナを身に着けているところが確認されています。身に着けている腕は右、スティーブ・マックイーンスタイルですね。
※こちらはサブマリーナ 16808 第二世代のYGモデルで、ロッキー愛用機とは異なる可能性があります。
また、『ロッキーII』では、高級時計店でロッキーが数々の金無垢ロレックスを品定めするシーンがありますが、その際デイトジャストやデイデイト、GMTマスターなどが続々登場しました。
『ロッキー』の無印版より後は、ロッキーは一角の成功者になっているのでロレックスを身に着けていたことがわかります。
この頃から、ロレックスはお金持ちのシンボル的存在だったのですね。
⑥『ファイヤフォックス』(1982年公開/アメリカ)
冷戦時代を舞台にした傑作が『ファイヤフォックス』です。作中で話題の中心となる同名の戦闘機がそのままタイトルになった形ですが、米空海軍も制作に協力しており、冷戦時代の米ソの緊迫感を巧みに描いた映画として、今なお色あせていません。
主人公は元米空軍パイロットであるガント。クリント・イーストウッドさんが演じます。スパイとしてソ連に潜入し、ファイヤフォックスそのものを盗み取る任務を受けて・・・?といったストーリーです。
劇中で、クリント・イーストウッドさんは、GMTマスターのRef.16753―別名ルートビア―を身に着けていました。
イーストウッドさんのお気に入りの一本のようで、彼の出演作でしょっちゅう見たことがある、なんて方もいらっしゃるかもしれません。
GMTマスターはご存知ロレックスのパイロットウォッチですが、ベゼルや文字盤カラーにいくつかのバリエーションがあります。イーストウッドさんの身に着けるRef.16753は1980年台に製造されていた第三世代にあたるもので、ツートンベゼルにブラウンカラーの文字盤が非常に渋い逸品。ちなみにブラウン文字盤はロレックスにとっては特別な色味で、主に金無垢を使ったモデルに採用されています。このブラウンの色合いは、海外ではルートビア(アメリカの炭酸飲料のこと)とも呼ばれてきました。
なお、GMTマスターの過去モデルは現在ものすごく相場が上がっており、特にアンティークは凄まじいものがあります。さらに言うとルートビアのような現行にはない稀少性の高い逸品は、コンディションや仕様などにもよりますが、200万円超が当たり前といったプレミア価格が普通と言っていいでしょう。
⑦『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(1985年公開/アメリカ)
誰もが、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』を見て、タイムマシンの存在に憧れたのではないでしょうか。
1985年に生きる高校生マーティ・マクフライらが、2015年の未来(現在は既に過去となっておりますが)へワープする、というストーリーです。
SF映画としてはもちろん、冒険巨編としても傑作であることは間違いありません。
そんなバック・トゥ・ザ・フューチャーで登場した時計は、カシオのCA53Wです。
主人公のマーティ・マクフライ演じるマイケル・J・フォックスさんが着用していました。
出典:https://www.casio.com/products/watches/databank/ca53w-1
今でこそカシオのデジタルウォッチは珍しくもありませんが、当時としてはスクエア型の樹脂製ケースが、斬新なイメージを以て語られたものです。液晶下部は電卓機能とのこと。
ちなみにCA53Wは国内では販売していませんが、アメリカのカシオでは正規販売されており、同じモデルをバットマン『ダークナイト』の悪役ジョーカーが劇中で着用しました。
⑧『トップガン』(1986年公開/アメリカ)
若かりし頃のトム・クルーズさんが、戦闘機乗りを演じきった不朽の名作がトップガンです。前項で『トップガン マーヴェリック』をご紹介しておりますが、その初代ですね。
既に言及していますが、『トップガン』はアメリカ海軍戦闘機兵器学校を舞台に描かれたもので、エリート中のエリート、ピート・ミッチェル「マーヴェリック」を主軸に、恋や友情、友人の死などを交えた、史上最高のフライト映画と言えるでしょう。
そんな『トップガン』の中でトム・クルーズさんが着用したのは、ポルシェデザインクロノグラフです。ちなみに最新作の『トップガン マーヴェリック』でもトム・クルーズさん演じるマーヴェリックの腕元を飾っており、これまた胸を熱くした方は少なくないでしょう。
