「ゼニス エリートは何がすごいの?」
「ゼニス エリートの魅力や人気モデルについて知りたい」
ゼニスといえばエルプリメロ。
恐らく時計ファンの多くはこのようなイメージを持っていることでしょう。
しかし、ゼニスの魅力はエルプリメロだけではありません。
シンプルで上品な「エリート」シリーズもドレスウォッチとして、年代を問わず幅広い層から支持を受けています。
非常に高いスペックを持ちながら、ゼニスの中では比較的リーズナブルな価格であることも魅力です。
そんなエリートの魅力や人気モデルが知りたいという人は多いのではないでしょうか。
エリートは薄型設計の美しいドレスウォッチです。
この記事ではゼニス エリートの魅力について、GINZA RASINスタッフ監修のもと解説します。
人気モデルの紹介もしますので、ゼニスの購入をお考えの方はぜひ参考にしてください。
目次
シンプルで上品なゼニス エリート
ゼニスの定番モデル”クロノマスター”は名機エルプリメロを搭載した「機械の美しさ」に重点をおいたクロノグラフです。
対してエリートは過度な装飾や機能を追加せず、「シンプルこそが美学」を追求したドレスウォッチです。
キャプテン エリート パワーリザーブ 03.2122.685/21.C493
エリートには以下のラインナップが存在します。
- 現行モデルとしてエリートの人気を支えている「クラシック」
- 製造終了モデルでありながらも高い評価を受け続けている「キャプテン」
- クラシックコレクションの基礎となった「ウルトラシン」
どのモデルもシンプルで上品な美しさを持っていることに変わりはなく、身に着ける者に確かな品格を与えてくれます。
一般的には ゼニス=クロノグラフ というイメージが定着していますが、ゼニスはノンクロノグラフのクオリティーも非常に高いです。
①ゼニス エリート クラシック
クラシックシリーズはエリートの中でも最もシンプルなコレクションです。
現行モデルである03.2290.679は4つのバリエーションが存在していますが、特に人気が高いモデルはブラック文字盤とブルー文字盤。どちらもビジネス・カジュアル共に似合います。
左:03.2290.679/26.C493 右:03.2290.679/51.C700
「シンプルさ」がどうしても注目されるモデルではありますが、クラシカルなバーインデックスやサンレイ仕上げが施された文字盤など、細かな部分にまで美しさが追求されています。
ケースバックからはクラシックシリーズに搭載されている「エリート679」を覗くことができます。
薄型設計で作られたエリート679にはペルラージュ装飾やコート・ド・ジュネーブ装飾が施されており、文字盤同様に拘りぬかれた美しさを持ちます。
また、視覚的な美しさだけでなく、時計としての精度も申し分ありません。
左:03.2290.679/01.C493 右:03.2290.679/11.C493
クールなシルバー文字盤、モダンな印象を与えるローマンインデックスモデルも人気。
ケースサイズは4モデル全て39mm。素材はステンレススティールです。
ゼニスエリートクラシックの気になるお値段は、国内正規定価583,200円。
平行店ならば30万円台にて購入することも可能です。
自社ムーブメントを搭載しながらこの価格は非常にお安いと思います。他ブランドで同程度のスペックを求めたら100万円前後の価格になります。ドレスウォッチの購入を検討されている方に胸を張ってオススメできるモデルです。
ゼニス エリート クロノグラフ クラシック
エリートコレクションの中には、クロノグラフを搭載されたモデルも存在します。
その名も「エリートクロノグラフ クラシック」。
このモデルはシンプルで上品なエリートにクロノグラフ機能を追加したモデルであり、スポーティーになりすぎないクロノグラフとして人気を博しています。
左:03.2270.4069/01.C493 右:03.2272.4069/51.C700
クロノグラフとは思えないシンプルさが魅力的なエリート クロノグラフ クラシック。
9時位置にスモールセコンド秒針、3時位置には30分積算計が備えられていますが、クラシカルな美しさを損なわないよう、控えめなデザインとなっています。
エリート クロノグラフ クラシックに搭載されているムーブメントは「エルプリメロ 4069」。
ゼニスのクロノグラフを名乗るからには、エルプリメロの存在は欠かせません。
エリートシリーズではありますが、エルプリメロを搭載している為、価格は高めです。
正規定価は961,200円となっており、並行新品相場は60万円前後となっています。
②エリート キャプテン