出典:https://robbreport.com/style/watch-collector/top-watches-movies-timepiece-action-films-hollywood-accessories-2819291/
ポルシェデザインとは、かの有名な自動車メーカー「ポルシェ」の子会社です。ポルシェ911をデザインしたことで知られるフェルディナンド・アレクサンダー・ポルシェ氏によって1972年に設立されたデザイン会社で、アパレルやファッショングッズ、そして腕時計などを幅広く展開しています。
トップガンが上映された当時はまだポルシェの子会社化していませんでしたが、時計メーカー「オルフィナ」と共同で開発したパイロットウォッチをトム・クルーズさんは着けこなしていました。
ポルシェデザインもオルフィナも、ともに質実剛健な気風を感じます。そんなものづくりの姿勢を感じられる逸品で、特に注目したいのがステンレススティールをPVDコーティングすることで実現したオールブラックの顔立ち。ポルシェデザインは新素材や新技術を時計に取り入れることに先鞭をつけたブランドでもあるため、時計業界にとって意義深い存在と言っていいでしょう。
なお、当モデルは2010年にリバイバルされています。
⑨『プレデター』(1987年公開/アメリカ)
出典:https://www.jamesbondlifestyle.com/product/seiko-h558-5000
アーノルド・シュワルツェネッガーさんの、ムキムキの筋肉ととにかくかっこいいアクションを存分に楽しめる『プレデター』。
シュワちゃんの魅力もさることながら、サーモグラフィーや特殊技術によるリアルに不気味な異星人とのアクションといった、これまでにない演出力で映画史に大きな軌跡を残した作品でもあります。
そんなシュワちゃんが劇中で身に着けていたのは、セイコーの「ハイブリッド」ダイバーズ1982、リファレンスH558です。「ツナ缶」とも称される独特な外装、4時位置のリューズ、シュワちゃんの精悍な腕に似合うビッグサイズ・・・さらにここに、デジタル表示がハイブリッドされたモデルです。セイコーダイバーの良いところ全てがマッチしていますよね。ちなみにその後の出演作『プレデター』や『コマンダー』でも着用が確認されています。
なお、世界初のアラームクロノグラフ付きダイバーズウォッチとしても話題となりました。
出典:https://twobrokewatchsnobs.com/seiko-prospex-arnie-reissues-snj025p1-and-snj027p1/
なお、同モデルハイブリッドダイバー1982のリバイバルが、2019年にソーラー機能を携えてセイコーからリバイバルされました!
海外限定販売のようなのが残念です。ぜひ日本国内でもリリースしてほしいですね!
⑩『レインマン』(1988年公開/アメリカ)
『レインマン』もまた、若かりし頃のトム・クルーズさんが、サヴァン症候群の兄を演じたダスティン・ホフマンさんとともに、兄弟愛や人生に悩む若者の葛藤を、みずみずしく演じた名作です。
第61回アカデミー賞や第46回ゴールデングローブ賞、第39回ベルリン国際映画祭において、作品賞を受賞しました。
そんなトム・クルーズさんは放蕩息子の役回り。奔放で傍若無人な男を演じているのですが、兄と心を通わせていくうちに、人間的に成長していく・・・そんな彼はロレックスのデイデイトを劇中で着用してました。
※トム・クルーズさん着用機との類似モデルです
正式な型番はわかりませんが、イエローゴールドにシャンパンカラーという、とにかくゴージャスな逸品。トム・クルーズさんが演じたチャーリーは高級車の販売店を営んでいたので、その役柄に合わせたのでしょう。ちなみに物語の終盤、カジノのもとでにするためこの時計を質屋に預けています。
ちなみに作中には出てきませんでしたが、兄を演じたダスティン・ホフマンさんは同じくロレックスの、GMTマスターを愛用してます。今作でアカデミー賞主演男優賞を受賞した時、当モデルを着用していました。
1960年代にプレゼントされたもの、とのことですので、恐らくGMTマスター第二世代にあたるRef,1675ではないかと思われます。
映画で使われている腕時計~邦画15作品編~
最後に、邦画の作品内で使われた腕時計をご紹介いたします!
①『デスノート』(2006年公開)
「ノートに名前を書かれた人間は死ぬ」そんなデスノートを拾った主人公・夜神月(やがみらいと)は、ノートを使って犯罪者を裁き、世界を正しい方へ導くことを決意して・・・?
同名の漫画が原作ですが、映画は漫画ファンからも非常に評価が高く、この作品から夜神月を熱演した藤原竜也さんのファンになった方もいらっしゃるでしょう。
実はこの原作漫画、人気時計が非常に精巧に描かれています。月のお父さんはパネライ、そして月へはオメガのスピードマスターをプレゼントしています。
このスピードマスター、漫画内であるギミックが仕掛けれます。デスノートの切れ端を画し、ある操作をしたものだけが取り出せる、というものです。映画の中でも重要な役割を果たすのですが、シチズンのオルタナに変更されていました。
出典:https://citizen.jp/locus/product/374.html
※藤原竜也さん着用モデルはRef.VO10-5995F であり、こちらは同シリーズの参考モデルとなります
オルタナとは、英語のaternative「二者択一の」「どちらか一方の」という意味にちなみます。「スポーティなのにエレガンス」「機能的なのに美しい」といった、相反する両者を共存する、というコンセプトのもとにリリースされました。
現在は生産終了していますが、シチズンの高い技術力がリーズナブルに感じられる逸品です。
②『相棒シリーズ』(2008年~2017年公開)
テレビ朝日系列のドラマ『相棒』から、空前絶後の大ヒットを遂げた刑事ものの映画化シリーズです。
優れた操作能力とキャリアを持ちながらも窓際部署「特命係」に追いやられている杉下右京が、自身のパートナーを組む「相棒」とともに、様々な事件を解決していく、というストーリーですね。水谷豊さん演じる右京さんとシリーズによって異なる相棒との掛け合い,迫真のアクションシーン,右京さんが犯人を追い詰めていくスリラーな過程・・・そんなエンタテイメント満載の一大シリーズと言っていいでしょう。
作中では、映画界との繋がり深いハミルトンの腕時計を、しばしば見かけることができます。
ハミルトン イントラマティック H38455751
出典:https://www.hamiltonwatch.com/ja-jp/h38455751-american-classic-intra-matic-auto.html
着用者:冠城 亘(かぶらぎ・わたる)
役者名:反町隆史さん
ケースサイズ:38mm
素材:ステンレススティール
駆動方式:自動巻き
防水性:5気圧
こちらは『相棒 -劇場版IV- 首都クライシス 人質は50万人! 特命係 最後の決断』にて、相棒を務めた反町隆史さんが着用していたモデルです・
イントラマティックとは、ハミルトンのクラシックラインに当たります。ジャズマスターや先ほどご紹介したカーキネイビー、ベンチュラなどと異なり奇抜さはあまり感じられません。エレガントで、往年の風格を感じられて、歴史あるハミルトンの、古き良き時代を感じられるリバイバルシリーズと言えます。
反町さん演じる冠城 亘は警視庁の中でもエリートで、頭脳明晰なキャラクターです。そのためシンプルでエレガントなイントラマティックが、役柄に非常によくマッチしていると話題になりました。
③『THE LAST MESSAGE 海猿-UMIZARU』(2010年公開)
こちらも漫画『海猿』を原作としてドラマ化・映画化を果たし、大ヒットを飛ばした一大シリーズです。
海上保安官の海難救助がテーマとなっており、主人公の仙崎大輔が営業マンから転職し、潜水士として成長してく・・・といったストーリーとなります。
なお、海猿という名称は漫画における創作ですが、ドラマ・映画のヒット後にテレビや雑誌などで海上保安庁のダイバーを指してそう呼ぶ事例が増えてきました。
そんな海猿の劇場版第三作目で、主人公演じる伊藤英明さんが超かっこいい腕時計を身に着けています!