エリートキャプテンは既に製造が終了しているモデルではありますが、今尚時計愛好家から高い評価を得ている名機です。
このコレクションはゼニスが1950年代から60年代に掛けて発売していた“キャプテン”を復刻させたモデルで、クロノメーターコンクールで数々の受賞を成し遂げた歴史があります。
エリート キャプテン パワーリザーブ
キャプテン エリート パワーリザーブ 03.2122.685/21.C493
キャプテン エリート パワーリザーブはキャプテンシリーズの中でも特に人気が高かったモデルです。
1時~3時位置にかけて表示される独特なパワーリザーブ。6時位置に配された控えめなデイト。
そして、9時位置に配されたスタイリッシュなスモールセコンド秒針。
全てにおいてバランスが良く、クラシカルな雰囲気を持ちつつも、現代的なスマートさも兼ね備えています。
40.0mmという、どなたにも似合うケースサイズであることも魅力です。
ムーブメントに採用されているのは、ゼニスが誇る薄型自動巻きムーブメント「エリート685」。
古典的な歯車の配列が美しい、パワーリザーブ50時間を備えるムーブメントです。
エルプリメロが毎時36000振動を誇る超ハイスピームーブメントであるのに対し、エリートは現代の主流である28800振動。
薄型時計ということもあり、耐久性を重視した設計となっています。
製造終了モデルではありますが、まだ廃盤となってから日が浅いため、並行店でなら購入することができます。
尚、並行新品相場は40万円後半。
知る人ぞ知る玄人好みの一本とはなりますが、低価格高品質を代表する時計の一本だと思います。
エリート キャプテン セントラルセコンド
キャプテン エリート セントラルセコンド 03.2020.670/76.C498
ゼニスの歴史的コレクションにちなんで名付けられた「セントラルセコンド」。
サンレイ装飾を施したブラウン文字盤にスモーク加工を加えた、上品な文字盤が話題を生んだモデルです。
美しいブラウン文字盤、スケルトンバックから見える自動巻きムーブメント「エリート685」の繊細さ。
キャプテン パワーリザーブに負けず劣らず高い評価を得ているモデルです。
並行新品価格はこちらも50万円前後。セントラルセコンドは流通量が少なく、手に入りづらいモデルでもあります。
③ゼニス エリート ウルトラシン
最後にご紹介するのは、エレガントさとカジュアルさを兼ね備えるウルトラシン。
現在のクラシックシリーズに近いデザインですが、ウルトラシンならではのモデルも存在します。
ウルトラシンは製造終了してから随分と日が経つため、新品を市場で見かけることは少なくなってきました。
そのため、中古での購入を視野に入れて検討すると良いでしょう。
ゼニス エリート ウルトラ シン 03.2010.681/21.C493
2010年に発売された「エリート ウルトラシン」。
クラシックシリーズと明確に違うのは、9時位置にスモールセコンドがあること。また、インデックスはバータイプではなく、矢印型となっています。
そして、さらに特徴的なのは「針の形」です。
左:ウルトラシン 右:クラシック
ウルトラシンはキャプテンシリーズ同様、ドルフィン針が使われています。対してクラシックは細身のリーフ針が採用されており、繊細なイメージがより強くなりました。
実際に比較してみると、ウルトラシンの方が全体的にカジュアルなデザインとなっていることが分かります。
搭載ムーブメントは「エリート681」。
ムーブメントの厚さを3.81mmに抑えた薄型設計により、ケースに収めた状態でも厚さ7.6mmという薄さを実現しています。
並行店での相場は新品ならば40万円前後、中古は状態にもよりますが、20万円台後半で購入することも可能です。
まとめ
ゼニス エリートは薄型設計で作られた美しいドレスウォッチです。シンプルで上品なデザインなため、どんなシーンにも上手くマッチします。
また、自社製ムーブメントが搭載された高性能モデルを大半を40万円台で購入できるという「コストパフォーマンス」に優れたモデルであることも魅力です。
一生モノの時計として、是非ご検討くださいませ。
当記事の監修者
新美貴之(にいみ たかゆき)
(一社)日本時計輸入協会認定 CWC ウォッチコーディネーター
高級時計専門店GINZA RASIN 店舗営業部 部長
1975年生まれ 愛知県出身。
大学卒業後、時計専門店に入社。ロレックス専門店にて販売、仕入れに携わる。 その後、並行輸入商品の幅広い商品の取り扱いや正規代理店での責任者経験。
時計業界歴24年
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