ジン 403.GSG9 ダイバーズ
着用者:仙崎 大輔
役者名:伊藤英明さん
ケースサイズ:44mm
素材:Uボート・スティール
駆動方式:クォーツ
防水性:50気圧
ジンというブランドをご存知でしょうか。正式名称はジン特殊時計会社。「生涯愛用でき、どのような過酷な状況下でも決して信頼を裏切らない。そのためには、必要な機能のみを追求していけばいい」そんな硬派なドイツの時計メーカーです。
事実、ジンならではの独自技術を用いて、超ハイスペックな時計を製造し続けてきました。実際の軍隊や特殊部隊、警察などでも用いられています。
こちらのダイバーズウォッチも、500気圧(5000m)という驚くべき防水性を誇ります。にもかかわらずハイドロ・システムという独自技術を用いたことで、ケース厚はわずか13.3mm!
これは、ケース内にシリコンオイルを充満させることにより、内部の気体の収縮率を海水や淡水とほぼ同じに。外気圧に対してまったく同じ内部気圧で押し返すというパスカルの原理を応用した、というものです。
他にも超堅牢なUボート素材を使うなど、海猿のコンセプトにふさわしい一本となっております。
ちなみに映画『藁の楯』でも伊藤英明さんが着用されていました。
④『シン・ゴジラ』(2016年公開)
みんな大好きゴジラ。日本の東宝が1954年に『ゴジラ』と名付けた特撮怪獣映画を公開して以降、国内外で怪獣映画の代名詞的役割を担ってきました。
『シン・ゴジラ』はこのゴジラシリーズの第29作目にあたります。これまでのシリーズとは若干世界観が異なるのですが、お約束の東京を破壊していくシーンやゴジラの不気味さなどはそのまま踏襲されており、完成された名作となっていました。
そんなゴジラの中で、豪華キャストたちがステキな腕時計を身に着けています!
グランドセイコー クォーツ SBGX063
着用者:矢口 蘭堂(やぐち・らんどう)
役者名:長谷川博己さん
ケースサイズ:37mm
素材:ステンレススティール
駆動方式:クォーツ
防水性:日常生活用強化防水
内閣官房副長官として、そして巨大不明生物特設災害対策本部の事務官として、主人公を担った長谷川博己さん。日本政府の重鎮として日本を守る任務に邁進している設定だからでしょうか。我が国が誇るグランドセイコーがその腕元に輝いていました!
モデルはこちらのクォーツ。セイコーと言えばクォーツを初めて市販化したことで世界に大きな影響を与えましたが、さらに現在のグランドセイコーのクォーツは、「クォーツを超えたクォーツ」として名高い逸品。と言うのも、世界最高峰の精度・性能を誇る9Fクォーツキャリバーを搭載しているのです。
ちなみによくグランドセイコーは地味と言われますが、実機を手に取ってみると、独自の仕上げによって、得も言われぬ高級感やエレガントを湛えていることがわかります。事実、映画内でも、長谷川博己さんの腕元を優美に彩っていました。
なお、補佐官を務めた竹野内豊さんも、グランドセイコーを着用していたとのことです。
ロレックス カメレオン
着用者:カヨコ・アン・パタースン
役者名:石原さとみさん
ケースサイズ:17mm
素材:ゴールド
駆動方式:手巻き
防水性:-
バイリンガルのヒロインを見事演じきった石原さとみ。英語や実際のバイリンガルの日本語などを役作りのために勉強した、といった努力家な一面も垣間見せており、劇中でも非常に重要な位置を占めていました。
そんな石原さとみさん、ロレックスのカメレオンを着用していました!カメレオンは、ロレックスのかつてのレディースラインです。容易にブレスレットを変更して様々な色合いを楽しめることから、色を変える「カメレオン」にちなんで名づけられました。
現在は廃盤となっており、アンティークの扱いになりますが今なお人気。世界中のセレブの間で愛され続けてきたモデルです。
ちなみに昔、フジテレビ系列で放映していた『やまとなでしこ』で主演の松嶋菜々子さんが「カメレオンが欲しい」と欧介(堤真一さん)にねだった時、生物のカメレオンの置物を渡された、というエピソードがありましたね。
今も昔も愛され続ける、レディースの永世定番と言えるでしょう。
⑤『64(ロクヨン)』(2016年公開)
作家・横山秀夫が手掛ける至極の警察小説『64(ロクヨン)』を映画化した作品がこちらです。
昭和の最後の7日間にあたる64年。D県で少女殺害事件が起きるが、未解決のまま迎えた時効間近の平成14年。当時事件を担当した主人公の三上義信の、事件解決と刑事キャリアを織り交ぜながらストーリーは展開していきます。
作中は終始、警察内部の緊迫感が描かれているのですが、そのためか硬派な時計が目立ちます。
タグホイヤー アクアレーサー WAP1111.BA0831
着用者:二渡 真治(ふたわたり・しんじ)
役者名:仲村トオルさん
ケースサイズ:40mm
素材:ステンレススティール
駆動方式:クォーツ
防水性:300m
主人公・三上の同期であり、エリート組として活躍する二渡真治を演じた仲村トオルさんは、タグホイヤーのダイバーズウォッチ・アクアレーサーを着用していました!
ロレックスのサブマリーナやオメガのシーマスターなど多くのメーカーがダイバーズウォッチをラインナップしていますが、タグホイヤーのそれはちょっと一味違います。というのも、実際のプロダイバーがデザイン・開発に協力した、プロユース前提の逸品です。
比較的リーズナブルで、新品であっても並行輸入店であれば20万円から手に入れられる、という嬉しいお値段なこともポイントです。
ちなみに三上役を担った主演の佐藤浩市さんは、どの年代のどのモデルかは特定できなかったのですが、セイコーのアンティークを身に着けていたようです。
⑥『ルパン三世』(2014年公開)
永遠の名作『ルパン三世』。故モンキー・パンチさんの同名漫画を原作とする、怪盗ものですね。
ストーリーそのものの巧みさもさることながら、次元大介や石川五エ門、峰不二子などといった魅力的なキャラクターも多くのファンを獲得した所以で、ルパン三世のアニメは大人からも子どもからも、多くの層から支持を集めてきました。
そんな大人気アニメですから、実写化には賛否両論あったようです。しかしながらいざ蓋を開けてみれば、原作に非常に忠実な部分も多く、それは小物使いにも現れていました。
ロレックス サブマリーナ 116610LN
着用者:次元 大介
役者名:玉山鉄二さん
ケースサイズ:40mm
素材:ステンレススティール
駆動方式:自動巻き
防水性:300m
クールなヒットマン・次元大介。ルパン三世の相棒として、物語では非常に重要な役割を担います。
そんな次元大介、実は愛用している時計がある、と言われており、原作やアニメにも登場しています。それが、ゼニスのクロノマスター エルプリメロと、こちらのロレックス サブマリーナです。
実写映画では、サブマリーナの方が使われていました。原作ではもっと古い個体でしょうが、116610LNをクールに着けこなしています。
こういった芸の細かさは、当映画の評価を上げる要因にもなったように思います。
⑦『ガリレオ 真夏の方程式』(2013年公開)
東野圭吾原作の、天才物理学者・湯川学を主人公としたガリレオシリーズ。ドラマ版では日本俳優界屈指の福山雅治さんが、原作に忠実に天才で、ちょっと変わりモノの湯川を演じてくれましたね。
映画化も何度かされており、『真夏の方程式』はその第二作目にあたります。
そんな劇中では、福山雅治さんの着用時計に注目していた方も多いのではないでしょうか。と言うのも、福山さんは時計好事家としても知られているため。
そんな福山さんらしく、通好みの一本の着用が確認できました!
ヴァシュロンコンスタンタン パトリモニー ラージ オートマチック 85180/000G-9230
着用者:湯川 学
役者名:福山雅治さん
ケースサイズ:40mm
素材:ホワイトゴールド
駆動方式:自動巻き
防水性:日常生活用防水
福山雅治さんが劇中で着用していたのは、ヴァシュロンコンスタンタンのパトリモニーです!
ヴァシュロンコンスタンタンは、パテクフィリップやオーデマピゲと並んで、世界の高級時計メーカー御三家に名を連ねる名門です。一度も途絶えず、かつ他社に買収を許さないまま250年以上も創業を続けてきた、世界最古のブランドであり、そんな同社の歴史を受け継いだ逸品がパトリモニーシリーズとなります。
上品なクラックスタイルが特徴で、ホワイトゴールドケースにシルバー文字盤が、どんなフォーマルシーンでも存在感を感じさせるモデルですね。湯川博士の人となりとよく合っていると言えるでしょう。
⑧『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』(2012年公開)
フジテレビ製作『踊る大捜査線』。初放映は1997年ですが、20年以上経つ今なお、お茶の間を賑わす人気シリーズですね。特に織田裕二さん演じる熱血警察官・青島俊作が良い味を出していて、ストーリー全体を盛り上げています。
そんな国民的ドラマですが、実は作品の多くで青島がハミルトンを着用しています。
劇場版第四作にあたる当作品でも、やはりハミルトンでした!
ハミルトン カーキフィールド H70455133
着用者:青島 俊作
役者名:織田裕二さん
ケースサイズ:38mm
素材:ステンレススティール
駆動方式:自動巻き
防水性:10気圧防水
※織田裕二さん着用モデルはH70455863となります。
カーキフィールドは、ハミルトンのミリタリーウォッチラインです。
もともとヴィンテージテイストを感じられるモデルーカーキネイビーやスピリットオブリバティなど―も少なくありませんが、カーキフィールドは小径ケース、機能性の特化した外装、視認性高い文字盤など、往年の名機を感じさせる逸品です。
作中の織田裕二さんの、トレードマークでもあるモッズコートとの相性も抜群ですね。
⑨『闇金ウシジマくん Part3』(2016年公開)
同名の原作漫画でおなじみのウシジマくん。闇金『カウカウファイナンス』を経営する丑嶋馨と、そこから借金をしてしまった債務者たちによる、人間ドラマ、格差社会などを描いた作品です。
そんなストーリーですので、闇金側の人間たちは人気の高級時計の着用がよく確認されています。
ロレックス デイトナ 116523
着用者:天生 翔(てんしょう・かける)
役者名:浜野謙太さん
ケースサイズ:40mm
素材:ステンレススティール×イエローゴールド
駆動方式:自動巻き
防水性:100m
※浜野謙太さん着用モデルとは文字盤カラー・インデックスが異なります
ネットビジネスで暴利を設ける男を演じた浜野謙太さん。「ゼロから月収1億円」を謳い文句に、お金に悩む人々にマルチ商法を勧め、自分自身は左うちわで暮らす・・・そんな役回りを表すように、彼の右手にはイエローゴールドがきらめくロレックス デイトナが着用されていました!
ベゼルも現行のセラクロムではなくイエローゴールドのため、スーツの袖口からもよく目立っていましたね。
ブライトリング ナビタイマー 50周年記念モデル A412B33NP(A41322)
着用者:沢村真治
役者名:本郷奏多さん
ケースサイズ:40mm
素材:ステンレススティール
駆動方式:自動巻き
防水性:30m
天生翔のネットビジネスの片棒をかつぎ、マルチ商法に手を染めていく派遣社員を演じた本郷奏多さん。彼の腕には、ブライトリングのナビタイマーが着用されていました。
ナビタイマーはブライトリングのパイロットウォッチの中でも、非常に歴史のあるモデルです。文字盤外周にある「航空用計算尺(こうくうようけいさんじゃく)」がアイデンティティ(現在は取り払われたモデルも存在し、アヴィエーターというシリーズに独立)。
実際に使うことはなかったとしても、一目でナビタイマーと認知するためのアイコン的存在となっております。
⑩『ひるなかの流星』(2017年公開)
こちらも同名の漫画原作の映画化作品です。雑誌『マーガレット』に掲載されていた少女漫画なのですが、主人公の与謝野すずめと獅子尾五月の二人の恋にハラハラドキドキさせられて、大人も子どもも楽しめる人気作として話題になりました。
そんな獅子尾を演じた大人気俳優・三浦翔平さんが、ハミルトンの腕時計を着用しています!
ハミルトン イントラマティック オート H38455731
着用者:獅子尾 五月(ししお・さつき)
役者名:三浦翔平さん
ケースサイズ:38mm
素材:ステンレススティール
駆動方式:自動巻き
防水性:5気圧
先ほど相棒シリーズの、反町隆史さん着用モデルとしてもご紹介したハミルトン イントラマティック。非常にエレガントで上品なデザインが人気で、幅広い年齢層から愛され続けてきました。
社会科の教員という役柄にも、よくマッチしているように思います。
⑪『羊と鋼の森』(2018年公開)
「羊と鋼の森」は2018年に公開されたピアノ調律師をテーマとするヒューマンドラマです。
山﨑賢人演じる主人公・外村が高校で三浦友和さん演じるピアノ調律師板鳥に出会うことから物語は動き始めます。
もがき苦しみながらもピアノに関わる多くの人に支えられ、調律師と成長を遂げていくしっとりとしたストーリー展開が魅力です。
調律師として豊富なキャリアを持つ板鳥が身につけているのは「オメガ デヴィル Ref.166.075」。
年長者らしく、ヴィンテージウォッチを着用しています。
オメガ デヴィル Ref.166.075
着用者:板鳥宗一郎
役者名:三浦友和さん
ケースサイズ:33mm
素材:ステンレススティール
駆動方式:自動巻き
防水性:-
※三浦友和さん着用モデルとはデザインが異なります
デヴィルには様々なバリエーションが存在しますが、型式の古いモデルには個性的なディティールを持つモデルも存在します。
Ref.166.075もそのうちの一つで、スクウェア型でありながらも弧を描いたケースが特徴的です。
⑫『約束のネバーランド』(2020年公開)
全世界で累計発行部数2,600万部突破した大人気コミック『約束のネバーランド』。
2020年に映画化され、大きな話題を生みました。
幸せに満ち溢れた楽園のような孤児院「グレイス=フィールドハウス」を舞台に脱獄サスペンスが展開されます。
メインキャラクター ノーマン役を演じた松坂桃李さんは作中で「ロレックス バブルバック Ref.3131」を着用。
怪しげな雰囲気に合わせ、ヴィンテージモデルを身につけていました。
ロレックス オイスター バブルバック
出典:https://vintagetimes.nl/product/rolex-3131-bubbleback/
着用者:ノーマン
役者名:松坂桃李さん
ケースサイズ:32mm
素材:14K無垢ピンクゴールド
駆動方式:自動巻き
防水性:-
※松坂桃李さん着用モデルとは文字盤のデザインが異なります
バブルバックはロレックスが1930年代初頭〜50年代中頃に製造した「防水性能を備えた自動巻きモデル」のことを指します。
裏蓋が泡(バブル)の様に膨らみを持つことからバブルバックと呼ばれ、独特な存在感を放ちます。
手に入れやすい個体であれば20万〜30万程度で入手することも可能なので、アンティークロレックス入門機としても人気です。
⑬『カイジ ファイナルゲーム』(2020年公開)
シリーズ累計発行部数2100万部を超える大ヒットコミック「カイジ」。
過去2作品の続編として、最終章「カイジ ファイナルゲーム」が2020年に公開されました。
監督:佐藤東弥さん、主演:藤原竜也の黄金ダッグは健在。
新キャストとして福士蒼汰さんや吉田鋼太郎さんが参加しました。
日本の派遣王黒崎を演じた吉田鋼太郎さんは「ロレックス オイスター クオーツ デイデイト Ref.19019」を着用。
成功者の役どころに相応しい時計を身につけています。
ロレックス オイスター クオーツ デイデイト Ref.19019
着用者:黒崎義裕
役者名:吉田鋼太郎さん
ケースサイズ:36mm
素材:ステンレススティール
駆動方式:クォーツ
防水性:-
デイデイトはロレックスの最上位クラスに位置付けられる高級モデル。
クォーツモデルを選ぶところも合理的です。 豊富なバリエーションが存在するモデルですが、作中ではブルー×バーインデックスのシンプルなデザインが選ばれています。
なお、黒崎はロレックス以外にもブライトリングやロンジンの時計も着用しており、時計好きの人物であることが伺えます。
⑭『億男』(2018年公開)
『億男』(おくおとこ)は雑誌『BRUTUS』原作の新感覚マネーエンタテインメントです。
宝くじで三億円を当てた図書館司書の大倉一男(佐藤健さん)を軸に、古河九十九(高橋一生さん)や百瀬栄一(北村一輝さん)といった人物が、大金をめぐり家族や友情のあり方を探していきます。
大金を手に入れた一男が身につけているのは「オイスターパーペチュアル ミラーダイヤル Ref.1002」。
デイトナでもサブマリーナでもなく、まさかのアンティークロレックス。
通すぎるチョイスであることから、一男はもともと時計好きだったのかも知れません。
ロレックス オイスターパーペチュアル ミラーダイヤル Ref.1002
着用者:大倉一男
役者名:佐藤健さん
ケースサイズ:34mm
素材:ステンレススティール
駆動方式:自動巻き
防水性:-
ミラーダイヤルは1967年位までに製造されたロレックスに見受けられる「鏡のような輝き」を持つ文字盤です。
独特の艶があり、個体ごとに異なる色味を持ちます。
安価な個体であれば20~30万円台で購入することができますが、レアな個体になると数百万以上の価格になることも。
ちなみにミラーダイヤルはひびが入っているものが多めですが、これは偽物ではなく本物のミラーダイヤルという証。割れ方によっても価値が異なります。
⑮『コンフィデンスマンJP -プリンセス編』(2020年公開)
コンフィデンスマンは信用詐欺師のダー子・ボクちゃん・リチャードの3人が金の亡者達から金を騙し取る痛快コメディです。
フジテレビ系「月9」枠にて放送された後に映画化されました。
金をテーマとする作品であることから登場人物が時計を着用しているシーンが目立ち、ボクちゃん演じる東出昌大さんは「IWC パイロットウォッチクロノグラフ」を着用しています。
IWC パイロットウォッチ クロノグラフ IW377710
着用者:ボクちゃん
役者名:東出昌大さん
ケースサイズ:43mm
素材:ステンレススティール
駆動方式:自動巻き
防水性:-
IW377710はパイロットウォッチ クロノグラフの定番モデルです。
迫力ある43mmケースにIWCらしい無骨なフォルムを備え、30代40代の男性から厚い支持を集めています。 定価は825,000円ですが、並行新品であれば70万円台〜購入することができます。
大金を持つキャラクターですが、意外と堅実な時計選びをしています。
また、小日向文世さんが演じるリチャードはロレックスやチューダー、グラスヒュッテといったブランドの時計を身につけています。
いずれもヴィンテージであることがリチャードらしいところです。
まとめ
映画・邦画全40作品の、俳優・女優陣の着用モデルをご紹介いたしました!
自分のお気に入りの一本に自分の好きな高級時計が採用されていたら嬉しいもの。ますますその映画が好きになりますね。
当店では、今回ご紹介した着用モデルや、同一ブランドを多数取り扱っております。
気になるモデルがある。
好きな俳優とお揃いのものを着けたい。
そんな時は、ぜひお気軽にお問合せください!
当記事の監修者
田中拓郎(たなか たくろう)
高級時計専門店GINZA RASIN 取締役 兼 経営企画管理本部長
(一社)日本時計輸入協会認定 CWC ウォッチコーディネーター
当サイトの管理者。GINZA RASINのWEB、システム系全般を担当。スイスジュネーブで行われる腕時計見本市の取材なども担当している。好きなブランドはブレゲ、ランゲ&ゾーネ。時計業界歴12年